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盗撮で検挙されたらどのような捜査が行われるか

このページはウェルネス法律事務所の弁護士 楠 洋一郎が執筆しています。

 

 

盗撮と捜査

盗撮事件のなかで最もよくあるのは、駅のエスカレーター上でスマートフォンを使って、前に立っている女性を盗撮するケースです。そのようなケースで、盗撮しているところを第三者に見つかり警察に連行された場合、次のような捜査が行われます。

 

①盗撮の被害者から事情を聴く

警察の捜査員が盗撮の被害者から以下の事情を聴きとります。

 

・被害者の身上(氏名、生年月日、住所、職業など)

・当日どこに向かっていたのか

・盗撮されているときの状況

・被疑者が目撃者に取り押さえられたときの状況

・取り押さえられた後の被疑者の状況

・被疑者・目撃者と面識があるか否か

・被疑者に対する処罰感情

 

被疑者のスマートフォンに盗撮画像が保存されていれば、その画像に写っているのが自分(の下着)で間違いないかを確認します。盗撮している状況が防犯カメラで撮影されていれば、画像を見て、犯行の日時・場所、写っているのが自分で被疑者が犯人で間違いないことを確認します。

 

捜査員が聴き取った内容をもとに供述調書を作成します。

 

送検後に検察庁でも事情聴取を行い、供述調書を作成することが多いですが、示談が成立し不起訴の見込みであれば、事情聴取を行わないことが多いです。検察庁で事情聴取を行うときは、検察官が被害者に対し、裁判になったら協力してくれるかどうかを確認します。

 

②盗撮の目撃者から事情を聴く

警察の捜査員が目撃者から以下の事情を聴きます。

 

・目撃者の身上(氏名、生年月日、住所、職業など)

・当日どこに向かっていたのか

・目撃者の視力

・盗撮を目撃したときの状況

・被疑者を取り押さえたときの状況

・取り押さえた後の被疑者の状況

・被害者の様子

・被疑者・被害者と面識があるか

・被疑者に対する処罰感情

 

盗撮している場面や取り押さえている場面が防犯カメラで撮影されていれば、画像を見て、犯行の日時・場所、被疑者を取り押さえているのが自分で、被疑者が犯人で間違いないことを確認します。

 

捜査員が聴き取った内容をもとに供述調書を作成します。

 

送検後に検察庁でも事情聴取を行い、供述調書を作成することが多いですが、示談が成立し不起訴の見込みであれば、事情聴取を行わないことが多いです。検察庁で事情聴取を行う場合、検察官が目撃者に対し、裁判になったら協力してくれるかどうかを確認します。

 

③盗撮の被疑者に対する取調べ

警察の捜査員が被疑者を取り調べ、以下の事情を聴き取ります。

 

・本人の身上(氏名、生年月日、住所、職業など)

・当日の朝から盗撮するまでの流れ

・被害者・目撃者との面識の有無

・盗撮の動機

・被害者を盗撮することにした理由

・どのようにして盗撮したのか

・目撃者に取り押さえられたときの状況

・いつから盗撮を始めたのか

・余罪の有無

・現在の心境

 

被疑者の携帯電話に盗撮画像が保存されていれば、自分が盗撮した画像に間違いないことを確認します。盗撮している状況が防犯カメラで撮影されていれば、画像を見て、犯行の日時・場所・自分が犯人で間違いないことを確認します。

 

捜査員が聴き取った内容をもとに供述調書を作成します。身上についてまとめた調書と事件についてまとめた調書をそれぞれ作成します。

 

送検後に検察庁でも取調べを行い、供述調書を作成することが多いですが、示談が成立し不起訴の見込みであれば、取調べを行わないこともあります。

 

④証拠品の写真撮影

盗撮に使われた携帯電話を撮影し、証拠品写真撮影報告書を作成します。

 

⑤携帯電話の解析

警察が被疑者から携帯電話を任意提出させます。被疑者に解析同意書に署名・指印させた上で、携帯電話のデータを解析し、盗撮画像が保存されているか、余罪の画像がないかを確認します。画像が削除されている場合などは科捜研に調査を依頼することもあります。

 

盗撮画像が保存されていればデジタルカメラで撮影し、写真撮影報告書を作成します。

 

⑥防犯カメラの解析

警察の捜査員が駅に行き、防犯カメラの画像を確認します。犯行状況が撮影されていれば、CD-ROMなどにコピーしたり、デジタルカメラで画面を直接撮影します。画像をプリントアウトして、場面ごとに説明書きをつけ、防犯カメラ解析結果報告書を作成します。

 

⑦盗撮現場の実況見分

被害者や被疑者に立ち会ってもらい、現場の実況見分を行います。捜査員2,3名が立会人と一緒に警察車両で駅に行きます。捜査員が現場のエスカレーター前で写真をとったり、メジャーでエスカレーターの幅などを計測します。見分の結果を実況見分調書にまとめます。

 

⑧目撃状況の再現

警察署の階段等で、目撃者に目撃したときの状況を再現してもらいます。再現している場面を写真にとり、目撃状況再現結果報告書を作成します。

 

⑨犯行状況の再現

警察署の階段等で、被疑者に犯行状況を再現してもらいます。再現している場面を写真にとり、犯行状況再現結果報告書を作成します。

 

⑩戸籍謄本の取り寄せ

被疑者の本籍地に照会をかけ戸籍謄本を取り寄せます。

 

⑪前科・前歴の調査

警視庁(県警本部)に問い合わせ被疑者の前科・前歴を調査します。調査結果に基づき、犯罪歴照会結果報告書を作成します。

 

前科がある場合は、送検後に検察事務官が検察庁のデータベースを閲覧して、前科調書を作成します。

 

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