保釈のご質問

Q1:逮捕されてすぐに保釈請求することはできますか?

起訴される前は保釈請求することができません。起訴前に釈放を実現する手段としては、勾留決定に対する準抗告勾留取消請求勾留執行停止の申立てがあります。

 

 

Q2:保釈請求すると裁判官の印象が悪くなるということはありますか?

 そのようなことはありません。

 

  

Q3:保釈請求をしてから結果が出るまでにどのくらいかかりますか?

通常2~3営業日、遅くとも1週間以内に結果が出る場合がほとんどです。

 

 

Q4:保釈請求をしてから結果が出るまでの流れはどのようになりますか?

弁護人が保釈請求をすると、裁判官が検察官に対して、保釈についての意見を求めます(刑事訴訟法92条1項)。検察官は、書面で意見を述べます。意見の種類は、「相当」(保釈してもよい)、「不相当」(保釈すべきでない)、「然るべく」(裁判官の判断にお任せします)の3つです。「不相当」の場合はその理由が記載されます。検察官が意見を述べた後、弁護士が希望すれば、担当裁判官と面接することができます。面接後、通常当日中に保釈についての決定が出されます。

 

 

Q5:保釈が許可された後の流れはどのようになりますか?

弁護士が裁判所の保釈担当部(東京地裁の場合、第1回公判前は刑事14部、第1回公判後は公判係属部)で保釈許可決定書の謄本2通と保管金提出書を受け取ります。保管金提出書には、裁判官が決めた保釈金の額が印字されています。この書面に必要事項を記入し、裁判所の出納課で、保釈金及び保釈許可決定書の謄本1通と共に提出します。

 

出納課の職員は金額を確認した後、保管金受領証書を弁護士に交付し、保釈許可決定書の謄本に領収印を押して弁護士に返還します。次いで、弁護士が保釈担当部に領収印の押された謄本を提出します。その後、担当部が検察官に連絡し、留置施設に被告人を釈放するよう指示します。

 

 

Q6:保釈が許可された場合、何時頃に釈放されますか?

保釈金を払込み、領収印の押された保釈許可決定書を担当部署に提出してから概ね1時間以内に釈放されます。ウェルネスでは弁護士が上記の手続を行った直後に、ご家族の方に手続終了のお電話をいたします。その時点から概ね1時間以内となります。

 

 

Q7:保釈の際は拘置所まで迎えに行った方がよいのでしょうか?

迎えに行くことは保釈の要件ではありませんので、保釈が許可されれば、迎えに行かなくても保釈されます。釈放前に、ご本人の私物は、紙袋に入れて渡されますが、量が多いと紙袋も多くなり、一人で運ぶのが困難になります(家に帰る途中で紙袋の底が破れる場合もあります)。ご本人の私物が多い場合は、迎えに行ってあげた方がよいでしょう。

 

 

Q8:息子が東京拘置所に勾留されています。保釈が許可された場合、拘置所まで迎えに行ってあげたいのですが、どこで待っていればよいのでしょうか?

東京拘置所の場合、1階の待合所でお待ちいただくのが一番便利です。午前8時30分から午後5時まで開いています。午後5時以降は待合所も併設の駐車場も閉鎖されますので、駐車場前の出入り口のあたりでお待ちいただくか、拘置所前の喫茶店(平日の午後6時頃まで営業しています)でお待ちいただくのがよいでしょう。いずれにしても、予めご本人と面会した上で、「午後5時以降に釈放された場合は○○で落ち合う」等と決めておいた方がよいでしょう。

 

 

Q9:保釈を許可する決定に対して検察官が不服を申し立てることはありますか?

あります。検察官が不服を申し立てる場合、裁判所に対して、保釈許可決定の取り消しと執行停止(刑事訴訟法424条、432条)を求めます。保釈許可決定の執行が停止されると、被告人は、少なくとも裁判所の判断が出るまでの間は、釈放されないことになります。弁護士としては、反論書面を提出したり担当裁判官と面接する等して、検察官の不服が認められないように活動します。

 

 

Q10:保釈金は一度裁判所に納めたら戻ってこないのですか?

ご本人が逃亡したり、裁判所から指定された条件に違反しない限り返還されます。

 

 

Q11:保釈金は全額返還されるのですか?それとも所定の手数料が引かれるのでしょうか?

全額返還されます。

 

 

Q12:保釈金はいつ返還されるのですか?

判決当日の2~3営業日後に返還されます。

 

 

Q13:保釈金を準備できない場合、保釈はあきらめるしかないのでしょうか?

必ずしもそういうわけではありません。

 

(解説)

① 保証書について

保釈金を納めなくても、被告人以外の者が裁判所に保証書を提出することによって保釈が可能となる場合があります。もっとも、誰が提出した保証書でもよいというわけではありません。裁判所が適当と認める者が提出する必要があります。

 

保証書の発行サービス

現在、全国弁護士共同組合連合会が、東京を含む一部地域で、「裁判所が適当と認める者」として、保証書の発行サービスを行っています(手続き、手数料等の詳細については、全国弁護士共同組合連合会のウェブサイトをご確認ください)。保釈金を準備することが難しい場合、ウェルネス法律事務所ではこちらのサービスをおすすめしております。

 

保証金の立て替え業者

保釈金の立て替えを行う民間業者も存在しますが、手数料がかなり高額であるため、積極的にはおすすめしておりません。

 

 

Q14:保釈が許可された場合、保釈金の提出期限はありますか?

特にありません。ただ、ご本人としては一刻も早く釈放されたいでしょうから、保釈許可決定が出た直後に、保釈金を提出する場合が多いです。

 

 

Q15:保釈が許可された場合、家族が裁判所に保釈金を持参しなければいけないのでしょうか?

その必要はありません。通常は弁護士があらかじめご家族から保釈金を預かり、裁判所に保釈金を提出します。ご家族など保釈請求をした弁護士以外の方が保釈金を提出する場合は、あらかじめ代納付の許可を得ておく必要があります(刑事訴訟法94条2項)。

 

 

Q16:家族としてはどのタイミングで弁護士に保釈金を預ければよいのでしょうか?

保釈請求をする前の段階で弁護士に預けておくのが一般的です。もっとも、保釈金の納付は「保釈」の条件であって「保釈請求」の条件ではないので、保釈許可決定が出た後に、弁護士に預けてもらっても問題ありません。ただ、その場合、振込み手続き等が遅れると、釈放されるのが当日の夜や翌日以降にずれ込むことがあります。

 

  

Q17:保釈請求をするに当たり、保釈金を準備する以外に、家族がすることはありますか?

保釈が許可されるためには身元引受人を立てることが必要です。通常はご家族が身元引受人になります。身元引受人は、「被告人の身元を引き受け監督する」旨の書面を作成し、弁護士を通じて裁判所に提出します。場合によっては、より具体的な監督方法を書面に書いてもらい提出することもあります。

 

 

Q18:身元引受人は何をすればよいのですか?

保釈された被告人が逃亡したり、証拠を隠滅したり、犯罪行為をしないよう監督します。例えば、覚せい剤事件では、ご本人が再び覚せい剤に近づくことがないよう、携帯電話を預かったり、部屋の点検をしたり、外出時に付き添ったりすることが考えられます。

 

 

Q19:保釈中に仕事をしてもよいのでしょうか?

はい。保釈条件に抵触しない限り問題ありません。執行猶予の見込みがある場合、再スタートは早いに越したことはないので、可能であれば仕事をした方がよいでしょう。保釈中に就職活動をして、仕事を見つけられる方もいます。保釈中から仕事に励むことにより、裁判官から「更生に向けた努力を始めている」として積極的に評価されることもあります。

 

 

Q20:保釈後に、本人が逃亡した場合、保釈金を没収される以外に身元引受人が法的責任を問われることはありますか?

法的責任まで問われることはありません。

 

 

Q21:保釈された場合、逮捕前と同じように生活してよいのですか?

裁判所に指定された条件に違反しない限り、これまで通りの生活をすることができます。外出してもよいですし、仕事に行っても構いません。

典型的な条件は以下の通りです。

 

・○○方(身元引受人の住所)に居住しなければならない。

・裁判所から召喚を受けたときは、必ず定められた日時に出頭しなければならない。

・逃げ隠れしたり、証拠隠滅と思われるような行為をしてはならない。

・海外旅行または3日以上の旅行をする場合には、前もって、裁判所に申し出て、許可を受けなければならない。

・事件関係者に対し、直接または弁護士を除く他の者を介して、一切の接触をしてはならない。

 

 

Q22:保釈請求が許可されれば、裁判で執行猶予判決になる可能性が高いのでしょうか?

保釈されたから確実に執行猶予になるとは言えませんが、執行猶予獲得に向け明るい材料にはなります。

 

(解説)

裁判官が保釈の判断をするにあたって重視するのは、証拠隠滅及び逃亡の可能性です。一方、執行猶予が付くか否かは、犯罪の性質(傷害罪であればけがの程度や暴行の方法)と情状(前科の有無、監督者の有無など)で決まり、証拠隠滅及び逃亡の可能性は問題となりません。

 

このように判断基準が異なる以上、保釈と執行猶予は関係がないということになりそうです。もっとも、実刑になりそうな事案(=執行猶予がつかない事案)では、保釈した場合逃亡の可能性が高まると考えられることから、裁判官が実刑相当だと判断すれば、保釈に対して消極的になります。その意味では、執行猶予と保釈は関連性があると言えます。

 

 

Q23-1:覚せい剤を所持した容疑で逮捕・勾留され、先月、起訴されました。その後、今度は覚せい剤を使用していた容疑で再逮捕・再勾留されました。使用の方ではまだ起訴されていません。保釈請求すれば外に出られるのでしょうか?

保釈請求してもすぐに釈放されることはありません。

 

(解説) 

保釈請求できるのは起訴された後です。既に起訴された覚せい剤所持罪について保釈請求することはできますが、まだ起訴されていない覚せい剤使用罪について保釈請求することはできません。また、保釈は「人」単位で行われるのではなく「事件」単位で行われます。そのため、所持罪についての保釈請求が認められたとしても、その効力は使用罪には及ばず、使用罪での勾留は続くことになります。

 

このようなケースでは、弁護士が検察官に覚せい剤使用罪について追起訴の有無を確認し、追起訴の予定があれば、追起訴された後に、所持罪と使用罪についてまとめて保釈請求します。

 

 

Q23-2:2件の犯罪についてまとめて保釈請求した場合、保釈金は各々の犯罪ごとに決められるのですか?それとも一括して決められるのでしょうか?

各々の犯罪ごとに決められます。保釈許可決定の主文は、「保証金額は(1)につき金○万円、(2)につき金○万円とする。」となります。

 

 

Q23-3:そうすると、このようなケースでは保釈金も通常の2倍払わないといけないのでしょうか?

一罪で保釈請求した場合よりも多少高めになる傾向がありますが、単純計算で2倍になるわけではありません。

 

 

Q24:前科があれば保釈は厳しいでしょうか?

必ずしもそうとはいえません。一般論として、前科があれば保釈にあたって不利にはなりますが、前科の内容・時期や、起訴された犯罪についての認否、示談の有無やその他の弁護活動の状況によっては、前科があっても保釈を獲得できるケースは少なくありません。ウェルネスでも前科・前歴多数の事件で保釈を獲得しています。

 

 

Q25:否認事件で保釈は難しいですか?

確かに否認事件では、自白事件に比べて保釈のハードルは上がります。裁判官は、<被告人が否認している→証拠隠滅のおそれがある→保釈するわけにはいかない>と判断しがちです。しかし、否認しているからといって、必ずしも証拠を隠滅するわけではありません。この点を裁判官に説得的に主張することができれば、否認事件で保釈を獲得することも十分可能です。実際にウェルネスでも否認事件で保釈を獲得しています。詳しくは弁護士にご相談ください。

 

 

Q26:夫が強姦致傷罪(裁判員裁判対象事件)で逮捕・勾留されています。重大犯罪なので保釈は無理ですよね?

必ずしもそういうわけではありません。確かに簡単ではありませんが、裁判員裁判対象事件でも保釈を獲得できることはあります。ウェルネスでも裁判員裁判対象事件で保釈を獲得しています。まずは弁護士にご相談ください。

 

 

Q27:夫が覚せい剤取締法違反で勾留されています。夫は外国人です。外国人だと保釈は難しいでしょうか?

必ずしもそういうわけではありません。外国の方であっても、在留資格があり身元引受人がいれば、保釈が認められる余地は十分にあります。ウェルネスでも保釈を獲得しています。外国の方の場合、パスポートを弁護士に預けてもらい、預り証を保釈請求の際に裁判所に提出することが多いです。

 

 

Q28:逮捕された時点で本人が一人暮らしだった場合、保釈してもらうためには誰かと同居する必要がありますか?

一人暮らしの方の場合、ご家族に身元引受人になってもらい、本人と同居してもらうことが一般的です。保釈後も一人暮らしを継続する場合、保釈のハードルは高くなりますが、ご家族や勤務先の上司に協力してもらい充実した監督体制を構築できれば、保釈が認められる余地はあります。ウェルネスでもそのような事例で保釈を獲得したことがあります。

 

 

Q29:夫が大麻所持で逮捕・勾留され、先日起訴されました。起訴事実については認めています。ウェルネス法律事務所に保釈請求を依頼した場合の弁護士費用はおいくらですか?

保釈が許可された場合、20万円(税別)となります。保釈が許可されなかった場合、弁護士費用は発生しません。

 

 

Q30:保釈するかどうかを判断する裁判官は、事件を審理する裁判官と同じ方ですか?

初公判前…事件を審理する裁判官とは別の裁判官が保釈について判断します。

 

初公判後…事件を審理する裁判官が保釈についても判断します。

 

(解説)

公平な裁判を実現するため、事件を審理する裁判官は、先入観を持たず真っ白な状態で初公判に臨まなければいけません。初公判前に保釈についての判断をすると、真っ白な状態で初公判に臨むことができなくなります。そこで、初公判前に保釈請求があった場合は、事件を審理する裁判官とは別の裁判官が保釈するかどうかを判断します。初公判後はこのような問題は生じませんので、事件を審理する裁判官が保釈についても判断します。

 

 

Q31:保釈される割合はどの程度ですか?

直近(平成24年)のデータでは、国選弁護士が担当した事件の保釈率は15%、私選弁護士が担当した事件の保釈率は58.3%です(「保釈・勾留ハンドブック第4版」より)。

 

 

Q32:国選弁護士だと保釈請求してくれないと聞きましたが本当ですか?

一概に国選弁護士だから保釈請求してくれないと言うわけではありません。ただ、私選弁護士よりは保釈に消極的な弁護士が多いようです。日本弁護士連合会発行の「保釈・勾留ハンドブック」(第4版)においても、「国選弁護人の中には保釈は国選の業務ではないとして保釈請求をしない弁護人もおり、国選弁護人の意識改革を図る必要もある。」と述べられています。国選弁護士に支払われる報酬があまりに低い点も、保釈率が低迷している原因として挙げられるでしょう。

 

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