自首の相談は弁護士へ

このページはウェルネス法律事務所の弁護士 楠 洋一郎が執筆しています。

 

 

自首とは

自首とは、自己の犯罪事実を、自発的に捜査機関に申告し、その処分に服することです。犯罪と犯人の双方が発覚する前に自己の犯罪事実を告げなければ自首にはなりません。

 

【申告のタイミングと自首の関係】

申告のタイミング

自首にあたるか否か

捜査機関に犯罪が発覚していないとき 

自首にあたる

捜査機関に犯罪が発覚しているが、犯人が不明であるとき

自首にあたる

捜査機関に犯罪と犯人が発覚しているが、犯人の住所が不明であるとき

自首にあたらない

 

申告については、自発的なものであればよく、動機までは問われません。反省や後悔に基づき申告する場合でも、「逮捕されるのが怖い」という恐怖感に基づき申告する場合でも、自発的なものであれば、自首が成立します。

 

【こんな場合は自首にあたる?】   

ケース

自首にあたるか否か

逮捕されるという恐怖心から、犯罪発覚前に警察に自供したとき

自首にあたる

職務質問で追及され自供したとき

自首にあたらない

 

 

自首の4つのメリット

自首には次のようなメリットがあります。

 

①逮捕されない可能性が高まる

逃亡したり、証拠を隠滅する可能性が高いと警察に判断されれば逮捕されることになります。

 

自首という形で自ら警察署に出頭すれば、逃亡のおそれは低いということになります。また、自首して事件について正直に供述すれば、証拠隠滅のおそれも低いということになります。そのため、自首することにより逮捕されない可能性が高まります。

 

②不起訴の可能性が高まる

自首した場合は、検察官が起訴・不起訴の判断をするにあたっては、有利な情状として評価してもらえることが多いです。結果として、自首することによって、不起訴となる可能性(=前科がつかない可能性)が高まります。

 

③執行猶予の可能性が高まる

法律上、自首した場合、裁判官は刑を減軽することができるとされています(刑法42条)。そのため、自首すれば、仮に起訴された場合であっても、執行猶予を獲得し、早期に社会復帰できる可能性が高まります。

 

④示談の成功率が高まる

自首をしないで後日逮捕された場合、被害者に対して、「深く反省しています」等と言っても、「逮捕されたからそのように言っているだけで、逮捕されていなければ謝罪もしていませんでしたよね?」等と言われてしまいます。

 

自首していれば、加害者の謝罪の言葉を被害者に受け入れてもらいやすくなり、示談の成功率が上がります。

 

 

自首のデメリット

自首することにより、自己の犯罪事実が警察に発覚することになります。そもそも事件化する可能性が低い場合は、自首をしないという選択肢もありえます。弁護士事務所の中には、必ずしも自首する必要はないケースであっても、ご本人の不安をあおって契約を結ばせようとする所もあるようです。

 

ウェルネスでは、弁護士が皆様から詳しい事情をお聞きし、自首する必要がないと判断した場合は、理由と共にお伝えしております。

 

 

自首はどの警察署にするのか

捜査の指針をまとめた「犯罪捜査規範」によれば、警察は、管轄内の事件であるかどうかにかかわらず、自首しようとする者がいるときは、受理しなければならないとされています。とはいえ、実際には、全く関係のない警察署に自首しても、対応してくれないことが多いです。

 

そのため、自首する際には、事件が発生した場所を管轄する警察署に出頭することになります。出張中や旅行中に事件を起こして自首するときは、現地の警察署に出頭することになります。

 

 

自首の3つのポイント

①早めに動く

警察に犯人として特定されてしまうと、自発的に出頭しても自首にはなりません。そのため、自首をするのであれば少しでも早く動いた方がよいということになります。

 

②事前に出頭日時を調整する

軽微な事件の場合は、いきなり警察署に出頭しても、担当者不在などの理由により、すぐに対応してくれないことが多いです。そのため、弁護士があらかじめ、警察の担当者と打ち合わせをして、出頭日時を調整します。

 

刑事事件の経験豊富な弁護士であれば、この際の担当者とのやりとりで、状況をある程度把握することできます。例えば、「1週間後に来てください」などと言われた場合は、警察としても事件を認知しておらず、それほど切迫性のある事案と捉えていないことがわかります。

 

逆に「今すぐ来てくれ」などと言われた場合は、被害届が出ており、警察が事件として認知している可能性が高いです。

 

③証拠をできるだけ持参する

警察では、捜査の一環として、本人に犯行を再現してもらい写真をとることが多いです。その際、本人には、犯行時に着用していた服を着てもらいます。本人が別の服を着て出頭した場合、犯行時に着ていた服をとりに警察が家に来ることがあります。

 

そのため、自首する際には、可能な限り、犯行時の服(カバン、靴などを含む)を着用して出頭します。また、家宅捜索を未然に防止するため、事件の内容に応じて証拠になりそうなもの(パソコン、交通系ICカードなど)をあらかじめ警察署に持っていきます。

 

なかには自首する前に証拠を処分する方もいますが、証拠隠滅になってしまい、かえって逮捕される可能性が高くなってしまいます。自首をすると決めた時点以降は、証拠物は現状のまま保管しておいてください。

 

 

自首に弁護士が同行するメリット

(1)逮捕の可能性が低くなる

弁護士が自首に同行する場合、事件の概要や本人の心境についてまとめた上申書を警察に提出し、逃亡や証拠隠滅のおそれがないことをアピールします。

 

また、性犯罪など被害者がいる犯罪では、弁護士が自首に同行し、警察に対して、被害者との示談交渉についても弁護士が窓口となって行うことを説明すれば、本人が被害者に接触する可能性は低いとみなされ、逮捕の可能性が下がります。

 

(2)家族や上司に発覚することを防げる

自首して逮捕されなければ、身元引受の手続をすることが多いです。警察がご家族や勤務先の上司などに電話して、身元引受人としてご本人を警察署まで迎えにきてもらいます。

 

弁護士が自首に同行する場合は、その弁護士が身元引受人になることによって、警察から家族や上司に連絡がいくことを回避できます。これにより、家族や職場に知られることなく、刑事手続に対応することが可能になります。

刑事事件が家族に知られるタイミングと知られないようにする方法

 

精神的な負担を軽減できる

弁護士が自首に同行する場合、一緒に出頭した後も、その日の捜査が終わるまで、弁護士が警察署で待機してくれます。

 

取調べでどのように対応すればよいのかわからないときは、いつでも弁護士と打ち合わせをし、アドバイスをもらうことができます。弁護士からサポートを受けることによって、自首に伴う精神的な負担を軽減することができます

 

弁護士をつけずに、一人で対応しようとすれば、どうしても負担が重くなってしまい、なかなか自首にふみきれないことが多いです。どうしようか迷っているうちに、捜査の手が及んで逮捕されてしまうこともあります。

 

 

自首した後の流れ

警察で自首調書を作成します。その後の流れは、通常の事件と同様です。

 

起訴前の流れ(逮捕・勾留なし)

起訴前の流れ(逮捕・勾留あり)

 

被害申告がなく、本人の供述以外に犯罪事実を裏付ける証拠がない場合、自首調書を作成せず、事件として立件しないこともあります。この場合、被疑者として登録されませんので、前科も前歴も残りません。身元引受の手続もありません。

 

後に被害届が提出されれば、その時点で刑事事件として立件されますが、自首した事実を証拠化しておけば、この場合も自首として取り扱われます。

 

 

自首の弁護士費用

自首同行プラン…10万円(交通費込み・消費税別)

 

【本プランでできること】

・弁護士がご本人から事実を聞き取り、警察に提出する上申書を作成します

・警察の担当者と連絡をとって出頭日時を調整します。

・弁護士がご本人と一緒に警察署に出頭します

・弁護士がご本人の身元引受人になることも可能です。

 

*弁護士が遠方の警察署に出向く場合は、事務所からの距離に応じて追加料金が発生します。

*被害者との示談交渉や検察官へ意見書を提出することは本プランに含まれません

 

 

自首した後の弁護士費用

自首の一番の目的は逮捕を防ぐことです。ただ、逮捕を避けられたからといって、処罰されない(=前科がつかない)というわけではありません。特に被害者のいる事件では、逮捕されなかったとしても、被害者と示談しなければ、処罰される可能性が高いです。

 

ウェルネスでは、自首した後も不起訴処分の獲得に向け、弁護士がトータルサポートします。自首した後の弁護活動の費用は以下のページをご覧ください。

 

逮捕・勾留されていない事件

弁護士費用(逮捕・勾留されていない事件)

逮捕・勾留されている事件

罪を認めている場合

弁護士費用(逮捕・勾留されている自白事件)

無実を主張する場合

弁護士費用(逮捕・勾留されている否認事件)

裁判員裁判対象事件

罪を認めている場合

弁護士費用(裁判員裁判:自白事件)

無実を主張する場合

弁護士費用(裁判員裁判:否認事件)

痴漢・盗撮・暴行事件

痴漢・盗撮・暴行の弁護士費用

 

 

自首を弁護士に相談される方へのお願い

このページを読まれている方の中には、犯罪行為をしてしまい自首を検討している方もいるかもしれません。

 

自首するかどうか弁護士に相談する際には、ご自身のしたことを全て弁護士に伝えるようにしてください。「こんなことまで弁護士に言ったら引かれるんじゃないか」等としり込みする必要はありません。弁護士には守秘義務がありますので、不利なことも包み隠さずお話しください。

 

逆に、事件の全てを弁護士に話していなければ、出頭後の取調べで、弁護士の知らない事情がポロポロでてきて、警察の印象が悪くなり、自首したのに逮捕されてしまうこともあります。

 

まずは弁護士に知っていることを正直にお話しし、その上で、弁護士と協議しながら、どの部分まで警察に伝えるかを決めることになります。

 

 

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