置引き

置引きの基礎知識

(1)置引きの罪名

置引きは原則として窃盗罪(刑法235条)に該当します。

 

 

(2)置引きの刑罰

10年以下の懲役または50万円以下の罰金

 

 

(3)置引きの具体例

刑事事件となることが多い置引きの例として以下の2つケースがあります。

 

① 銀行のATMで前の利用者が取り忘れた紙幣を持ち去った場合

② パチンコ屋で台に置いてあった他人のICカードを持ち去った場合

 

どちらのケースも、店舗内に設置された防犯カメラの映像が決め手となり後日、警察から本人に連絡が入るパターンがほとんどです。

 

①のケースでは、被害者からの問い合わせを受けた金融機関が、防犯カメラ映像を調査します。犯人と思われる人物がいれば、ATMの利用履歴からその人物の個人情報を取得し、警察に通報します。その後、警察が本人に連絡し、取調べのため出頭を要請します。

 

②のケースでは、被害者からの申告によってパチンコ店が防犯カメラ映像を確認します。疑わしい人物がいれば、従業員の間で、外見上の特徴を共有し、次に同じ人物がパチンコ店に来店したときに、店が警察に通報します。その後、警察が本人に連絡します。

 

その他のケースとしては、施設のロッカーやロビーに置いてある物を持ち去る場合があります。いずれも防犯カメラの映像が決定的な証拠になり、後日警察から連絡がくるパターンが多いです。

 

(4)置引きの特徴

・でき心で衝動的に行われることが多く、被害金額もそれほど高額にはならない

・万引きのように、常習性・依存性が必ずしも高くない(=初犯の人が多い)

 

 

(5)置引きで逮捕される?

前述した特徴から置引きで逮捕までいくことは少ないですが、逮捕される場合もないとはいえません。

置引きで逮捕されるケースは次の通りです。

 

① 現行犯で検挙された場合…現場から逃走を図れば逮捕される可能性が高くなります。

② 後日警察から連絡がきた場合…(ア)警察からの度重なる出頭要請を無視した場合、(イ)確実な証拠(防犯カメラ映像)があるにもかかわらず否認を続けた場合は逮捕される可能性が高くなります。

③ 前科がある場合…前科の時期、内容、件数によっては逮捕される可能性が高くなります。

 

*逮捕された場合は、早期釈放に向けた弁護活動を行ないます。

 

 

置引きの弁護方針

(1)示談をする

初犯の方の場合、示談をすれば極めて高い可能性で不起訴となります。

置引きは、強姦などの性犯罪や暴行・傷害などの暴力事件に比べ、被害感情がそれほど厳しくないことも多く、弁護士が適切に交渉すれば、妥当な金額で早期に示談がまとまることが多いです。

示談について

 

(2)謝罪する

示談という形で被害弁償をすることも重要ですが、被害者の方に御迷惑をおかけしたことを真摯にお詫びすることも必要です。置引き事件の被害者は、ご本人と直接お会いすることに抵抗感を抱かれている方がほとんどですので、まずはご本人に謝罪文をお書きいただき、弁護士を通じて、被害者の方にお渡しすることになります。

 

 

(3)専門家の援助を受ける

置引き事件の場合は、万引きと異なり、初犯の方が多いですが、常習性が認められる場合は、クリニックに通いカウンセリングを受けるなど専門家の援助が必要です。

 

公判請求されたら

・クリニックの領収証を裁判所に提出します。

・ご本人にカウンセラーとのやりとりや感想などを記した報告書を作成していただき裁判所に提出します。

 

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