住居侵入と自首-同じアパートの別の部屋に侵入したケース

 このページは弁護士 楠 洋一郎が執筆しています。

 

 

同じアパート内の住居侵入

同じアパートの別の部屋に侵入するケースでは、性的な好奇心から、隣人女性の部屋を見てみたいという動機や下着窃盗の目的があることが多いです。

 

侵入方法としては、施錠されていない玄関から侵入したり、鍵の保管場所を知っていて、被害者が留守にしているときに保管場所から鍵を取り出して侵入するケース、合鍵を作って侵入するケースが考えられます。

 

玄関からではなく、自室のベランダから被害者の部屋のベランダに侵入して、部屋の中を覗いたり、窓を開けてベランダから部屋の中に侵入するケースもあります。

 

ベランダであっても住居の一部である以上、住居侵入罪が成立します。

 

同一アパート内の住居侵入が発覚するきっかけとしては、玄関のドアをそっと開けたときに、中にいた被害者に見られたり、ベランダの窓越しに室内を覗き見たところ、被害者に見られて発覚することが多いです。

 

玄関ドアを開けた時点で被害者に目撃された場合、たとえ室内に立ち入っていなくても、住居侵入の未遂罪が成立します。

 

同じアパート内の住居侵入-犯人特定の流れ

同一アパート内の住居侵入で被害者に見つかった場合、侵入者はベランダから飛び降りたり、非常階段からアパートの外に出て、しばらく時間をつぶしてから自分の部屋に戻ることが多いです。

 

アパートのエントランスや周辺の建物に設置された防犯カメラに撮影されていれば、犯人として特定される可能性が高いです。防犯カメラに撮影されていなくても、同じアパートの住人同士であるため、被害者が顔を知っていて特定される可能性もあります。

 

被害者宅のドアノブや窓ガラス、ベランダの手すりから採取した指紋が決め手になることもあります。

 

同じアパート内の住居侵入-逮捕される可能性が高い

同一アパート内の住居侵入で犯人として特定された場合は、逮捕・勾留される可能性が高くなります。

 

痴漢や盗撮のケースでは、逮捕されなかったり、逮捕されても勾留されずに釈放されることが多いです。その理由は、これらの犯罪は電車や駅など人の多い場所で行われるため、被疑者が意図的に被害者に再接触することが難しいと考えられるためです。

 

これに対して、同じアパート内の住居侵入事件であれば、犯人は被害者の住所を把握しており、被害者に接触して口裏あわせを迫ることが容易な状況にあります。

 

そのため、捜査機関によって、被疑者が被害者へ働きかける可能性が高いと判断され、通常の事件に比べて逮捕されやすくなります。いったん逮捕されれば、示談が成立しない限り釈放されないケースが多いです。

 

同じアパート内の住居侵入-自首をして逮捕を回避する

自首のメリット

同一アパート内に侵入したケースでは逮捕されることが非常に多いですが、自首をすれば逮捕を避けられる可能性が十分にあります。

 

自首とは、犯罪と犯人が特定される前に、被疑者が捜査機関に出頭して罪を自白し、処分を委ねることです。

 

自首という形で自ら警察に出頭すれば、警察に逃亡や証拠隠滅のおそれが低いと判断されやすく、逮捕を避けられる可能性が高くなります。

 

一般論としてはこのように言えますが、同一アパート内での住居侵入のケースでは、自首ををするだけでは逮捕を回避できないことがあります。

 

アパートから出ていくことが重要

被害者は一人暮らしの若い女性であることが多く、自分の部屋に侵入されて極度に怖い思いをしています。そのため、「自首したからといって被疑者を同じアパートに戻してもよいのか?」という懸念を警察は持っています。

 

そのような懸念を払しょくするために、同一アパートで住居侵入をしたケースでは、自首する前にしておくべきことがあります。それは「1か月程度マンスリーマンションを契約して速やかに生活の拠点を移す」ということです。

 

理想としては引っ越しがベストですが、さすがに1日、2日で引っ越しをするのは難しいと思われます。そのためマンスリーマンションを借りてそこから職場に行ってもらいます。マンスリーマンションは事件現場とは離れたところにした方がよいでしょう。

 

「親に知られてもかまわない」ということであれば、マンスリーマンションではなく、親に事情を説明して実家に滞在させてもらってもよいでしょう。

 

逮捕を回避できれば、マンスリーマンションや実家に滞在しながら転居の準備を進めます。荷造りを行うために現場のアパートに戻る際は、事前に警察にその旨を連絡します。

 

事前にこのようなプランを立てた上で自首することにより、逮捕を回避できる可能性が高まります。

 

*ウェルネスではこのような方法により多くのケースで逮捕を回避しています。

 

取調べの対応方法

警察署に出頭するとすぐに取調べが始まります。取調べで住居侵入の動機について聞かれた際は、正直に答えるのが基本です。

 

下着を物色するために侵入した場合など、恥ずかしくて言えないと考える方もいるかもしれません。しかし、「特に目的もなく侵入しました」等と言ってしまうと、取調官に「怪しい。何か隠しているのでは?」と疑われ、かえって逮捕の可能性が高まってしまいます。

 

ただ、過去にも同じ部屋や別の部屋に侵入したことがある場合、全て話すと収拾がつかなくなってしまうため、余罪については黙秘することも考えられます。具体的な対応は刑事事件に精通した弁護士にご相談ください。

 

同じアパート内の住居侵入-入院中でも自首できる

同一アパート内の住居侵入では、被害者に目撃されて逃走する際、ベランダや塀から転落して骨折などの重傷を負い、病院に救急搬送されるケースがあります。

 

たとえ本人が重いけがを負い歩けない状況であっても、弁護士が本人の「使者」として、本人に代わって自首することができます。

 

ウェルネスでもこのようなケースで、弁護士が病院にかけつけ、院内でご本人から事情を聞いた後に、弁護士が本人の使者として自首したことがあります。

 

入院中であってもあきらめずにウェルネス(03-5577-3613)へお電話ください。

 

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