盗撮

このページはウェルネス法律事務所の弁護士 楠 洋一郎が執筆しています。

 

 

盗撮は何罪になる?

盗撮をした場合、どのような犯罪になるのでしょうか?

  

実は「盗撮罪」という犯罪はありません。盗撮をした状況や相手によって成立する犯罪は異なります。これからケースごとにみていきましょう。

  

(1)公共の場所で盗撮したケース

公共の場所とは、駅やショッピングセンター、公衆トイレなど、誰でも自由に入ることができる場所です。公共の場所で盗撮した場合は、各都道府県の迷惑防止条例違反になります

 

(2)私的な場所で盗撮したケース

家のなかや職場の更衣室など、本来特定の人しか入ることができない場所で盗撮したときは、①迷惑防止条例違反になるケースと、②軽犯罪法違反になるケースがあります。

 

①と②のどちらになるかは、各都道府県の迷惑防止条例が私的な場所での盗撮を取締りの対象としているかどうかによって異なります。

 

例えば、埼玉や千葉の迷惑防止条例は、家などの私的な場所での盗撮を規制していません。そのため、これらの地域にある私的な場所で盗撮したときは、軽い軽犯罪法違反にとどまります。

 

これに対して、東京や神奈川の迷惑防止条例は、家などの私的な場所での盗撮も規制していますので、重い迷惑防止条例違反になります。いずれの地域においても、盗撮目的で住居やトイレに侵入したときは、住居(建造物)侵入罪が成立します。

 

(3)18歳未満の児童を盗撮したケース

公共の場所か私的な場所かを問わず、18歳未満の児童の裸を盗撮した場合は、児童ポルノ法違反になります。

 

盗撮の刑罰

① 公共の場所での盗撮

 

都道府県

常習性なし

常習性あり

迷惑防止条例違反

東京都

1年以下の懲役または100万円以下の罰金

2年以下の懲役または100万円以下の罰金

埼玉県

 

6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金

 

 

1年以下の懲役または100万円以下の罰金

 

千葉県

神奈川県

1年以下の懲役または100万円以下の罰金

2年以下の懲役または100万円以下の罰金

 

② 私的な場所での盗撮

地域

犯罪

東京都

迷惑防止条例違反

埼玉県

軽犯罪法違反

千葉県

神奈川県

迷惑防止条例違反

別途、住居侵入罪(年以下の懲役または10万円以下の罰金)が成立する可能性があります。

 

③ 児童の裸体等を盗撮した場合

児童ポルノ法違反

3年以下の懲役または300万円以下の罰金

 

盗撮で逮捕される4つのケース

盗撮で検挙された場合、次の4つのいずれかに該当すれば逮捕される可能性が高くなります。

 

①現場から逃走しようとした

②カメラやスマートホンを地面に叩きつける等の証拠隠滅行為をした

③証拠から盗撮をしたことが明らかであるにもかかわらず不合理な否認を続けた

④住居不定、無職、身元引受人がいないなど身元が不安定である

 

これら4つのいずれにも該当しなければ、逮捕されずに在宅事件として取り扱われる余地が十分にあります。

 

盗撮で逮捕されたときの流れ

盗撮で逮捕されると、48時間以内に検察庁に連行され、検察官の取調べを受けます。取調べの結果、検察官が、「この被疑者は、逃げたり、盗撮の証拠を隠滅する可能性は低い。」と判断すれば、勾留を請求せず、その日のうちに釈放します。

 

もし、検察官が、「逃げる可能性が高い。」とか「盗撮の証拠を隠滅する可能性が高い。」と判断すれば、被疑者の勾留を請求します。検察官が勾留を請求すると、被疑者は翌日までに裁判所に連行されます。裁判所で、被疑者は裁判官の勾留質問を受けます。

 

裁判官が、「検察官の判断は間違っている。」と考えれば、勾留請求を却下し、被疑者はその日のうちに釈放されます。裁判官も、「検察官の言っている通りだ。」と判断すれば、勾留請求を許可して被疑者を勾留します。

 

勾留期間は最長20日です。検察官はこの期間内に、被疑者を起訴しないのであれば、釈放しなければいけません。釈放されれば、検察官が、本人の反省状況や、示談の有無、再犯の可能性などの事情を検討し、起訴(略式請求、公判請求)するか不起訴にするかを決めます。

 

盗撮で逮捕→勾留前に釈放させる方法

盗撮で逮捕されても、すぐに弁護士をつけて適切な弁護活動をすれば、勾留されずに釈放される可能性が高いです。

 

もし、検察官と裁判官に、「盗撮の証拠を隠滅したり逃亡する可能性が高い」と判断されれば、勾留されてしまいます。勾留の期間は逮捕(最長日)よりもずっと長く、最長20日です。

 

いったん勾留されてしまうと、「釈放すべきでない」という裁判官のお墨つきを得たことになりますから、弁護士がそれをくつがえして、釈放させるのは容易ではありません。

 

勾留される前のタイミングで、弁護士が、釈放を求める意見書や被疑者本人の上申書、ご家族の身元引受書を、検察官や裁判官に提出することにより、勾留前に釈放される可能性が高くなります。

 

盗撮と後日逮捕

(1)後日逮捕もありうる

盗撮で逮捕される場合、被害者や目撃者による現行犯逮捕となるのが通常ですが、現場から逃げた後、警察に後日逮捕されるケースもあります。駅構内のエスカレーターで盗撮したときは、駅の防犯カメラやSUICA等の交通系ICカードから足がつくことが考えられます。

 

後日逮捕される場合、事件の直後ではなく、2,3か月後に逮捕されることが多いです。

 

(2)後日逮捕を回避する方法

現場から逃げた場合でも、自首すれば後日逮捕を回避できる可能性が非常に高いです。自首するためには、被疑者として特定される前に警察署に出頭することが必要です。

 

警察は逮捕前に被疑者を尾行して行動確認を行いますが、この段階になると既に特定されているので、出頭しても自首にはならず、そのまま逮捕されることもあります。自首をするのであればできるだけ早く動くことが必要です。

 

【自首のページ】

盗撮と自首

自首の相談は弁護士へ

 

盗撮で逮捕されないときの流れ

盗撮で検挙されたが逮捕されずにすんだときは、警察で取調べをした後に、捜査員が被疑者のご家族や上司に電話して、身元引受人として警察署まで迎えに来てもらうことが多いです。その後、警察署に1,2回出頭し、取調べを受けます。

 

事件によってケースバイケースですが、検挙されてからおおむね2か月前後で、事件が検察庁に引き継がれます(書類送検)。書類送検されると担当の検察官が1名決まります。通常は検察官の取調べを一度受けた後、検察官が、本人の反省状況や、示談の有無、再犯可能性などの事情を検討し、起訴(略式請求、公判請求)するか不起訴にするかを決めます。

 

盗撮事件では、初犯であれば、最悪でも略式請求で罰金にとどまることが多いです。一方、前科があれば、公判請求される可能性が高まります。

  

盗撮と余罪

(1)余罪とは

余罪とは、つかまった犯罪とは別の犯罪のことです。盗撮の余罪でよく問題になるのが、警察に押収されたスマートフォンの中に、別の機会に盗撮した画像データが保存されているケースです。データを削除していた場合も、警察で復元される可能性があるので、余罪の問題が生じます。

 

(2)余罪が個別に立件される可能性は低い

押収されたスマートホンの中に余罪の盗撮画像が入っていた場合、余罪についても、別の刑事事件として立件されるのでしょうか?結論からいえば、その可能性は低いです。盗撮の日時と場所がわかなければ事件を特定することができないからです。

 

盗撮の日時はスマートホンに記録されていますが、盗撮場所についてはGPSと連動していない限りスマートホンからはわからず、本人も覚えていないことが多いです。

 

このように、盗撮の余罪が別の刑事事件として立件される可能性は低いです。ただ、多数の余罪がある場合は、「盗撮の常習性がある」と評価され、最初に立件された盗撮事件の刑罰が重くなることがあります。

 

【余罪についてのページ】

盗撮で押収されたスマホに別の盗撮画像があればどうなるか

 

盗撮の弁護方針(罪を認める場合)

(1)示談をする

起訴するか不起訴にするかを決めるのは検察官です。検察官は、盗撮の被疑者を起訴するかどうかを決める上で、示談が成立しているかどうかを非常に重視しています。そのため、被害者との間で示談が成立すれば、不起訴になる可能性が高いです。

 

捜査機関は、被疑者やその家族に被害者の連絡先を教えてくれません。そのため示談交渉は、弁護士を通じて行うことになります。盗撮の被害者は、深く傷つき不安な思いをされています。弁護士としても、被害者の気持ちに細やかに配慮した姿勢が求められます。

 

【不起訴を獲得するために】

弁護士が示談書と示談金の領収書を検察官に提出します。

 

(2)謝罪する

盗撮の弁護活動で最も重要なことは示談です。とはいえ、不安な思いをしている被害者に対して、弁護士がいきなり示談の話をするのは禁物です。まずは心の底から被害者の方にお詫びをすべきでしょう。

 

盗撮の被害者は、通常、被疑者と会いたくないと思っていますので、弁護士を通じて、謝罪文をお渡しする方法により謝罪してもらいます。

 

【不起訴を獲得するために】

弁護士が謝罪文の写しや受領証を検察官に提出します。

  

(3)専門家の援助を受ける

盗撮した方のなかには、盗撮をやめたいという強い気持ちをもちながら、自身の衝動をコントロールできず、盗撮を繰り返してしまう人が少なからずいます。

 

そのような方には、専門家の助けが必要です。性依存症のクリニックに通ったりカウンセリングを受けたりすることによって、盗撮に走ってしまう傾向を根本から改善する必要があります。

 

【不起訴を獲得するために】

弁護士が受診証明書、医師の診断書を検察官に提出します。

  

(4)反省を深める

性犯罪被害者の本を読んだり、性依存症の方を対象とした自助グループに参加する等して反省を深めてもらいます。

 

【不起訴を獲得するために】

弁護士がご本人が作成した反省文を検察官に提出します。また、ご本人に検察官の前で現在の心境を直接話してもらいます。

 

(5)その他の弁護活動

① 早期釈放を目指す

身体拘束されている場合は、早期釈放に向けた弁護活動を行います。

 

② 再発防止策を立てる

スマートフォンに鈴をつける、待ち受け画面を家族写真にする、カメラ機能を物理的に破壊する等して盗撮することができない環境を構築します。

より詳しい情報はこちら盗撮の再犯を防ぐための方法

 

③ 寄付をする

示談が成立しなかった場合、反省の気持ちを示すために慈善団体や弁護士会へ贖罪寄付(しょくざいきふ)をします。弁護士が寄付したことの証明書を検察官に提出します。

 

④ ご家族に協力してもらう

ご家族に本人を監督するよう約束してもらいます。弁護士が「本人を監督します」というご家族の誓約書を検察官に提出します。

 

盗撮の弁護方針(無罪を主張する場合)

(1)捜査機関に自白調書をとらせない

本人の携帯電話やパソコン等から盗撮画像が出てこず、防犯カメラもなければ、関係者の供述以外に目ぼしい証拠はないということになります。そのため、刑事裁判では「本人の言っていることが信用できるか否か」が大きなポイントになります。

 

例えば、被疑者が本当は盗撮をしていなかったにもかかわらず、取調べの際、捜査機関の圧力に屈してしまい「盗撮しました」と自白してしまったとします。

 

その場合、後の刑事裁判において、「盗撮していません」と言っても、検察官から「取調べのときは自白してましたよね?」と突っ込まれ、裁判官にも信用してもらえなくなります。

 

捜査機関は否認を続ける被疑者に対して、あの手この手を使って自白するよう働きかけます。不起訴や無罪判決を目指すのであれば、このような働きかけに屈しないことが重要になります。

 

弁護士がご本人と頻繁に接見し、捜査機関のプレッシャーに屈しないよう継続的にバックアップしていきます。

 

(2)被害者・目撃者の供述の信用性を争う

盗撮画像や防犯カメラ映像などの客観的証拠がなければ、「目撃者の言っていることが信用できるか否か」も大きなポイントになります。

 

人間の記憶は時の経過とともに衰えていくものですが、取調べが進むにしたがって被害者や目撃者の供述がより詳しくなっていくことがあります。異なる時点で作成された複数の供述調書の間で、供述内容が不自然に変化していることもあります。

 

これらは取調官による誘導や目撃者の迎合的態度を強く示しています。弁護士が被害者らの供述調書を検討したり、反対尋問をすることによって、これらの不合理な変遷を明らかにします。。

 

【関連ページ】

否認事件の刑事弁護 

取調べで黙秘したらどうなるか

 

 

盗撮の多発エリア

盗撮が最も多いエリアは東京23区内です。主要ターミナル駅の構内や商業施設で盗撮が多発しています。

 

東京1都3県で他に多いのは、横浜駅での盗撮事件です。多くは鉄道警察隊につかまった後、戸部警察署の地域課に引き継がれ、保土ヶ谷区検察庁に送検されます。

 

川崎駅での盗撮事件も多いです。多くは鉄道警察隊につかまった後、川崎警察署の地域課に引き継がれ、川崎区検察庁に送検されます。

 

千葉では西船橋駅での盗撮事件が多いです。鉄道警察隊に検挙された後、船橋警察署の生活安全課特捜係に引き継がれ、千葉地方検察庁に送検されます。

 

【関連ページ】

横浜駅の盗撮に強い弁護士

 

 

盗撮の弁護士費用

(1)一般的な弁護士費用

盗撮の弁護士費用としてはトータルで70万円前後の弁護士事務所が多いようです。なかには100万円を超える事務所もあるようです。

 

盗撮を認めているケースで100万円を超える費用はどうかと思いますが、70万円前後の弁護士費用であれば高すぎるとまではいえません。広告宣伝費などにお金をかけていれば、自ずとその程度の金額になってしまいます。

 

(2)ウェルネスの弁護士費用

①警察段階でのご依頼

着手金20万円(税別:以下同じ)、不起訴になった場合の報酬金20万円の総額40万円です。弁護士費用のなかには交通費などの実費も全て含まれています。

 

②検察段階でのご依頼

事件が検察庁に引き継がれた後のご依頼の場合、着手金は万円のみです。ご依頼後、弁護士が検察官に被害者の連絡先を確認します。連絡先を教えてもらった場合のみ、示談交渉の着手金として15万円を申し受けます。

 

ウェルネスの弁護士は、被害者の連絡先を教えてもらったケースについては、ほぼ全て示談を成立させています。示談が成立し不起訴になった場合は報酬金20万円が発生します(合計40万円)。

 

ウェルネスではほとんどの盗撮事件で不起訴を獲得していますが、もし被害者の連絡先を教えてもらえず不起訴にならなかった場合は、弁護士費用の総額は5万円のみとなります。

*在宅事件で前科・前歴がなく容疑を認めている場合の弁護士費用です。

盗撮の弁護士費用

 

(3)なぜウェルネスの弁護士費用が低額なのか

ウェルネスの弁護士は、最新のSEOを研究し、ホームページが自然検索で上位表示されるようにしています。例えば、グーグルの検索エンジンで「盗撮 弁護士」で検索すると、このページが1ページ目に表示されています(平成30年10月時点)。

 

このような施策により、広告宣伝費をほとんどかける必要がないため、他の多くの事務所よりリーズナブルな弁護士費用を実現できるのです。

 

盗撮に強い弁護士をお探しの方へ

盗撮の被疑者になってしまった場合、どのような弁護士に依頼すればよいのでしょうか?

 

離婚、相続、交通事故、借金-弁護士が手がけている分野はさまざまです。多くの弁護士は、刑事事件よりも民事事件や企業法務に力を注いでいます。そのような弁護士に刑事事件を依頼するのは不安が残ります。

 

盗撮は刑事事件の中では軽い犯罪ですが、前科がつけば一生消えません。その意味でご依頼者の人生がかかっているといえます。よりよい結果を得るためには、盗撮事件の経験豊富な弁護士、盗撮に強い弁護士に依頼した方がよいでしょう。

 

ウェルネスは刑事事件専門の法律事務所です、盗撮の取り扱い経験も豊富で、ほとんどの事件で不起訴を獲得しています。盗撮に強い弁護士をお探しの方はぜひ03-5577-3613までお電話ください。

 

【盗撮のページ】

盗撮(本ページ)

盗撮の総合ページ

盗撮と自首

盗撮で自首したときの流れを解説しています。

弁護士が教える盗撮と報道の可能性

弁護士が実際に報道された盗撮事件を分析し、実名報道の可能性などを解説しています。

盗撮で検挙されたらどのような捜査が行われるか

盗撮で検挙されたときに警察や検察で行われる捜査について弁護士が解説しています。

盗撮で押収されたスマホに別の盗撮画像があればどうなるか

押収されたスマホに過去の盗撮画像が入っていたときにどうなるのかを解説しています。

横浜駅の盗撮に強い弁護士

横浜駅で盗撮し検挙されたときの流れを解説しています。

立川・町田など多摩の盗撮に強い弁護士

多摩で盗撮し検挙されたときの流れを解説しています。

盗撮の再犯を防ぐための方法

再犯防止の3つのアプローチについて弁護士が解説。専門の医療機関も紹介しています。

少年事件と盗撮

少年の盗撮弁護のポイントを弁護士が解説しています。

盗撮ハンターのご相談は弁護士へ

盗撮ハンターの行動パターンや対応方法について弁護士が解説しています。

盗撮の解決事例

ウェルネスで解決した盗撮事件のごく一部です。

盗撮のご質問

弁護士による盗撮のQ&A

盗撮のご質問2

盗撮の弁護士費用

盗撮の弁護士費用のページ。総額5万円からの安心の料金プランです。

刑事事件の法律相談24時間受付

03-5577-3613

お問い合わせ

オーダーメイドの法律事務所

ウェルネス法律事務所

【大きい地図を見る】