少年事件の弁護士

 

少年事件の流れ

少年事件の流れを大まかに整理すると

①家庭裁判所への送致前

②家庭裁判所への送致後

の二つの段階に分けることができます。

 

「家庭裁判所への送致」とは、少年事件が検察官等から家庭裁判所へ引き継がれることです。大人の事件は、起訴されて裁判所に引き継がれる事件もあれば、起訴されずに警察や検察の段階で終了する事件もあります。

 

これに対して、少年事件では、犯罪の嫌疑があれば全て家庭裁判所へ引き継がれます。家庭裁判所という専門機関が関与することで、刑罰一辺倒ではなく、少年の実情に応じた柔軟な処分をすることが可能になります。

 

少年の逮捕や勾留は家庭裁判所に送致される「前」に行われます。これに対して、少年の裁判(少年審判)は家庭裁判所に送致された「後」に行われます。

 

 

家庭裁判所への送致前

 

少年事件と逮捕

法律上、逮捕は最長3日間しか認められていません。では、3日たつと自動的に釈放されるのかというとそういうわけではありません。3日を超えて身柄拘束する必要がある場合は、検察官は裁判官に勾留を請求します。これらの点は少年も大人も同じです。

 

 

少年事件と勾留

検察官が勾留を請求すれば、無条件に勾留されるわけではありません。最終的に勾留するかどうかは裁判官が判断します少年法は、やむを得ない場合でなければ、少年を勾留してはならないと定めています。心身ともに未成熟な少年を保護するために、大人に比べて勾留の要件を厳しくしているのです。

 

もっとも、実際は、少年であっても、非常に多くのケースで勾留が認められています。勾留の期間は最長20日です。勾留されると引き続き警察や検察による捜査が行われます。

 

 

家庭裁判所への送致後

 

少年鑑別所

検察官は勾留期間内(最長20日)に少年事件を家庭裁判所に送致します。多くの場合、送致された当日、少年の身柄は、警察署から少年鑑別所に移されます。少年鑑別所に収容される期間は通常4週間です。鑑別所では警察の取調べは行われません。代わりに各種の知能検査や性格検査を受け、少年自身についての調査が行われます。

 

 

少年事件と社会調査

少年事件が家庭裁判所に送致されると、少年を担当する家庭裁判所調査官が決まります。家庭裁判所調査官とは、事件を起こした少年の性格や行動傾向、生活環境を調査する専門家です。警察や検察は事件そのものについて捜査しますが、家庭裁判所調査官は、事件そのものではなく、事件の背景にある少年の資質や周囲との関わりなどについて調査します。

 

家庭裁判所調査官は、少年鑑別所で、少年と直接面接するほか、少年の親や担任の教師、勤務先の上司などから聞き取り調査をすることにより、少年の問題点について明らかにしていきます。調査結果は書類にまとめられ、家庭裁判所の裁判官が、少年の処分を決める際の参考になります。

 

 

少年審判

事件が家庭裁判所に送致された後、少年の裁判(少年審判)が行われます。少年審判は、少年が鑑別所に収容されている間(通常4週間)に行われます。

 

鑑別所に収容されていない場合は、少年審判が開かれるタイミングに制限はありません。ただ、20歳を超えると少年審判を開くことはできず、検察官に逆送されます。

 

裁判官は少年審判で少年に対する処分を決めます。主な処分としては次の4つがあります。

 

①少年院送致

少年院に収容する処分です。

 

②保護観察

少年院には収容せず社会の中で更生の機会を与える処分です。少年は定期的に保護司と面接し、生活状況等を報告します。

 

③不処分

少年に対して処分をしないというものです。少年が罪を犯したと認められない場合は不処分となります。罪を犯した場合でも、周囲の働きかけ等により、少年の内省が深まった結果、「処分をしなくても十分に更生できる」と裁判官が判断すれば不処分となります。

 

④検察官送致(逆送)

一定の重大犯罪について、裁判官が大人と同様の刑事処罰を与えるべきと判断した場合は検察官に逆送されます。逆送後、検察官は、少年が罪を犯したと判断すれば、少年を通常の裁判所に起訴します。起訴されれば、少年は大人と同様の裁判を受けることになります。

 

 

少年事件の弁護士ができること

①釈放を目指す

逮捕後、検察官や裁判官に証拠隠滅や逃亡のおそれがあると判断されれば、勾留される可能性が高くなります。勾留されると最長20日間、身柄拘束されてしまいます。弁護士が、事件の内容や少年の状況からそのようなおそれがないことを、検察官や裁判官に主張することで、勾留阻止(=釈放)を目指します。

 

家庭裁判所に送致された際は、少年が鑑別所に収容されないよう弁護士が裁判官に意見書を提出します。

 

②取調べの対応方法をアドバイスする

少年は心身が未成熟であり、知識や判断能力も十分ではありません。そのため、大人以上に、取調官の誘導を受けやすく、捜査機関にとって都合のよい供述調書を作成されてしまうおそれが十分にあります。弁護士がひんぱんに少年と接見し、黙秘権の意味や手続の流れをわかりやすく説明します。

 

③被害者と示談交渉を行う

被害者がいる事件の場合、弁護士が被害者と示談交渉を行います。親が示談金を支払って示談をすることは、少年自身に身をもって責任の取り方を示すという点で、大きな教育的効果がありますし、少年の更生のために目に見える努力をしているという点で、裁判官にも評価されます。

 

④内省を深める

少年が非行事実について認めている場合は、弁護士が少年と一緒に事件を起こした原因や被害者の気持ちを考えることにより、少年の内省を深めます。犯罪被害者が書いた本を読ませ、感想文を書いてもらうこともあります。

 

⑤環境を調整する

少年の雇用主に対し弁護士が継続雇用を働きかけます。少年と親との関係が悪化している場合は、弁護士が間に入って修復を図ります。周囲の交友関係に問題がある場合は、少年の同意を得た上で、電話番号を変更したり、不良グループから脱退してもらいます。

 

⑥家庭裁判所調査官と面接する

家庭裁判所調査官は、少年の性格や周囲の環境、更生の見込み等を調査した後、調査結果を書面(社会記録)にまとめて裁判官に提出します。社会記録には少年の処分についての意見が記載されています。裁判官はその意見をふまえて少年の処分を決めます。もし社会記録に「少年院が相当」との意見が記載されていれば、少年院行きになる可能性が高まります。

 

弁護士が事前に調査官と面接し、少年の反省状況や環境調整の結果を伝え、社会の中での更生が可能であることを理解してもらいます。

 

 

少年事件の弁護士費用

身柄拘束されている事件

着手金

40万円

少年院を回避できた場合の報酬金

20万円

身柄拘束されていない事件

着手金

30万円

少年院を回避できた場合の報酬金

20万円

 

*消費税別となります。

*ウェルネスで取り扱っている少年事件は以下となります。

①性犯罪

痴漢盗撮強制わいせつ準強制わいせつ公然わいせつ

②粗暴犯罪

暴行傷害、暴力行為等処罰法違反、脅迫、銃刀法違反

③財産犯罪

窃盗恐喝詐欺

④その他

住居侵入、軽犯罪法違反

 

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