公然わいせつ

 

 

公然わいせつの基礎知識

公然わいせつの刑罰

① 懲役ヶ月~ヶ月

30万円以下の罰金

拘留(1日以上30日未満の身柄拘束)

科料(1000円以上1万円未満のペナルティ)

 

 

公然わいせつの「公然」とは

公然わいせつ罪における「公然」とは、不特定または多数の人が認識することができる状態のことをいい、現実に不特定または多数の人間に認識されたことまでは不要です。例えば、公園で性器を露出した場合、露出した時点で周りに人がいなかったとしても、いつ通行人の目に触れてもおかしくない以上、「公然」の要件を満たしていることになります。

 

公然わいせつの「わいせつ」とは

陰部をことさらに露出したり、性交、性交類似行為を見せつける行為をいいます。なお、公共の場所で陰部以外のお尻や太もも等を人に嫌悪感を与えるような仕方で露出した場合は、通常、公然わいせつにはあたりませんが、軽犯罪法違反(1条20号)になります。罰則は拘留または科料です。

 

公然わいせつの例

公然わいせつの具体例として以下のようなケースが挙げられます。

 

① 公園や路上で陰部を露出した

② 電車内で陰部を露出した

③ 電車のボックス席で陰部を露出してマスターベーションをした

④ コンビニエンスストアで店員に陰部を見せつけた 

⑤ 陰部を露出してドライブスルーを利用した 

 

 

公然わいせつの逮捕率は41%【平成28年】

刑事事件として立件された公然わいせつ罪のうち、被疑者が逮捕されたケースは41%です。公然わいせつで逮捕された後、勾留される確率は59です。勾留期間(原則10日・20日まで延長可能)が延長される確率は60%です。

 

*上記の公然わいせつ罪にはわいせつ物頒布罪も含まれます。

*本ページの数値は平成28年検察統計年報に基づいています。

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早期釈放のための3つの弁護活動

 

 

公然わいせつで前科がつく確率は57%【平成28年】

公然わいせつ事件の起訴率は57%です。そのうち、略式請求されたものが77%、公判請求されたものが23%です。初犯の方の場合、示談が成立すれば不起訴(起訴猶予)、成立しなければ略式請求となる場合が多いです。前科(特に性犯罪の前科)があれば、公判請求される可能性が高くなります。

↓↓ 

公然わいせつの前科をつけないためにするべき4つの弁護活動

 

【公然わいせつのページ】

公然わいせつの解決事例

公然わいせつのご質問

 

 

 

公然わいせつの弁護方針(罪を認める場合)

(1)示談をする

公然わいせつ罪は、社会の健全な性的秩序を保護しています。強制わいせつや強姦等のように、個人の性的自由を保護しているわけではありません。そのため、理屈の上では、公然わいせつの目撃者は被害者ではないということになります。もっとも、他に通行人のいない路上で、特定の女性に対してのみ男性器を露出した場合のように、実質的には被害者を想定できる場合も少なくありません。

 

このような場合は、事実上の被害者と示談することによって、不起訴になる可能性が高くなります。捜査機関は公然わいせつの加害者に被害者の電話番号を教えてくれませんので、示談交渉は弁護士が行うことになります。公然わいせつの被害者は事件によって大きな精神的ショックを受けていると思われますので、交渉全般を通じて、被害者の気持ちに細やかに配慮した姿勢が求められます。 

示談の相談は弁護士へ

 

 

(2)専門家の援助を受ける

公然わいせつの常習者のなかには、露出から足を洗いたいという強い気持ちをもちながら、自分自身をコントロールできず、同じ過ちを繰り返してしまう人が少なからずいます。そのような方に対しては、専門家の助けが必要です。クリニックに通ったりカウンセリングを受けたりすることによって、露出に走ってしまう傾向を根本から改善する必要があります。

 

不起訴処分(=前科なし)を獲得するために…

弁護士が受診証明書、カルテ等を検察官に提出します。

 

 

(3)反省を促す

性犯罪被害者の本を読む等して、自らしてしまったことの重大さを自覚してもらいます。さらに、公然わいせつに走った原因を分析し、根本的に立ち直るにはどうすればよいのかをじっくり考えてもらいます。性依存症の方を対象とした自助グループに参加して内省を深めてもらうこともあります。


不起訴処分(=前科なし)を獲得するために…

弁護士が本人作成の反省文を検察官に提出します。また、検察官の前で現在の心境を直接語ってもらいます。

 

 

(4)現場に近づかない

公然わいせつ事件の被害者は、事件によって大きな精神的ショックを受けています。加害者に2度と会いたくないと思っている方がほとんどです。そのような被害者の思いに応えるため、加害者としては、今後、なるべく事件現場に近づかないようにすべきです。示談書に、「今後、○○公園に立ち入らない」等と明記する場合もあります。


不起訴処分(=前科なし)を獲得するために…

被害者の住居に近づかないことを明記した示談書や本人作成の誓約書を検察官に提出します。

 

 

*その他の弁護活動

① 早期釈放を目指す

身体拘束されている場合は、早期釈放に向けた弁護活動を行います。

 

② 寄付をする

示談が成立しなかった場合、反省の気持ちを示すために慈善団体などへ寄付をします。弁護士が寄付したことの証明書や領収証を検察官に提出します。

 

③ ご家族に協力してもらう

ご家族に本人を監督するよう約束してもらい、本人を監督する旨の誓約書を作っていただき検察官に提出します。公判請求された場合は情状証人として、裁判官の前で、本人の更生をどのようにサポートしていくのかを語ってもらいます。

 

 

公然わいせつの弁護方針(無罪を主張する場合)

(1)捜査機関に自白調書をとらせない

公然わいせつ事件において、防犯カメラ等の客観的な証拠が存在しない場合、被疑者と被害者(と称する人物)の供述以外に目ぼしい証拠はないということになります。そのため、「被疑者の言っていることが信用できるか否か」が大きな争点になります。

 

例えば、被疑者が本当は無実であるにもかかわらず、取調べの際、捜査機関の圧力に屈してしまい「自分がやりました」と心ならずも自白してしまったとします。その場合、後の刑事裁判において、「自分はやっていません」と言ったとしても、検察官から「取調べのときは自白してましたよね?」と突っ込まれ、裁判官にも信用性を疑われることになります。

 

捜査機関は否認を続ける被疑者に対して、あの手この手を使って自白するよう働きかけます。不起訴処分や無罪判決を目指すのであれば、このような働きかけに屈しないことが重要になります。弁護士がご本人と頻繁に接見し、捜査機関のプレッシャーに屈しないよう継続的にバックアップしていきます。

 

 

(2)被害者供述の信用性を争う

公然わいせつ事件において、防犯カメラ等の客観的な証拠が存在しない場合、「被害者の言っていることが信用できるか否か」も大きな争点となります。

 

人間の記憶は時の経過とともに衰えていくものですが、取調べが進むにしたがって被害者の供述がより詳しくなっていく ということがあります。また、異なる時点で作成された複数の供述調書の間で、同一の場面についての供述内容が不自然に変化していることもあります。

 

これらは取調官による誘導や被害者の迎合的態度を強く示唆するものです。弁護士が被害者の供述調書を検討したり反対尋問を行うことによって、これらの不合理な変遷を炙り出します。

 

 

公然わいせつの無罪判決

平成26年3月6日東京地裁判決

 

【事案の概要】

夜間公園で男性が陰茎を露出しながら歩いたとして公然わいせつで起訴された事案

 

【無罪の理由】

男性が陰茎を露出したことの証拠は目撃者の証言のみであるところ、主として以下の理由により、目撃者の証言の信用性に疑問が残るとして無罪判決が下されました。

 

①目撃者は、事件直後に作成された供述調書では、被告人の陰茎が勃起していなかったと供述しているが、裁判では勃起していたかどうか覚えていないと発言しており変遷がみられる。

②目撃者は、裁判では、事件当時隣にいた友人が「きもいね」と言っていたので印象に残っていると供述しているが、事件直後に作成された供述調書にはそのようなことは記載されていない。

 

 

【関連ページ】

否認事件の刑事弁護

公然わいせつの解決事例 

公然わいせつのご質問

逮捕 弁護士を呼ぶ

 

 

オーダーメイドの弁護活動

このページでご紹介している弁護方針は一つの例にすぎません。たとえ犯罪の種類が同じでも、事件が異なれば、求められる弁護活動も違ってきます。ウェルネスでは、数多くのノウハウに基づき、一つ一つの事件に対応した完全オーダーメイドの弁護活動を行います。

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