再逮捕

 

再逮捕の2つのパターン

再逮捕には次の2つのケースがあります

 

①同じ事件で再逮捕するケース

②別の事件で再逮捕するケース

 

同じ事件で無制限に再逮捕を許せば、法律が逮捕や勾留の期間を厳しく定めた意味がなくなってしまいます。そのため、①の再逮捕ができるのは、新証拠が発見されたとき等の例外的な場合のみです。実際は、①の再逮捕が行われることはほとんどありません。そのため、以下では②の再逮捕に絞って解説します。

 

また、ここでいう再逮捕とは、最初に逮捕された事件の裁判が終わる前に、別の事件で逮捕される場合をいいます。最初に逮捕された事件で有罪判決を下され、その5年後に全く別の犯罪で逮捕されたとしても、その逮捕のことを「再逮捕」とはいいません。

 

 

再逮捕されやすい犯罪

再逮捕されやすい犯罪は次の3つです。

 

①振りこめ詐欺(オレオレ詐欺)

②薬物犯罪

③集団での準強制性交等(準強姦)

 

以下、各犯罪についてみていきます。 

 

①振りこめ詐欺(オレオレ詐欺)

振り込め詐欺では、通常、多数の被害者がお金を騙し取られています。振りこめ詐欺が摘発された場合は、多数の被害者に対する1つの詐欺事件として立件されるわけではなく、被害者1名ごとに1つの事件として立件されることが多いです。

 

この場合、最初に証拠資料が整った被害者(被害者A)に対する事件で逮捕・勾留され、その事件で起訴された後に、今度は、被害者Bに対する事件で再逮捕・再勾留され、その事件で追起訴された後に、被害者Cに対する事件で再逮捕・再勾留される…というサイクルが続くが多いです。

 

最終的に何回逮捕されるかはケースバイケースですが、被害者が100名いるからといって、100回逮捕されるわけではありません。証拠の収集状況や捜査能力の関係から、5、6回を超えて逮捕されることはそれほど多くはありません。

振りこめ詐欺

 

 

②薬物犯罪

薬物犯罪で最も多い再逮捕のパターンは、覚せい剤所持で逮捕され、その後に覚せい剤使用で再逮捕されるパターンです。覚せい剤所持については、家宅捜索の際、警察が覚せい剤らしき物を発見すれば、その場で簡易鑑定を実施し、陽性反応が出れば覚せい剤所持で現行犯逮捕します。

 

これに対して、覚せい剤の使用については、採取した尿をいったん科捜研に送り、そこで鑑定を実施することになります。覚せい剤使用で逮捕できるのは、鑑定で陽性反応が出た場合のみです。通常、鑑定結果が出るまで数日~1週間前後かかりますので、ある程度の期間をおいた後に再逮捕されることになります。

 

大麻については、乾燥大麻を所持しつつ、大麻を栽培していた場合、乾燥大麻と栽培中の大麻では、後者の方が鑑定に要する期間が長くなります。そのため、大麻の所持で逮捕された後に大麻の栽培で再逮捕されることになります。

 

その他、多剤併用者のケースで、覚せい剤使用で逮捕された後、大麻所持で逮捕される等のパターンもあります。

覚せい剤

大麻

 

 

③集団での準強制性交等(準強姦)

性犯罪で再逮捕がよくあるのは、男性グループが、合コン等と称して、参加女性に多量の酒を飲ませたり、飲み物の中に睡眠薬を混ぜたりして、意識もうろうとなったところを、集団で強姦するようなケースです。

 

このようなケースでは、同一のグループが複数回に渡り、多数の女性に対して同じような行為をしていることが少なくありません。

 

そのうちどれか1件で逮捕され、実名報道されると、ニュースをみた他の被害者からも被害届が出されて、再逮捕されることがあります。押収された携帯電話等から余罪の証拠が見つかり、再逮捕されることもあります。

準強制性交等・準強姦

 

 

再逮捕のタイミング

再逮捕のタイミングについては法律上の決まりはなく、捜査機関の判断に委ねられています。もっとも、実務では、最初に逮捕された事件で起訴された当日に再逮捕されることが多いです。

 

事前に再逮捕のことを知らなければ、逮捕された本人は大きなショックを受けてしまいます。動揺した状態のまま、再逮捕直後の取調べに臨み、不利な供述をしてしまうことも考えられます。

 

弁護士が事前に、再逮捕の可能性や再逮捕後の取調べ対応について、ご本人やご家族によく説明しておく必要があります。

 

 

再逮捕後の流れ

起訴前

再逮捕後の流れは、当初の逮捕と全く同じです。逮捕については最長3日間、勾留については最長20日間の期間制限があり、検察官は合計23日の期間内に、被疑者を起訴するか釈放するかを決めなければいけません。

逮捕後の流れ

起訴前の流れ

逮捕 弁護士を呼ぶ

 

 

起訴後

最初に逮捕された事件と再逮捕された事件の両方で起訴された場合、複数の起訴が競合することになります。この場合、最初の起訴を「本起訴」、2回目以降の起訴を「追起訴」と呼びます。

 

本起訴事件と追起訴事件は、通常、同じ裁判所の同じ裁判官が同一の裁判手続で審理します。これを「弁論の併合」といいます。複数の裁判が同時並行で進むわけではありません。

 

もっとも、1回の公判で全ての事件を審理するわけではありません。初公判では本起訴事件、第2回公判では追起訴事件①、第3回公判では追起訴事件②というように、各公判期日で各起訴事件の審理が行われるのが一般的です(詳細は再逮捕のイメージをご覧ください)。

 

判決についても、事件ごとに複数の判決が下されるわけではなく、まとめて一つの判決が下されます。量刑については、複数の事件で起訴され懲役刑を下される場合、「併合罪」といって、刑の長期が1.5倍になります。

 

(例)

①起訴された事件が件の詐欺事件

判決で下される刑の範囲…懲役1月~懲役10

 

②起訴された事件が件の詐欺事件

判決で下される刑の範囲…懲役1月~懲役15

 

併合罪加重を経た結果、②の方が刑の上限が5割増しになっています。

⇒刑事裁判の流れ

 

 

再逮捕と保釈

起訴後は保釈請求をすることができます。起訴された事件が1件だけであれば、起訴直後に保釈請求をするのが一般的ですが、再逮捕が予測されるケースについては注意が必要です。

 

保釈は人単位ではなく事件単位で認められます。そのため、本起訴事件で保釈が認められたとしても、再逮捕されれば、再び身柄拘束されることになります。いったん支払った保釈金も判決日まで戻ってきません。

 

再逮捕が予想される場合は、全ての事件で起訴され、これ以上再逮捕がないということを検察官に確認した後に保釈請求をすることになります。

⇒保釈

 

 

ウェルネスで再逮捕された振り込め詐欺、薬物犯罪、集団による準強姦のいずれのケースについても執行猶予、不起訴の獲得実績あります。

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