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家宅捜索とは?前兆や近所にばれる可能性、対応方法について

このページは弁護士 楠 洋一郎が執筆しています。

 

 

 

家宅捜索とは?

家宅捜索とは、犯罪の証拠を集めるため、捜査員が被疑者の自宅に立ち入り、証拠物を探して、差し押さえる手続きです。 

 

 

家宅捜索をするためには裁判官の令状が必要です。この令状を「捜索差押令状」といいます。捜索差押令状には、被疑者の氏名、罪名、差し押さえるべき物、捜索すべき場所等が記載されています。

 

 

捜索できるのは令状に記載されている場所に限られますし、差押えできる物も令状に記載されている物に限られます。

 

家宅捜索の前兆は?

家宅捜索はある日突然、捜査員が家に来ることによって始まります。

 

 

捜査員は空振りにならないよう、家宅捜索の前に、被疑者が朝の何時に家を出るかといった生活状況を捜査していることが多いですが、本人がそれに気づく可能性は低いです。

 

 

そのため、多くの人にとって前兆はないということになります。もっとも、任意で取調べを受けていたり、本人や共犯者が既に逮捕されている場合は、近々家宅捜索に来ると予測することができます。

 

家宅捜索は拒否できる?

家宅捜索を拒否することはできません。逮捕と同じく、裁判官の令状に基づいて強制的に行われる処分だからです。

 

 

「逮捕しないでください。」と言っても逮捕を阻止できないのと同様に、家宅捜索に来た捜査員に対して「家に入らないでください。」と言っても、立ち入りを阻止することはできません。

 

 

実力で抵抗すれば、公務執行妨害罪で現行犯逮捕されることもあります。

 

家宅捜索の人数は?

家宅捜索に入る場合、捜査員が3人~5人で家に来ることが多いです。

 

 

ニュースでは、ダンボールを抱えた東京地検特捜部の職員が大挙して関係先を捜索している場面が報道されることもありますが、ほとんどの事件では、家宅捜索に来るのは多くても5人です。

 

家宅捜索は近所にばれる?

「パトカーで家宅捜索に来られたらどうしよう?近所の人にばれてしまう。」-このようなご相談を受けることがよくありますが、ご安心ください。警察がパトカーで家宅捜索に来ることは通常ありません。捜査用のワゴン車で被疑者の家に来ることが多いです。

 

 

捜査車両ですので、パトカーのような警察仕様のカラーリングが施されているわけではありません。捜査員も制服ではなく私服ですので、近所の人には家宅捜索と気づかれないことが多いです。

 

家宅捜索はどこまでされる?

家宅捜索というと、家中の物をひっくり返されるようなイメージを持つかもしれません。

 

 

しかし、実際は捜査員も手馴れており、被疑者が指示に従っている限りはピンポイントで必要な物を押収していきますので、部屋の中がめちゃくちゃになるわけではありません。

 

 

もっとも、差押えの対象物が自宅にあると考えられるのに、被疑者が頑なにどこに置いたか言わない場合は、時間をかけて徹底的に捜索されることもあります。

 

 

家宅捜索で不在の場合は?

家宅捜索をするために、捜査員が被疑者の自宅に行ったが不在だった場合はどうなるのでしょうか?

 

 

家宅捜索に入る前に捜索差押令状を被疑者に示す必要があります。ただ、被疑者が不在であっても、家族が在室している場合は、家族に捜索差押令状を示して、家族立ち会いのもとで家宅捜索をすることができます。

 

 

本人も家族も不在にしている場合、法律上は、隣人や市役所の職員に令状を呈示して立ち会ってもらい、家宅捜索を行うことも可能ですが、実際はそのようなケースはまれです。

 

 

警察が被疑者に電話をして家宅捜索に来たことを伝え、至急家に帰らせた後に実施することが多いです。

 

家宅捜索は土日でもされる?

土日に家宅捜索されることはほとんどありません。

 

 

家宅捜索をやってはいけない日が法律で決まっているわけではありません。そのため、土日であっても家宅捜索をすることは可能です。

 

 

とはいえ、ほとんどのケースでは平日の朝方に実施されます。「被疑者が平日は家にいない」とか「平日は早朝に家を出る」という場合は、土日に家宅捜索が実施されることもあります。

 

 

職場に家宅捜索に来る?

警察が職場に家宅捜索に来ることはめったにありません。業務上横領のケースでは、職場が犯罪の舞台になりますが、パソコン等の証拠は家宅捜索ではなく、職場の管理者から任意に提出させることによって押収することが多いです。

 

 

もっとも、「犯行時に着ていた服を職場のロッカーに入れている」場合など証拠となる私物が職場にある場合は、職場で家宅捜索することもあります。

 

家宅捜索で押収された物はどうなる?

押収された物のうち留置の必要がない物については、刑事事件の処分が出る前に返還されます。

 

 

その他の物についても、覚せい剤のような没収の対象となる物を除き、最終的には本人に返還されます。押収物の返還は警察署で行われます。宅急便で本人の自宅に送ってもらうことはできません。

 

 

警察の担当者から返還についての連絡がありますので、日程を調整した上で、警察署に行くことになります。

 

 

盗撮画像が保存されているスマートフォンや児童ポルノ画像が入っているPC等については、警察官立会の上で画像を消去して返還されます。

 

令状なく家宅捜索できるケース

家宅捜索は裁判官の令状に基づき強制的に行われる処分です。もっとも、被疑者を逮捕するときは、令状によらずに家宅捜索をすることができます。

 

 

例えば、次のようなケースでは詐欺罪の捜索差押令状に基づき、覚せい剤や注射器を押収することができません。

 

 

①詐欺罪の容疑で捜索差押え令状が発付された

 

②捜査員が家宅捜索をするために被疑者の家に行ったところ、詐欺の証拠は出てこなかったが、部屋に覚せい剤らしき粉末と注射器があった

 

 

このようなケースでは、その場で覚せい剤らしき物を簡易鑑定し陽性反応が出れば、覚せい剤所持の容疑で現行犯逮捕し、令状なしで覚せい剤や注射器を押収することができます。

 

 

家宅捜索に対応する際の3つのポイント

1.令状の内容を確認する

家宅捜索を受けた場合は、捜査員から捜索差押令状を示されますので、まずは令状の内容をよく確認してください。すぐにメモをとった上で弁護士に見てもらうとよいでしょう。

 

 

2.押収品リストを請求する

家宅捜索により物を押収された場合は、捜査員は、押収品のリストを作成して所有者等に交付しなければなりません。正式名称は「押収品目録交付書」と言います。

 

 

押収品リストがあれば弁護活動にとって有用ですので、弁護士に相談する際に見てもらうとよいでしょう。

 

 

3.捜索証明書を請求する

家宅捜索をしたけれども押収すべき物がなかった場合は、捜索証明書を交付するよう請求することができます。

 

 

捜索証明書があるからといって、今後同じ場所で絶対に家宅捜索されないとまでは言えませんが、有利な資料にはなりますので、弁護士に見てもらうとよいでしょう。

 

 

家宅捜索で家族が逮捕されたら

警察が家宅捜索をする場合、事前に逮捕状も取得していることが少なくありません。逮捕状を取っている場合は、被疑者は家宅捜索の前後で逮捕され、捜索が終わった後、そのまま警察署に連行されていきます。

 

 

目の前で逮捕される姿を見たご家族のショックは計り知れないものがあるでしょう。ただ、逮捕されれば一刻を争います。弁護士を選任するために速やかに動いた方がよいでしょう。

 

 

弁護士の選び方については以下のページをご覧ください。

逮捕後どの弁護士を呼ぶ?連絡方法・弁護士費用・選び方も解説

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