逮捕・勾留のご質問

Q1:逮捕と勾留は何が違うのですか?

身体拘束という点では同じですが、逮捕は最長3日間、勾留は最長20日間(一部の犯罪は25日間)という点で異なります。

 

Q2:逮捕と勾留の関係を教えてください。

被疑者を逮捕した後、検察官が裁判官に対して、その被疑者を勾留するよう請求し、裁判官がこれを認めると勾留されます。逮捕されずにいきなり勾留されることはありません(「逮捕前置主義」といいます)。常に、逮捕→勾留という順番になります。

  

Q3:現在、強制わいせつ罪で警察の取調べを受けています。逮捕はされていません。逮捕されるかどうか警察に聞くと教えてもらえますか?

通常教えてはくれません。警察が被疑者を逮捕しようとするのは、逃亡や証拠隠滅を防止するためです。「これから逮捕します」と教えてしまうと、逆に逃亡や証拠隠滅を促すことになってしまいます。

 

もっとも、逮捕の可能性がない場合は、「逮捕はしません」と教えてくれる場合があります。また、既に逮捕状を取得している等、逮捕が差し迫っているときは、弁護士との会話の中で、逮捕が近いことをそれとなくほのめかす刑事もいます。

 

Q4-1:昨日、息子が酒酔い運転で逮捕されました。新宿警察署に留置されています。まだ釈放されていません。今日、警察署に電話したところ、「明日、検察庁に連れて行く。」と言われました。息子は今どのような状況に置かれているのでしょうか?

明日、検察官が息子さんの勾留を請求するかどうかを決めます。

 

Q4-2:どうしてそう言えるのですか?

警察(司法警察員)は、被疑者を逮捕した後すぐに釈放しないのであれば、48時間以内に、検察官に身柄を送致しなければなりません。送致を受けた検察官は、24時間以内に被疑者の勾留を請求するか釈放しなければなりません。息子さんが検察庁に連れて行かれるのは、検察官が勾留を請求するか釈放するかを判断するためです。 

 

Q4-3:この状況で息子を釈放させるために何をすればよいのでしょうか?

弁護士が検察官に対して、息子さんを釈放すべき旨の意見書や親御様の身元引受書を提出し、釈放を申し入れます。

 

Q5-1:2日前に夫が盗撮で逮捕されました。まだ釈放されていません。今日、夫がいる渋谷警察署に電話したところ、「明日、裁判所に連れて行く。」と言われました。現在どのような状況ですか?

本日、検察官がご主人の勾留を請求し、明日、裁判官が実際に勾留するか否かを判断することになります。

 

Q5-2:どうしてそう言えるのですか?

検察官が被疑者の勾留を請求すると、それについて判断するため、裁判官が被疑者に容疑となっている事実を告げ、弁解の機会を与えます(「勾留質問」といいます)。勾留質問は逮捕の2~3日後に裁判所で行われます。息子さんが裁判所に連れて行かれるのはこの勾留質問を受けるためです。

 

Q5-3:この状況で夫を釈放させるために何をすればよいのでしょうか?

弁護士が裁判官に対して、検察官の勾留請求を却下するよう求める意見書などを提出し、息子さんの釈放を申し入れます。

 

Q6-1:逮捕されたら、土日や祝日でも、検察庁や裁判所に連れていかれますか?それとも、次の平日まで延期となるのでしょうか?

逮捕された場合は、土日や祝日でも検察庁や裁判所に連れて行かれます。例えば、木曜日の午前9時に東京23区内の警察署に逮捕された場合、2日後の土曜日に東京地方検察庁に連行され、勾留請求されれば、翌日の日曜日に東京地方裁判所に連行されます。検察庁も裁判所も、土日祝日は基本的には閉庁していますが、逮捕された方への対応は、日直の検察官や裁判官がしています。

 

Q6-2:ウェルネス法律事務所の弁護士は土日祝日でも活動していますか?

はい。ウェルネスの弁護士は土日祝日でも活動していますので、次の平日まで弁護活動が途切れることはありません。

 

Q7:息子が車で人身事故を起こして逮捕・勾留されています。息子は3日後に大学の期末試験を控えており、試験を受けられないと落第してしまいます。落第すれば、決まっていた内定が取り消されてしまいます。なんとか試験を受けられるようにすることはできませんか? 

次の2つの方法があります。

方法①…裁判所に勾留の取消しを求める(「勾留取消し請求」といいます)。

方法②…裁判所に一時釈放を求める(「勾留執行停止の申立て」といいます)。

 

(解説)

① 勾留取消し請求について

勾留取消し請求とは、勾留されている本人、弁護人等が、裁判所に対して、勾留の理由あるいは必要性がなくなったとして、勾留を取り消すよう求めることです。

試験を受けられないと本人に重大な不利益が発生することは「勾留の必要性」がないことを基礎づける事情となります。他の事情もあわせて、勾留の必要性がなくなったということを説得的に主張できれば、勾留取消しが認められる余地があります。

勾留取消しが認められれば、釈放されますので、問題なく試験を受けることができます。

 

勾留執行停止の申立てについて

勾留執行停止とは、裁判所が適当と認める場合に、勾留されている本人を一時的に釈放することです。「入院する必要がある」、「親族が危篤である」、「試験を受けないと落第する」等の切迫した事情がある場合、「適当」と認められる余地があります。

ご質問のケースでは、試験を受けられないとご本人に重大な不利益が生じることは明らかですので、裁判所に勾留執行停止を申し立てれば、テスト期間中釈放される余地は十分にあると考えられます。

 

Q8:夫が勾留されています。警察署に会いに行ったところ、「面会禁止になっている」と言われ会わせてくれません。夫と会うために何か方法はありますか?

ご主人には接見禁止処分(弁護士以外の者との接見を禁止する処分)が付されていると思われます。

 

接見禁止処分が付されている被疑者・被告人と会うための方法は次の通りです。

① 裁判所に対して接見禁止処分の取消しを求める(「準抗告」といいます)。

② 裁判所に対して接見禁止処分の一部解除を申し立てる。

③ 勾留理由開示請求をする。

 

(解説)

準抗告について

接見禁止処分が付されていても、準抗告が認められれば、接見禁止処分は取り消され、奥様であれ他の方であれ、ご主人に会うことができるようになります。ただ、実際には、起訴前に準抗告が認められる可能性はあまり高くはありません。

 

接見禁止処分の一部解除の申立てについて

準抗告が認められなかった場合でも、裁判官に対して、奥様に限定して接見禁止処分の「一部」解除を申し立てることができます。この申立ては、準抗告のように法律で定められているものではなく、裁判所に対する非公式の「お願い」にすぎません。もっとも、ご家族に限定して一部解除の申立てをすると比較的認められやすいです。

 

勾留理由開示請求について 

①及び②が認められなかった場合でも、勾留理由開示請求をすることによってご主人と会うことが可能です。

 

勾留理由開示請求とは、勾留されている本人や弁護士等が、裁判所に対して、どのような理由で勾留されているのかを示すよう求める手続きです。勾留理由の開示は公開の法廷で行われるので、奥様も傍聴人としてご主人に会うことができます。声をかけるぐらいのことはできますが、話はできません。

 

この勾留理由開示請求は本人、弁護人だけでなく、本人の妻や親・兄弟もすることができます。請求者は法廷で裁判官に対して意見を述べることができます。例えば、奥様自身が勾留理由開示請求を申し立て、法廷で、「夫の無実を信じています」と述べ、目の前にいるご主人を元気づけることも可能です。

 

Q9:弟が勾留されています。弟は持病があり薬が欠かせないのですが、逮捕・勾留中は薬も服用することができないのでしょうか?

薬が必要な状況であれば服用することができます。

 

(解説)

あなたが直接薬を差し入れてお兄さんに服用してもらうことはできません。もっとも、薬が必要な状況であれば、本人が警察の留置係官に事情を説明すれば、病院に連れて行ってもらい、医師に薬を出してもらうことは可能です。もし、留置係官が対応してくれない場合は、弁護士が留置係官や担当検察官に事情を説明し、お兄さんが薬を飲めるように手配します。

 

Q10:現在、詐欺容疑で警察の取調べを受けています。逮捕はされていません。自宅マンションのインターホンに録画機能がついているのですが、先日私の不在中に、制服を着た警察官がインターホンを押している画像が残っていました。警察官は1人で周りに誰もいませんでした。私を逮捕しに来たのでしょうか?非常に不安です。 

被疑者を逮捕するために、制服警察官が1人で被疑者の自宅を訪問するとは考え難いです。通常は、少なくとも3~4人の私服警察官がワンボックスカーに乗ってやってきます。捜索差押の場合も、制服警察官が1人で自宅を訪問するということはありません。今回のケースは、単なる見間違いか、地域の巡回活動等、事件とは関係がない可能性が非常に高いと思われます。

 

 

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