児童買春で自首した後の2つの流れと逮捕の可能性

このページは弁護士 楠 洋一郎が執筆しています。

 

 

児童買春と自首-相手と連絡がとれるか否かで流れが変わる

児童買春は、18歳未満の児童と性行為をしたことが前提となります。18歳以上の男女と合意の上で性行為をしても犯罪にはなりません。

 

そのため、本人が児童買春を認めて出頭しても、警察が相手に連絡をとって、18歳未満であることを確認しない限り、犯罪が成立しているかどうかは不明ということになります。

 

相手がSNSで17歳等とメッセージを残していたとしても、実際は18歳以上であることも考えられます。そのため、警察としては、まず出頭した本人から事情を聴いた上で、その後、性行為の相手にコンタクトをとり年齢を確認することになります。

 

この段階でもし相手の連絡先がわからずコンタクトがとれなければ、自首として取り扱われることはありません。なぜかというと、自首は犯罪が成立していることが前提となるからです。

 

警察が相手とコンタクトをとり、性行為をした時点で18歳未満であることを確認できれば、自首として取り扱われることになります。

 

【相手と連絡がとれないときの流れ】

①自首するため警察署に出頭

②事件について事情聴取を受ける

③帰宅

④連絡先がわからず警察が相手とコンタクトをとれない

⑤刑事事件として立件されず終了

 

【相手方と連絡がとれ18歳未満であることを確認できたときの流れ】

①自首するため警察署に出頭

②事件について事情聴取を受ける

③帰宅

④警察が相手方とコンタクトをとり18歳未満であることを確認

⑤本人を警察署に呼びだして自首調書を作成

⑥通常の捜査(取調べ、犯行現場の確認など)を行う

⑦書類送検

⑧検察庁で取調べを受ける

⑨起訴・不起訴が決まる

 

児童買春と自首-相手と連絡がとれないときに出頭するメリットはあるか

児童買春で出頭したとしても、警察が相手と連絡をとれない場合は、犯罪の成否が不明ということになり、自首として扱われることはありません。それでは、このようなケースで警察に出頭するメリットはあるのでしょうか?

 

警察が相手とコンタクトがとれなかったとしても、出頭したという記録自体はその警察署に残ります。しかし、犯罪の成否が不明である以上、刑事事件として立件されることはありません。立件されなければ、データベースに被疑者として登録されず、出頭したという記録が、全ての警察署で共有されるわけではありません。

 

そのため、後日、相手の児童が、本人が出頭した警察署とは別の警察署に補導された場合、補導した警察署は、本人が以前に出頭していた事実を把握する方法がなく、自首を考慮に入れずに捜査を進めることになります。

 

【具体的な流れ】

①XさんがYさんを相手に児童買春をしたとしてA警察署に出頭。

②Yさんの連絡先がわからなかったため、刑事事件として立件されず。

③後日、B警察署の捜査員がYさんを補導。

④B警察署が捜査してXさんを特定。ただし、B警察署はXさんがA警察署に出頭していた事実を把握できない。

⑤B警察署の捜査員がXさんの自宅を家宅捜索or逮捕

 

この場合、B警察署からXさんにコンタクトがあった後に、Xさん自身や弁護士がA警察署に出頭していたことをB警察署に報告することになります。その後、B警察署がA警察署に問い合わせることにより、当初の出頭がさかのぼって自首として扱われることになります。

 

もし、Xさんが逮捕されたときは、Xさんの弁護士がA警察署に出頭したことを、B警察署や検察官・裁判官に報告することにより、勾留されずに釈放される可能性が高くなります。

 

児童買春で自首した場合の逮捕の可能性

(1)相手と連絡がとれない場合

警察が相手と連絡をとれなければ、18歳未満であることの確証がなく、刑事事件として立件されません。事件として立件されない以上、逮捕されることもありません。

 

(2)相手と連絡がとれる場合

相手と連絡がとれ、18歳未満であることがわかれば、刑事事件(児童ポルノ法違反)として立件されます。児童買春は逮捕されることが多い犯罪ですが、自首した場合は、逮捕される可能性は非常に低いです。

 

最初に出頭した時点で逮捕されることはありませんし、相手の年齢がわかった後に逮捕されることもまずないでしょう。ウェルネスの弁護士が自首に同行した児童買春事件で、これまでご依頼者が逮捕されたことはありません。

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