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起訴前の流れ(逮捕・勾留あり)

起訴前の流れ(逮捕・勾留あり)

 

 

このページは弁護士 楠 洋一郎が執筆しています。

 

 

逮捕・勾留-3週間で運命が決まる!

逮捕・勾留されたら約3週間以内に、起訴されるか釈放されるかが決まります。

 

 

なぜ約3週間なのか?

 

 

逮捕や勾留は人の自由を奪う人権侵害です。そのため、捜査権力の乱用を防ぐため、法律で厳格にタイムリミットを定めているのです。

 

 

逮捕のタイムリミットは3日、勾留のタイムリミットは20日です。合計で23約3週間となります。この間に起訴されるか釈放されるかが決まります。いったん起訴されると刑事裁判が始まります。

 

 

これから、逮捕・勾留の流れをみていきましょう。

 

逮捕の流れ

1.逮捕と警察

警察は、被疑者を逮捕したら48時間以内に、その被疑者を釈放するか、身柄を検察官に送らなければいけません。

 

48時間以内に釈放 or 検察官に送致

 

2.逮捕と検察

検察官は、警察から被疑者の身柄を受け取った場合、24時間以内に、被疑者を釈放するか、裁判官に勾留を請求しなければいけません。

 

24時間以内に釈放 or 勾留請求

 

3.逮捕と裁判官

検察官が勾留請求した場合、裁判官は事件の記録を検討するとともに、被告人から話を聞く勾留質問という手続を行い、証拠隠滅や逃亡のおそれがあるかどうかを検討します。

 

 

もし、そのようなおそれがあると判断すれば、裁判官は検察官の勾留請求を許可し、被疑者を勾留します。証拠隠滅も逃亡のおそれもないと判断すれば、検察官の勾留請求を却下し、被疑者を釈放します。

 

 

このように、被疑者の身体拘束は<逮捕→勾留>という2段階になっています。

 

勾留の流れ

1.最初の勾留

勾留の期間は原則10日です。10日以内に、検察官は、被疑者を釈放するか、起訴しなければいけません。

 

10日以内に釈放 or 起訴

 

2.延長勾留

やむをえない理由があれば、裁判官は、検察官の請求を受けて、勾留期間を最長10日間延長することができます。勾留が延長された場合、検察官は、延長された期間内に被疑者を釈放するか起訴しなければいけません。

 

延長期間内に釈放 or 起訴

 

逮捕・勾留の流れ(イメージ)

東京23区内の警察に逮捕された場合の流れは以下の通りです。

 

6月1日午前8時

被疑者を逮捕

6月2日午後1時

検察官の取調べを受ける

6月2日午後3時

検察官が勾留請求

6月3日午後1時

裁判官による勾留質問

6月3日午後3時

裁判官による勾留許可決定

↓↓

警察署で取り調べ

6月10日午後1時

検察官の中間調べ

6月11日午前11時

検察官の勾留延長請求

6月11日午後1時

裁判官による勾留延長決定

6月21日

勾留満期→この日までに起訴 or 釈放

 

 

逮捕・勾留まとめ

逮捕されてから起訴されるまでの期間は最長で約3週間です。内訳は、逮捕の3日+勾留の10日+延長勾留の10日です。この3週間で、検察官は、被疑者を釈放するか起訴するかを決めなくてはいけません。

 

 

この間に、弁護士がすべきことは以下の2つです。

 

早期の釈放を実現する

不起訴処分を獲得する

 

逮捕後の流れについて

起訴前の流れ(逮捕・勾留あり)

逮捕後の流れがすぐにわかる30のQ&A

勾留請求とは?勾留との関係や流れについて弁護士が解説

勾留質問とは?裁判官が釈放するか勾留するかを決める手続 

勾留延長とは?流れや阻止する方法を弁護士が解説

 

釈放について

早期釈放を実現する

早期釈放につながる10のポイント

勾留理由開示請求とは?家族もできる釈放への足がかり

勾留取消請求とは?保釈金なしで起訴前からできる釈放請求

勾留執行停止とは?保釈金ゼロで起訴前からできる一時的な釈放

準抗告とは?裁判官や検察官の処分への対抗手段

勾留されなかったときの釈放の流れ

 

面会と差し入れについて

留置場での面会ガイド

留置場での差し入れガイド

 

弁護士について

逮捕後どの弁護士を呼ぶ?連絡方法・弁護士費用・選び方も解説

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