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児童買春に強い弁護士
【この記事の作成者】 弁護士 楠 洋一郎(第二東京弁護士会所属 / 登録番号第39896号) 【事務所名:ウェルネス法律事務所】 児童買春事件の豊富な実務経験と最新の法令に基づき解説しています。 |
目次
- 児童買春とは?逮捕を避け不起訴を得るための基礎知識
- 児童買春の刑罰と前科を避けるための弁護活動
- 児童買春の対象となる「性交等」の範囲
- 児童買春より重い「不同意性交等罪・不同意わいせつ罪」になるケース
- 児童買春に関連するその他の犯罪
- 児童買春はなぜバレる?警察に発覚する5つのルート
- 児童買春の時効は何年?公訴時効と民事時効を解説
- 児童買春と後日逮捕|発生から逮捕までの「タイムラグ」
- 児童買春で自首して逮捕を回避する
- 児童買春で逮捕される確率は?統計から見る身柄拘束のリスク
- 児童買春で不起訴・前科なしとなる確率
- 児童買春の量刑傾向|罰金の相場と実刑のリスク
- 児童買春と示談|不起訴獲得のための弁護活動
- 児童買春の再発防止対策|不起訴・執行猶予を確実にする取り組み
- 児童買春で示談ができない場合の「贖罪寄付」
- 児童買春を否認して不起訴を獲得する方法
- 児童買春に強い弁護士が解説!
児童買春とは?逮捕を避け不起訴を得るための基礎知識
児童買春(じどうかいしゅん)とは、18歳未満の児童に対し、金銭などの対価を支払って性交等を行う行為です。「児童ポルノ法」によって厳しく規制されており、初犯であっても厳しい捜査の対象となります。
1.児童買春が成立する条件と「対価」の範囲
児童と性交等をすれば、実際に現金を渡していなくても、対価として現金を渡す約束をしただけで児童買春になります。また、「対価」は現金に限りません。
【現金以外の対価】
デジタルギフト: Amazonギフト券、PayPayギフト、Apple Gift Cardなど
アプリ内通貨: 投げ銭、ゲーム内ポイントの付与など
現物: ブランド品、スマホ、衣服、食事代の支払い
2.児童の「同意」があっても処罰される
「相手が同意していた」「無理やりではない」という主張は、児童買春においては通用しません。18歳未満の児童は心身が未成熟であり、判断能力が不十分です。
そのため、そもそも性的行為について同意する能力がないと考えられているのです。そのため、相手が18歳未満であると知りながら行為に及んだ場合、同意の有無に関わらず処罰の対象となります。
児童買春の刑罰と前科を避けるための弁護活動
児童買春で検挙された場合、早期に適切な弁護活動を開始しなければ、処罰され前科がつくリスクが高まります。
1.児童買春の罰則:5年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金
児童買春の罰則は非常に重く設定されています。
※2025年6月1日以降の犯罪については、従来の懲役刑に代わって「拘禁刑」が適用されます。どちらも刑務所への収容を伴う刑罰ですが、拘禁刑では個々の状況に合わせた更生プログラムが実施されます。
2.児童買春で不起訴処分を獲得するポイント
前科をつけない「不起訴処分」を勝ち取るためには、被害児童側との示談が重要です。また、再犯率が高いという児童犯罪の特質に照らし、再犯防止活動を行うことも必要です。
示談交渉: 弁護士を通じて謝罪と賠償を行い、許しを得る。
再犯防止: クリニックへ通院したりカウンセリングを受ける。
警察から連絡が来た、あるいは後日逮捕が不安だという場合は、一刻も早く専門の弁護士にご相談ください。
児童買春の対象となる「性交等」の範囲
児童ポルノ法における「性交等」には、性交以外の行為も含まれます。具体的には以下の4つの行為が対象です。
1.児童買春となる4つの行為
①性交: 男女間の直接的な性行為(SEX)。
②性交類似行為: 肛門性交(アナル)、口淫(クンニ・フェラチオ)、手淫(手コキ)など。
③児童の体に触れる行為: 性的好奇心を満たす目的で、児童の性器、肛門、乳首に触れること。
④自分に触れさせる行為: 性的好奇心を満たす目的で、自分の性器、肛門、乳首を児童に触らせること。
2.児童買春にならない行為
以下のような行為であれば「性交等」には該当せず、児童買春は成立しません。
・ハグをする
・キスをする
ただし、相手が拒否しているにもかかわらず行った場合は、不同意わいせつ罪に問われる可能性があるため注意が必要です。
拒否していなくても、相手が13歳未満の場合や、16歳未満で加害者が5歳以上年長の場合も不同意わいせつ罪が成立する可能性があります(詳細は以下で説明します)。
児童買春より重い「不同意性交等罪・不同意わいせつ罪」になるケース
18歳未満の児童との行為であっても、相手の年齢や加害者との年齢差によっては、児童買春(児童ポルノ法違反)ではなく、より罰則の重い「不同意性交等罪」や「不同意わいせつ罪」として処罰されます。
1.「同意」があっても処罰される年齢の境界線
法律上、以下のケースでは相手の同意があったとしても、不同意性交等罪が成立します。
①相手が13歳未満の場合
性交(SEX)をした場合は不同意性交等罪になります。肛門性交や口腔性交をした場合、陰部や肛門へ手指等を挿入した場合も不同意性交等罪になります。
それら以外のわいせつ行為(キス、胸をもむ等)をした場合は、「不同意わいせつ罪」となります。
⇒不同意わいせつ罪とは?構成要件や刑罰、改正のポイントを弁護士が解説
②相手が16歳未満かつ、加害者が5歳以上年上の場合
中学生くらいの年齢層が相手であっても、5歳以上の年齢差があれば同様に不同意性交等罪や不同意わいせつ罪になります。
2.なぜ「児童買春」ではなく「不同意性交等罪」、「不同意わいせつ罪」になるのか?
不同意性交等罪も不同意わいせつ罪も「相手の意思に反すること」が要件ですが、低年齢の児童については、「性的な自己決定権を適切に行使できない」と法的に判断されます。
そのため、金銭を支払った(買春した)という事実よりも、心身に重大な影響を与える性犯罪としての側面が重く評価され、より厳しい刑罰が科されることになります。
【比較表】罪名による刑罰の違い
罪名 刑罰(法定刑) 児童買春 5年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金 不同意わいせつ罪 6ヶ月~10年の拘禁刑 不同意性交等罪 5年~20年の拘禁刑
【弁護士からのアドバイス】
相手が16歳未満の場合、「不同意性交等罪」に問われると、刑務所へ収容される実刑判決のリスクが飛躍的に高まります。年齢を誤認していた場合も含め、早急に弁護士のアドバイスを受けた方がよいでしょう。
児童買春に関連するその他の犯罪
児童買春事件では、状況によって他の法律や条例が適用されたり、複数の罪(併合罪)に問われることがあります。
1.淫行条例違反(対価がない場合)
金銭のやり取りがない場合でも、18歳未満と性交等をすると、多くの自治体で制定されている「青少年健全育成条例(淫行条例)」違反となります。
ポイント:「真剣な交際」と認められない限り、初犯でも罰金になる可能性が十分にあります。
2.児童福祉法違反(立場を利用した場合)
児童に対して強い影響力を持つ者が、その立場を利用して性行為に及んだ場合に成立します。
典型例:教師と生徒、児童養護施設の職員と児童など。
特徴:児童買春よりも社会的な非難が強く、重い処罰が下される傾向にあります。
3.監護者性交等罪・監護者わいせつ罪(家族・保護者の場合)
親、養親、またはそれに準ずる「監護者」が、その影響力を利用して18歳未満に性的な行為をした場合に成立します。
ポイント:1回限りで終わることが多い児童買春と異なり、常習化することが多く、厳罰に処されます。
4.児童ポルノ製造罪(撮影した場合)
性行為の最中や、その前後に児童の裸を撮影した場合、児童買春とは別に「児童ポルノ製造罪」が成立します。
重大なリスク: 撮影したデータを送信したり、SNSにアップロードしたりすると、さらに「提供罪」や「公然陳列罪」が加わり、逮捕される可能性が高まります。
【児童買春の関連犯罪】
淫行条例違反 | 東京、埼玉、千葉、神奈川では2年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金 |
児童福祉法違反 | 10年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金(拘禁刑と罰金が両方科される場合もあります) |
監護者性交等罪 | 5年~20年の拘禁刑 |
監護者わいせつ罪 | 6月~10年の拘禁刑 |
不同意性交等罪 | 5年~20年の拘禁刑 |
不同意わいせつ罪 | 6月~10年の拘禁刑 |
児童ポルノ製造罪 | 3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金 |
児童買春はなぜバレる?警察に発覚する5つのルート
児童買春は密室で行われるため「バレない」と誤解されがちですが、実際には後日、予期せぬタイミングで警察が来るケースが少なくありません。主な発覚ルートは以下の5つです。
1.児童の親による通報
親が子供のスマートフォンの履歴を確認したり、生活状況の変化(帰宅が遅い、急にブランド品が増える等)を不審に思ったりして発覚するケースです。親が警察に相談することで、警察の捜査が始まります。
2.児童の補導・サイバーパトロール
児童が深夜徘徊などで警察に補導された際、スマートフォンの通信記録を精査され、相手の男性が特定されるケースです。また、サイバーパトロールによりSNS上の書き込みから発覚することもあります。
3.ラブホテル街での職務質問
渋谷・新宿・池袋などの都市部のホテル街は警察の重点パトロール区域です。児童と一緒にホテルから出てきたところを職務質問され、身分証の提示や年齢確認を求められてその場で発覚します。
4.児童側による恐喝(ゆすり)
行為後に児童本人や仲間から「警察に言うぞ!」「家族にバラす」等と脅され、金銭を要求されるケースです。耐えかねた加害者本人が警察に相談することで、結果として自らの児童買春も発覚することになります。
5.「芋づる式」の後日逮捕
児童が別の児童売春事件で検挙された際、押収されたスマートフォンの解析によって、過去にやり取りをした他の男性も芋づる式に捜査対象になることがあります。
児童買春の時効は何年?公訴時効と民事時効を解説
児童買春をしてから一定期間が経過すると、検察官は起訴することができなくなります。この期間を「公訴時効(こうそじこう)」と呼びます。
1.児童買春の公訴時効は「5年」
児童買春の公訴時効は5年です。 この期間を過ぎれば、逮捕されたり、裁判にかけられて前科がついたりすることはありません。
2.時効のカウントは児童買春をした日から
時効のカウント(起算点)は、児童買春をした日から始まります。複数回、児童買春をした場合は、個々の行為ごとに時効が進行します。
前述の「芋づる式の発覚」により、1年以上たってから警察が自宅に来るケースもあります。
3.注意が必要な「民事上の時効」との違い
刑事事件の時効は5年ですが、被害児童やその保護者から「慰謝料」を請求される民事上の時効は異なります。
民事上の時効:被害児童側が損害および加害者を知った時から3年、または行為時から20年。
刑事上の時効が成立していても、民事で損害賠償を請求される可能性が残っている点に注意が必要です。被害児童側と示談が成立すれば、通常は示談書に精算条項が入りますので、民事で請求されることもなくなります。
児童買春と後日逮捕|発生から逮捕までの「タイムラグ」
児童買春は、痴漢や盗撮とは異なり、現行犯逮捕されることはありません。多くの場合、数ヶ月以上の期間が経過してから、逮捕されます。
1.逮捕や出頭要請までの期間はどれくらい?
ウェルネス法律事務所がこれまで扱ってきた多数の児童買春事件のデータによると、行為日から警察のファーストコンタクト(逮捕・家宅捜索・出頭要請)があるまでの期間は以下の通りです。
平均的なタイムラグ:約6ヶ月
最長のケース:約2年
「時間が経ったからもう大丈夫だろう」という判断は禁物です。忘れた頃に事態が動き出すのが児童買春事件の特徴です。
2.なぜ逮捕までに時間がかかるのか?
後日逮捕まで長期間を要する理由は、警察による緻密な「特定作業」にあります。
①証拠品の押収: 被害児童からスマートフォンを押収し、SNSのやり取りを確認。
②プロバイダ・運営会社への照会: SNS運営会社(X、Instagram、パパ活アプリ等)に対し、利用者についての照会手続きを実施。
③個人情報の特定: 照会結果に基づき、電話番号や住所から被疑者の身元を特定。
この「運営会社への照会」には法的・事務的な手続きが介在するため、どうしても時間がかかってしまいます。運営会社が海外にある場合は県警本部を通じた「国際照会」が必要となり、6か月以上かかることもあります。
児童買春で自首して逮捕を回避する
児童買春のケースでは、警察に発覚して後日逮捕されるのを待つのではなく、自ら進んで「自首」することで、逮捕を回避できる可能性が飛躍的に高まります。
1.児童買春で自首するメリット
①逮捕の回避
警察に「逃亡や証拠隠滅のおそれがない」と判断されやすくなり、これまで通りの生活を送りながら捜査を受ける「在宅事件」になる可能性が高まります。
②処分の軽減
法律上、自首が成立すれば刑が減軽される可能性が十分にあります(刑法42条1項)。また、反省の情が強いとみなされ、不起訴処分を目指す上でも有利に働きます。
③精神的な平穏
「いつ警察が来るか」という極限の不安から解放され、日常生活を送りながら、事件解決に取り組めるようになります。
2.児童買春における「自首のタイミング」
児童買春事件では、被害児童の補導やスマートフォンの解析から、数ヶ月〜1年以上経って逮捕されるケースが後を絶ちません。
警察があなたの名前を特定し、捜査を開始した後では、出頭しても自首にはなりません。そのため自首を目指す場合は、早期に出頭することが重要です。
3.ウェルネス法律事務所の「自首同行」サポート
一人で警察署へ行くのは非常に勇気がいるだけでなく、身元引受人として家族や上司に連絡が入るため、周囲にバレてしまいます。また、不適切な取調べを受けるリスクやもあります。
弁護士が自首に同行すれば、弁護士が身元引受人になることで周囲への発覚を阻止できます。また、警察署で待機しているため、不適切な取調べを抑止することができます。
ウェルネスでは、以下のサポートを行っています。
①「上申書」の作成: 事件の経緯と反省を法的に整理した書類を準備します。
②出頭日時の事前調整:警察担当者と事前に連絡を取り、スムーズに受理されるよう調整します。
③弁護士の同行: 警察署に弁護士が同行し、精神的な支えとなるとともに、身元引受人になりことにより、家族・職場への連絡を防ぎます。
⇒児童買春・淫行で自首するメリット・デメリットや弁護士費用を解説
児童買春で逮捕される確率は?統計から見る身柄拘束のリスク
児童買春を含む児童ポルノ法違反では、他の刑事事件と比較して「逮捕後の身柄拘束(勾留)」が長引きやすい傾向にあります。最新の統計(2024年検察統計年報)をもとに、その実態を解説します。
1.児童ポルノ法違反・児童福祉法違反の身柄拘束データ
児童買春(児童ポルノ法違反)と、より重い児童福祉法違反では、逮捕率やその後の勾留率に大きな差があります。
| 児童ポルノ法違反 | 児童福祉法違反 | |
|---|---|---|
| 逮捕される確率 | 17% | 71% |
| 逮捕後に勾留される確率 | 85% | 100% |
| 勾留が延長される確率 | 63% | 91% |
2.「逮捕」よりも恐ろしい「勾留(こうりゅう)」の長期化
統計からわかる通り、児童ポルノ法違反で逮捕された場合、85%という極めて高い確率で「勾留」されます。
・逮捕の期間:最長3日間(警察・検察での取調べ)
・勾留の期間:原則10日間(裁判所の決定により身柄拘束が継続)
・勾留延長:さらに最長10日間(合計で最大23日間の拘束)
児童買春事件では、勾留が延長されやすく、結果として3週間近く社会から隔離されるリスクが大きいのが実情です。
3. 職場への発覚・解雇を防ぐために
勾留されると、職場に対して「無断欠勤」の状態が続くことになり、言い逃れが難しくなります。そのため、懲戒解雇や失職のリスクが現実味を帯びてきます。
弁護士の役割:逮捕直後から検察官や裁判官に対し、逃亡や証拠隠滅のおそれがないことを法的に主張し、「勾留を阻止(釈放)」するための働きかけを行います。
ご家族が逮捕された場合は、1分1秒でも早く弁護士に依頼し、早期釈放に向けた活動を開始してください。
児童買春で不起訴・前科なしとなる確率
児童買春事件で前科をつけないようにするためには、「不起訴処分」を獲得する必要があります。2024年の統計データ(最新版の検察統計年報)を基に、起訴のパターンと実態を解説します。
1.児童ポルノ法違反・児童福祉法違反の起訴率データ
統計上、児童ポルノ法違反(児童買春など)は、一度検挙されると約7割という高い確率で起訴されています。
児童ポルノ法違反 児童福祉法違反 不起訴になる確率 29% 50% 起訴された場合の内訳 └ 略式請求(罰金) 61% 18% └ 公判請求(正式裁判) 39% 82%
2.「略式請求」と「公判請求」の違い
起訴された場合、さらに以下の2つのルートに分かれます。
①略式請求(罰金刑)
略式請求されると簡易な略式裁判で審理され罰金刑になります。法廷に行く必要はありませんが、罰金であっても刑事罰であるため、「前科」がつきます。
②公判請求(拘禁刑))
公開の法廷で裁判が行われます。検察官から「拘禁刑(旧懲役刑)」を請求され、無罪になるか執行猶予がつかなければ、刑務所へ収容されることになります。
3.「99.9%の有罪」を覆すより「不起訴」を目指すべき理由
日本の刑事裁判の有罪率は99.9%と言われており、起訴された後に無罪を勝ち取るのは極めて困難です。前科を避けるための確実な方法は、「不起訴処分」を獲得することです。
不起訴になれば、裁判が開かれず、前科もつきません。これまでの生活をそのまま維持できます。
4.不起訴を勝ち取るための弁護活動
不起訴処分の獲得は、時間との戦いです。弁護士は以下のような活動を通じて、検察官に不起訴を求めます。
示談交渉: 被害児童側と速やかに示談を成立させ、処罰感情を和らげる。
再犯防止策: カウンセリングの受診や家族による監督環境の構築
児童買春の量刑傾向|罰金の相場と実刑のリスク
児童買春で起訴された場合、どのような刑罰になるのか。初犯の相場から、実刑のリスクがあるケースまで解説します。
1.児童買春の罰金相場は「50万円」
前科・前歴のない初犯の方が児童買春で検挙された場合、多くのケースで略式起訴され罰金刑となります。罰金の相場は50万円です。法律上の上限は300万円ですが、初犯でいきなり上限額が科されることはありません。
ただし、罰金であっても、「前科」として一生記録に残ります。これを避けるには、不起訴の獲得が不可欠です。
2.執行猶予か実刑か?正式裁判になるケース
検察官から公判請求されれば、原則として拘禁刑になります。以下のケースでは公判請求される可能性が高くなります。
①同種前科がある
過去に児童買春や性犯罪を起こしている場合。
②被害児童が複数
複数の児童との行為が発覚した場合。
③悪質性が高い
執拗な勧誘や、撮影行為(児童ポルノ製造)が伴う場合。
【執行猶予の可能性】
初犯の児童買春であれば、公判請求されても執行猶予がつく可能性が高いです。しかし、執行猶予期間中に再犯をした場合や、同種前科が複数ある場合は、実刑判決(刑務所収容)の可能性が高くなります。
【注意】児童福祉法違反は初犯でも実刑のリスクあり(H3)
児童買春(児童ポルノ法違反)に比べ、児童福祉法違反は格段に重く処罰されます。相手との関係性や行為の態様によっては、初犯であっても執行猶予がつかず、いきなり実刑判決が下されることがあります。児童福祉法違反の疑いをかけられた場合は、一刻も早く弁護士に相談してください。
児童買春と示談|不起訴獲得のための弁護活動
児童買春事件において、示談は不起訴を獲得するために重要ですが、他の犯罪のように不起訴に直結するわけではありません。不起訴を勝ち取るためには、示談をまとめるだけではなく、もう1段踏み込んだ弁護活動が必要です。
1.児童買春では示談=不起訴ではない
児童買春を禁止している児童ポルノ法は、児童が健全に成長できる環境を保護しています。被害児童と示談をしたからといって、乱された環境が回復するわけではありません。このような理由で、示談を積極的に評価しない検察官がいるのも事実です。
2.児童買春の示談のポイント
児童ポルノ法は、児童が健全に成長できる環境を保護するだけではなく、児童の心身そのものも保護しています。このように「個人を保護する側面」もあるからこそ、示談が積極的に評価されるべきなのです。
児童買春で不起訴を獲得するためには、弁護士がこの点を検察官に説得的に主張する必要があります。単に「示談書」を出すだけでなく、「なぜこの事件において示談を評価すべきか」という意見書を添えることで、検察官の判断を不起訴へと動かします。
3.示談交渉は弁護士を介して行います
児童買春の被害児童は未成年であるため、交渉相手は保護者(親)になります。
連絡先の取得: 警察や検察は、加害者本人に保護者の連絡先を教えることはありません。弁護士であれば、捜査機関を通じて保護者の連絡先を確認できるケースが多いです。
保護者の感情への配慮: 娘が被害に遭った保護者の処罰感情は厳しいものです。感情的な対立を避け、法的な解決策を冷静に提示できるのは、第三者である弁護士だけです。
児童買春の再発防止対策|不起訴・執行猶予を確実にする取り組み
児童買春事件において、検察官や裁判官が懸念するのは「再び同じ過ちを繰り返さないか」という点です。説得力のある再発防止策を提示することにより、不起訴処分や執行猶予の可能性を高めます。
1.専門の医療機関・カウンセリングによる治療
「二度としない」という決意を口頭で伝えるだけでは、検察官や裁判官を納得させることはできません。自身の衝動をコントロールするために、専門的な治療を受けている事実を証拠によって証明します。
クリニックへの通院:性依存症や衝動制御の治療を専門とするクリニックへ通院し、医師の治療を受けます。
カウンセリング: 臨床心理士等によるカウンセリングを通じ、自身の加害行動の原因を深く掘り下げ、再発の芽を摘みます。
証拠の作成:ご本人には通院やカウンセリングの度に医師や心理士とのやりとりを書面にまとめてもらいます。診断書や医療費の領収書と共に検察官や裁判所に提出します。
2.自助グループへの参加
同じ悩みを抱える方々との交流を通じ、自身の行為が被害児童や社会に与えた影響を多角的に見つめ直します。更生に向けたコミュニティに身を置く姿勢が、更生への意欲として評価されます。
3.再発防止の環境整備
治療以外にも、再犯防止のための環境を作り上げます。
アプリ等の削除: 出会いの場となったアプリやSNSを削除します。
家族の監督: ご家族に事件の内容を共有し、スマートフォンの中身をチェックしてもらいます。
児童買春で示談ができない場合の「贖罪寄付」
児童買春事件で被害児童側と示談ができない場合等に、反省を示すための手段が「贖罪寄付(しょくざいきふ)」です。
1.贖罪寄付とは?
贖罪寄付とは、自分の罪を悔い改める気持ちを表すために、弁護士会や法テラスなどの公益団体に対して寄付を行うことです。
「被害児童側に直接お金を渡せないが、社会に対して償いを行いたい」という意思表示として、刑事手続きの中で評価の対象となります。
2.贖罪寄付が検討される主なケース
以下のケースでは、示談の代わりに贖罪寄付を検討することになります。
①被害児童側が示談を拒否している
処罰感情が強く連絡先を教えてもらえない場合や、交渉したが金額で折り合いがつかない場合が考えられます。
②示談が不適切なケース(恐喝など)
事件直後に被害児童やその仲間から恐喝まがいの要求をされた場合が考えられます。
3.不起訴処分を獲得するための活動
贖罪寄付は、単に寄付をすれば良いというわけではありません。その効果を最大化させるために以下の活動を行います。
①寄付証明書の提出: 弁護士会などが発行する「寄付の証明書」や寄付金の領収書を速やかに検察官に提出します。
②意見書の作成:「なぜ示談ではなく寄付を選んだのか」「この寄付がどれほど真摯な反省に基づいているか」を法的に構成した意見書を検察官へ提出します。
児童買春を否認して不起訴を獲得する方法
「相手が18歳未満だとは全く思わなかった」という場合でも、警察の捜査対象になることがあります。児童買春は、相手が未成年であるという「認識」がなければ成立しません。冤罪を防ぐための弁護戦略を解説します。
⇒
1.「18歳未満だと知らなかった」ことを裏づける事情
単に「知らなかった」と主張するだけでは不十分です。未成年だと知らなくて当然であったという事情を整理し、検察官に主張します。
①知り合った経緯
大人が利用するマッチングアプリや、年齢制限のあるサイトを通じた出会いだったか。
②事前のやり取り
相手が「20歳です」と嘘をついていた、あるいは大学のキャンパスライフや仕事の話をしていたなどの記録があるか。
③外見や服装
メイクや服装から、客観的に成人と見なされる容姿であったか。
④場所や状況
深夜の酒席を伴う場所など、通常児童が立ち入らない状況であったか。
2.取調べでの「不当な自白」を防ぐ
否認事件で最も避けなければならないのは、取調べで警察官から「怪しいと思っていたんだろう?」と誘導され、不本意な供述調書を作成されてしまうことです。
一度「18歳未満かもしれないと思っていた」という認める内容の調書にサインしてしまうと、後から覆すのは極めて困難です。
弁護士のアドバイス: どのような質問にどう答えるべきか、あるいは黙秘権を行使すべきか、取調べの「シミュレーション」を徹底して行い、あなたの権利を守ります。
3.風俗店を利用した場合
風俗店でサービスを受けた際、従業員が18歳未満だった(年齢を偽っていた)という場合、利用客は「店が年齢確認をしているはずだ」と信じるのが通常です。
このようなケースでは、相手が児童であると認識するのが難しいため、適切な弁護活動を行えば、不起訴処分を得られる可能性が非常に高くなります。
⇒18歳未満と知らなかった-児童買春になる?不起訴になる方法は?
児童買春に強い弁護士が解説!


















