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【徹底比較】国選弁護人・当番弁護士・私選弁護士の長所と短所

このページでは国選弁護人、当番弁護士、私選弁護士の意味とメリット・デメリットをまとめました。

 

執筆者はウェルネス法律事務所の弁護士 楠 洋一郎です。

 

 

国選弁護人

(1)国選弁護人とは

国選弁護人は被疑者・被告人のために裁判所が選任する弁護士です。

 

国選弁護の制度は、経済的に弁護士に依頼することが難しい方のために、国の税金によって運営されています。そのため、原則として資産が50万円未満の方が利用することを想定しています。

 

 

(2)国選弁護人のメリット

国選弁護の最大のメリットは、料金が安いということです。多くのケースで弁護士費用が無料になります。

 

 

(3)国選弁護人のデメリット

国選弁護人のデメリットは次の6つです。

 

①どの弁護士に依頼するか選べない

本人が国選弁護人を呼ぶと、国選の候補者名簿にのっている弁護士の中から1名が選ばれ、国選弁護人となります。

 

本人が事前に国選の名簿を見た上で、「この先生にお願いします」等と指名することはできません。

 

②経験不足の弁護士もいる

国選弁護人は誰でも登録できるので、ふだんは民事事件しか扱っていない弁護士も多くいます。

 

また、弁護士会によっては、新人弁護士に国選の登録を義務づけているところもあり、刑事事件を1件も扱ったことがない弁護士にあたることもあります。

 

③解任することができない

国選弁護人を選任するのは、被疑者・被告人ではなく裁判所です。国選弁護の制度は国の税金によって運営されていることから、余計な出費をおさえるために、裁判所はなかなか国選弁護人の解任を認めたがりません。

 

「相性があわない。」、「新人弁護士で不安。」、「あまり接見に来てくれない。」といった理由で、国選弁護人を解任することはできません。

 

④弁護士の初動が遅い

国選弁護人が選任されるのは勾留後になります。勾留前の逮捕段階ではまだ選任されていません。そのため、当番弁護士や私選弁護士に比べると初動が遅くなります。

 

痴漢や盗撮、暴行など軽微な事件では、勾留を阻止する弁護活動が非常に重要になりますが、そのような活動はできないことになります。

 

⑤釈放後に弁護を依頼できない

起訴前の国選弁護人は、本人が勾留されている間のみ活動します。起訴前に処分保留で釈放された場合、事件はまだ終わっていませんが、その時点で国選弁護人の任務は終了してしまいます。

 

本人が釈放された後に、国選弁護人が被害者との示談などの弁護活動をすることはできません。

 

⑥弁護活動を依頼しにくい

国選弁護人は国から報酬をもらっています。被疑者・被告人やご家族が報酬を支払っているわけではありません。また、国選弁護人の報酬は非常に低額におさえられています。

 

そのため、本人としてもご家族としても、国選弁護人に遠慮してしまい、「〇〇してもらいたい」と積極的に意見や希望を言いづらいところがあります。 

 

 

当番弁護士

(1)当番弁護士とは

当番弁護士とは、逮捕された方のために弁護士会から派遣される弁護士です。

 

国選弁護制度は国の税金によって運営されていますが、当番弁護士制度は弁護士会の資金によって運営されています。

 

 

(2)当番弁護士のメリット

①逮捕直後から依頼できる

当番弁護士は、国選弁護人とは異なり、逮捕直後に依頼することができます。そのため、迅速な動きだしが可能です。

 

②無料で接見してもらえる

当番弁護士に接見してもらった場合でもお金を支払う必要はありません。

 

 

(3)当番弁護士のデメリット

①どの弁護士に依頼するか選べない

当番弁護士を依頼すれば、弁護士会が、その日の当番名簿にのっている弁護士のうち1名をランダムに選びます。「刑事事件の経験豊富な弁護士をお願いします」等と注文をつけることはできません。

 

②経験不足の弁護士もいる

当番弁護士も国選弁護人と同じく、「経験○年以上でないと名簿に登録できない」といった縛りはありません。そのため、刑事事件の経験がほとんどない新人弁護士が登録していることも少なくありません。

 

③初回の接見のみしか対応してくれない

最大のデメリットは、当番弁護士が対応してくれるのは最初の接見のみという点です。被害者と示談交渉したり、釈放を求めて検察官や裁判官と交渉するといったことはしてくれません。

 

もし当番弁護士に継続的に弁護活動を依頼したいのであれば、お金を払って私選弁護士として契約するか、勾留されるのを待って国選弁護士になってもらう必要があります。

 

 

私選弁護士

(1)私選弁護士とは

私選弁護士とは、依頼人が弁護士(法人)と委任契約を締結して刑事弁護を依頼した弁護士です。

 

本人が逮捕・勾留されている場合は、逮捕前から本人が依頼している場合を除いて、ご家族が依頼人となります。

 

 

(2)私選弁護士のメリット

①弁護士を選べる

私選弁護士の場合、国選弁護人や当番弁護士と異なり、どの事務所や弁護士に依頼するかを依頼者の方で決めることができます。

 

インターネットで複数の事務所や弁護士を比較したり、実際に弁護士に相談してから、最も信頼できる事務所や弁護士に依頼することができます。

 

②自由に解任できる

依頼者が自由に弁護士を選べることに対応して、解任も自由にできます。この点が国選弁護人との違いです。

 

「相性があわない」、「弁護方針についての意見があわない」、「結果がでない」など解任の理由に制限はありません。

 

③初動が早い

私選弁護士はどの時点からでも依頼することができます。逮捕直後に依頼した場合は、当番弁護士のように接見だけして終わりというわけではなく、勾留阻止のための様々な活動をしてもらえます。

 

逮捕前の時点で依頼することもできますので、弁護士を通じて、被害者と示談交渉を行うなど、逮捕を回避するための活動もできます。

 

④手厚い活動を期待できる

国選弁護人や当番弁護士は、非常に安い報酬で活動しています。だから手を抜いているとはいえませんが、弁護活動もボランティアではなく、対価を得て行う仕事である以上、ギリギリの報酬ではできる活動に限りがあるのではないでしょうか。

 

私選弁護士の報酬は事務所によって様々ですが、国選弁護人や当番弁護士の報酬よりも安いということは考えられませんので、「全然動いてくれない」ということはないはずです。

 

 

(3)私選弁護士のデメリット

私選弁護士のデメリットは弁護士費用がかかるという点です。

 

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?

 

国選弁護人・当番弁護士・私選弁護士ともに一長一短があることをおわかりいただけたと思います。

 

刑事事件はご本人や家族の人生を左右するものです。そのため、弁護士費用を工面できるのであれば、逮捕直後から手厚い弁護を期待できる私選弁護士を選任した方がよいでしょう。

 

国選弁護人よりは確実にお金がかかってしまいますが、私選弁護士の費用については、法律事務所によってかなり差があるということを知っておいてください。他の業界と異なり、確たる相場があるわけではありません。

 

刑事弁護を依頼する方は、家族が逮捕されたりして切羽詰まっている方が多いです。ご相談者の動揺につけこんで多額の弁護士費用を払わせようとする事務所もあるようですので注意してください。

 

実際に複数の弁護士事務所に問い合わせて、費用も含めて納得できる弁護士に依頼した方がよいでしょう。

 

 

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