示談のご質問

Q1:被害者から示談金として法外なお金を要求された場合でも、支払わないといけないのでしょうか?

誠実に交渉しても、被害者から明らかに不合理な金額を要求された場合、支払う必要はありません。

 

 (解説)

まずは誠実に交渉する

被害者から明らかに不合理な金額を要求された場合でも、まずは妥当な金額に向けて誠実に交渉します。粘り強い交渉の結果、妥当な金額で交渉が成立することも少なくありません。

 

それでも不合理な額を要求されたら

被害者が明らかに不合理な金額に固執する場合、被害者の要求に応じる必要はありません。この場合、弁護士が被害者とのやりとりをまとめた報告書を作成します。必要に応じて、この報告書を担当検察官や裁判所に提出します。その上で、妥当な額の金銭を寄付したり供託することが考えられます。

 

Q2-1:現在、痴漢容疑で警察の取調べを受けています。痴漢をしたことは認めています。被害者と示談交渉を始めるまでの流れについて教えてください。

まず、弁護士が担当の刑事や検察官に対し、被害者への取り次ぎを依頼します。依頼を受けた刑事や検察官は、被害者と連絡をとり、弁護士に連絡先を教えてよいか被害者の意向を確認します。被害者が電話番号を教えてもよいということであれば、弁護士限りで電話番号を開示します。その後、弁護士が具体的な示談交渉に入ります。

 

Q2-2:本人が直接、刑事や検察官から、被害者の電話番号を教えてもらうことはできますか?

捜査機関は、性犯罪事件の加害者やそのご家族に対し、被害者の電話番号を直接教えることはありません。したがって、弁護士を通じて、連絡先の開示を求めることになります。

  

Q3:示談が成立した後の流れはどうなりますか?

① 起訴前に示談が成立した場合

弁護士が、示談書の写しを担当検察官に提出します。ウェルネスでは示談書以外に、不起訴処分を求める意見書も提出しています。その後、検察官が被害者に対し、示談の内容を理解した上で納得して示談したのか否かを確認します。特に問題がなければ、検察官が起訴・不起訴の判断をするにあたり、加害者に有利な事情として示談の事実を考慮します。

  

② 起訴後に示談が成立した場合

弁護士が裁判所に対して、示談書を証拠として取り調べるよう請求します。事前に検察官にも示談書の写しを渡しておきます。検察官が被害者に示談の事実を確認し、問題がなければ、示談書の取調べに同意します。その後、法廷で裁判官が示談書を取り調べ、判決を下すにあたり、加害者に有利な事情として評価することになります。

 

Q4:被害者の方と示談をしたいと思っていますが、先方には私の住所や勤務先も知られてしまうのでしょうか?

そのようなことはありません。示談交渉の過程で、被害者の方から、加害者の住所や勤務先を尋ねられることもありますが、加害者にもプライバシー権がありますので、弁護士から事情を説明して、不開示ということでご納得いただいております。なお、捜査機関も、通常、被害者の方に、加害者の住所や勤務先を教えることはありません。

 

Q5:この前、飲み屋で泥酔して店長さんを殴ってしまいました。その後、暴行罪で逮捕されましたが、2日後に釈放されました。この件で先日、検察官に呼び出され、「あと2週間以内に示談できなければ処分を下す」と言われました。その後、自分で店長さんに手紙を書いたり、謝りに行きましたが、かなりお怒りの様子でうまくいきませんでした。検察官から言われた期限まであと1日しかありません。どうしたらよいでしょうか? 

弁護士を選任すれば、弁護士が示談の期限を延長するよう検察官と交渉することになります。1回目の延長交渉については、通常、問題なく応じてもらえます(代表弁護士の経験上、交渉に応じてくれなかった検察官は一人もいませんでした)。

  

Q6:先日、痴漢をしてしまい逮捕されました。その後釈放され、現在は在宅で取調べを受けています。弁護士に示談交渉を依頼しようと思っていますが、スムーズに話がまとまるでしょうか?

その点はケースバイケースですが、事件直後のご本人の対応が示談交渉の流れに影響を与えることが多いです。事件直後、ご本人が被害者に対して素直に謝っているような場合、被害者の感情がそれほど厳しくなく、比較的スムーズに話がまとまる場合が少なくありません。

 

逆に、ご本人が頑強に否認して被害者と口論になったり、酒に酔って暴言を吐いていたりすると、被害者の印象が悪くなってしまい、交渉が難航することが考えられます。ただ、代表弁護士の経験上、そのような場合であっても弁護士が粘り強く交渉することで、最終的には話がまとまることがほとんどです。

 

Q7:満員電車で女性のお尻を触ってしまい、警察の取調べを受けています。書類送検された後は、検察官に呼び出され取調べを受けると聞いたのですが、被害者との間で示談が成立した場合も、検察官から呼び出しを受けるのでしょうか?

必ずしもそういうわけではありません。事案が軽微で、ご本人の供述と被害者の供述がそれほどずれていない場合、示談がまとまっていれば、検察官の取調べを受けずに、不起訴処分となるケースもよくありますし、たとえ検察庁に呼ばれても比較的短時間で取調べが終わることが多いです。

 

一方、示談が成立していなければ、ほぼ100%検察庁で取調べを受けることになるでしょう。

 

Q8-1:示談が成立して不起訴処分となった場合、検察庁や警察署から連絡はくるのでしょうか?

特に連絡がくることはありません。

 

Q8-2:不起訴になったことがわかる書類のようなものはもらえませんか?

担当検察官に申請すれば、証明書不起訴処分告知書の交付を受けることができます。ウェルネス法律事務所では、弁護士が不起訴処分告知書を取得し、原本をご本人にお渡ししております。

 

Q9-1:被害者が未成年の場合、示談をすることはできますか?

未成年の被害者と示談をすることもできます。ただし、親権者の同意がなければ、後日、本人あるいは親権者によって取り消される可能性があります(民法5条)。そのため、示談書には、ご両親に代理人として署名・捺印してもらうか、被害者本人に署名・捺印してもらい、別途、ご両親に同意書を作成してもらう必要があります。

 

Q9-2:両親のどちらか一方の署名・捺印では不十分ですか?

民法上、親権は両親が共同で行使するものとされているため(民法818条)、離婚・死別等の場合を除き、示談書・同意書には両親双方の署名・捺印が必要です。

 

Q9-3:例えば、両親が離婚を前提として別居しているような場合でも、両親の同意がなければ示談はできないのでしょうか?

両親の同意がなくても示談をすることはできますが、後日取り消される可能性があります(民法5条)。もっとも、一度示談が成立した後、両親の同意がないとして取り消される可能性は高くはありません。

 

また、被害者が幼児である等の事情がない限り、検察官が処分を決める上で最も重視するのは親ではなく被害者本人の意思です。両親の同意がなく民法上完全な示談ではないからといって、刑事上考慮されないというわけではありません。

 

片方の親の同意しか得られないことについてやむを得ない事情がある場合には、示談を検討する価値は十分にあるでしょう。 

  

Q10:示談交渉に際して被害者側が弁護士を雇うことはありますか?

そのような場合もあります。一般的な傾向としては以下の通りです。 

 

性犯罪

痴漢、盗撮などの迷惑防止条例違反では、示談金がそれほど高額にならないこともあり、被害者が弁護士を立てることはめったにありません。強姦事件、強制わいせつ事件では、被害者が弁護士を立てることはよくあります。

暴行罪・傷害罪

重傷事案、DV事案を除き、被害者が弁護士を立てるケースは少ないです。

財産犯罪

業務上横領罪、背任罪などの会社犯罪ではほとんどのケースで、会社側が弁護士を選任します。それ以外のケースでは、被害額が高額にならない限り、被害者が弁護士を選任することはほとんどありません。

交通犯罪

弁護士特約が普及していることもあり、被害者が弁護士を立てることはよくあります。

 

 

Q11:被害者が弁護士を選任した場合、示談は成立しにくくなるのでしょうか?

必ずしもそのようなわけではありません。弁護士同士で交渉した方が、法律や手続の説明をする必要がなく、感情論になることもありませんし、交渉期限も理解していますので、被害者本人と交渉する場合に比べ、早期に示談が成立することが多いです。

 

Q12:示談交渉を行政書士や司法書士に依頼することはできますか?

行政書士は業務として示談交渉をすることはできません。司法書士の場合、簡裁代理権を取得していれば、係争額140万円以下の民事事件については示談交渉をすることは可能ですが、刑事事件の弁護人として活動することはできません。結局弁護士にも依頼することになり、費用がかさむことも考えられます。

 

Q13-1:自動車を運転中に人身事故を起こしてしまいました。示談については保険会社にお任せしておけばよいでしょうか?

交通事故の示談については保険会社に一任する方法と、保険会社による損害賠償と弁護士による示談を同時並行で進める場合があります。後者の場合、保険会社による損害賠償は、保険金によって賄われますが、弁護士による示談を通じて被害者にお支払いするお金は、ご依頼者に用意していただく必要があります。

 

Q13-2:上の質問で、保険会社に一任する方法と、保険会社による対応とは別に弁護士による示談を進める方法との間で何が違うのでしょうか?

保険会社に一任した場合でも、示談が成立すれば、加害者に有利な事情として、検察官や裁判官に考慮してもらえます。もっとも、保険会社は自社の基準に基づき、医療費、逸失利益などの定型的な損害について賠償を行うだけであり、刑事事件のことまで見据えた対応をしてくれるわけではありません。例えば、以下のような対応は期待できません。

 

①診断書(被害届)を警察に提出しないよう被害者と交渉する。

 

②被害者と交渉し、「被害者は加害者を許す」といった文言(宥恕文言:ゆうじょもんごん)が入った示談書に調印してもらう。

 

Q13-3:上記の①について、被害者が診断書(被害届)を警察に提出しなければどうなりますか?

刑事事件として処理されませんので、起訴されて前科がつくことはありませんし、取調べに煩わされることもありません(ただし、飲酒運転やひき逃げを伴う場合は、人身事故の点について不問とされても、道路交通法違反として処罰されることがあります)。

ウェルネスでも、事故直後にご依頼いただいた案件で、保険会社による損害賠償と並行して弁護士による示談を進めた結果、被害者の方に警察への診断書の提出を控えてもらい、事件化すること自体を阻止したことがあります。

 

Q13-4:上記の②について、「加害者を許す」旨の文言(宥恕文言)が入った示談書を取り付けた方が、刑事事件では有利になるのでしょうか?

検察官は、加害者の処分を決める際に、被害者の処罰感情を重視します。処罰感情については、検察官が被害者に電話する等して直接確認します。示談を保険会社に全て委ねた場合、被害者が検察官に対して、「確かに保険金はもらったが、だからといって加害者を許したわけではない。」等と述べる場合がよくあります。

 

弁護士を通じて、宥恕(ゆうじょ)文言が入った示談書を作成した上で、検察官への対応方法についても被害者に丁寧に説明しておけば、被害者が上記のような発言をする事態を防ぐことができ、加害者にとって有利になります。

  

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