児童買春で逮捕された当日のリアルな流れを弁護士が解説

児童買春で逮捕される直前から逮捕当日の夜までの流れを弁護士　楠　洋一郎が解説しました。本ページでは以下の架空のモデルケースをもとに説明しています。

１．児童買春で逮捕される直前の流れ

①月曜日の午前７時３０分に自宅のチャイムが鳴る。　

＊警察が被疑者を逮捕するときは、平日の早朝に自宅に来ることが多いです。

②「こんな朝早くにいったい誰なんだ…。」と眠い目をこすりながらインターフォンの所に行く。

③「渋谷警察の者です。ドアを開けてもらえますか？」

④びっくりして玄関ドアを開けると私服警察官が３名立っている。

＊逮捕する際、捜査員は３，４名で自宅に来ることが多いです。

⑤「白石太郎さんで間違いないですね。」→「はい。」→「山田和美さんという女の子に会ったことがありますか？」→「わかりません…。」

＊警察は児童の本名を聞いてくることがありますが、本名でやりとりしていない場合は、この時点では誰のことを言っているのかわからないということになります。

⑥　「それでは『ゆず』という名前は知っていますか？」→「はい。」（心当たりがあったのでそのように回答）

⑦「令状が出ていますのでこれから家の中に入らせてもらいます。」→捜索差押令状を見せられる→３名の捜査員が自宅に上がりこんでくる。

＊捜索差押令状を示されれば、捜査員の立ち入りを拒否できません。力づくで阻止しようとすると公務執行妨害になりかねませんので素直に従いましょう。

⑧「あなたの部屋はどこですか？」→「こちらです。」→捜査員が部屋に入ってくる（妻はその状況を見て呆然としている）。

⑨「そこのパソコンの電源を入れてください。」→電源を入れる→「メールを見せてください。」→メールの受信ボックスを見せる。

⑩「ゆずさんとやりとりしたメールを見せてください。」→メールを見せる→警察官がメールの内容を確認する。

＊家宅捜索といっても自宅の隅から隅までくまなく調べるわけではありません。捜査員も慣れているためピンポイントで必要なものをおさえていきます。

⑪「ゆずさんと渋谷のホテルに行ったことはありますか？」→「はい。」（記憶があったのでそのように回答）

⑫「ゆずさんはこのメールで１５歳と言っていますね。こっちのメールではあなたが女の子に３万円を払うと書いてありますね。」→「はい。」（事実だったのでそのように回答）

⑬「これから我々と一緒に渋谷警察署に来てもらいます。」

⑭「職場に一本電話連絡をさせてもらってよろしいでしょうか？」→「わかりました。手短かにすませてください。」→その場で職場に連絡し「かぜで２、３日休みます。」と伝える。

＊逮捕される直前に、職場に電話させてもらうよう捜査員に頼めば許可してもらえることがあります。無断欠勤にならないよう、可能であれば職場に連絡しておいた方がよいでしょう。早朝で職場につながらない場合は、後で欠勤の連絡を入れるよう家族に頼んでおくとよいでしょう。

⑮捜査員に携帯電話とパソコンを押収される。

＊押収したものを記載したリスト（押収品目録交付書）を渡される→後で弁護士に接見したときにお見せください。

２．児童買春で逮捕される時の状況

⑯捜査員と一緒に自宅を出る。

⑰自宅前に白いワンボックスカーがとまっており後部座席に乗車するよう言われる。

＊逮捕する場合、パトカーではなワンボックスカーで自宅に来ます。

⑱車の中で児童買春の逮捕状を読み上げられる。

⑲「本日午前８時にあなたを児童ポルノ法違反容疑で逮捕します。」→手錠をかけられる。

３．児童買春で逮捕された直後の流れ

⑳午前９時過ぎに渋谷警察署に到着

㉑到着後すぐに取調べ開始

㉒午後０時過ぎに取調べ終了

㉓所持品を留置係官に預け借り物の灰色スエット上下を着用し警察署の留置場に収容される。

以後の流れはこちらを参照してください。

⇒逮捕後の流れや釈放のタイミングについてわかりやすく解説

ウェルネスの逮捕前接見プラン

ウェルネス法律事務所ではこのような場合に備えて、もし逮捕された場合に弁護士が速やかに接見するプランをご用意しています。

逮捕前の接見プランをご依頼された方が実際に逮捕された場合、取調官に「ウェルネス法律事務所の弁護士に電話して『逮捕されたので接見に来てください。』と伝えてください。私の財布の中に弁護士の名刺が入っています。」と言えば、警察官がウェルネスに連絡してくれます。

上記の連絡を受けてから２４時間以内にウェルネスの弁護士が接見に行きます。

ご依頼を受けていない方が上記の方法でウェルネスに連絡されても接見に行くことはできませんのでご承知おきください。