保釈が許可されたら

 

保釈が許可された後の流れ

① 保釈許可決定が出る。

 

② 弁護士が裁判所の担当部署で保釈許可決定書2通と保管金提出書を受け取ります。保管金提出書には保釈金の額が印字されています。

 

② 裁判所の出納課で保釈金を納付します。あわせて保釈許可決定書1通、保釈金の返還先口座を記入した保管金提出書を提出します。

 

③ 出納課の職員が金額を確認した後、保管金受領証書を弁護士に交付し、保釈許可決定書に領収印を押して弁護士に返還します。

 

④ 弁護士が再び保釈の担当部署に戻り、領収印の押された保釈許可決定書を提出します。

 

⑤ その後、担当部署の書記官が検察庁に連絡します。

 

⑥ 検察庁が留置施設に被告人を釈放するよう指示します→釈放されます。

 

 

保釈が許可されたらいつ釈放される?

保釈が許可されたら、裁判所の出納課に保釈金を納付し、保釈許可決定書に領収印を押してもらいます。その決定書を担当部署に提出してから約1、2時間後に釈放されます。

 

保釈許可決定がいつ出るかは裁判官によってケースバイケースです。ただ、裁判官は他にも多くの業務を抱えていますので、午後3時以降になることが多いです。そのため、最短で、保釈が許可された当日の夕方に釈放されることが多いです。

 

なお、当日中の釈放を希望するのであれば、あらかじめ弁護士に保釈金の見込み額を預けておいた方がよいです。午後3時以降に保釈決定が出た場合、銀行振込みだと着金は翌日になるためです。

 

 

保釈許可に備えて準備すること

本人も家族も保釈請求の結果ばかりに気が向いてしまい、いざ保釈が許可されると、準備不足であたふたすることが多いです。事前に以下の点についてしっかりと確認・準備しておきましょう。

 

①ご家族が迎えに行くかどうか決めておく

迎えに行かなかったからといって保釈されないわけではありません。ほとんどのご家族は、迎えに行きますが、例えば、ご家族が北海道に住んでいて、本人が東京拘置所に勾留されているような場合は、長時間かけて迎えに行く必要はないでしょう。

 

釈放される際、本人の私物は紙袋に入れて渡されますが、私物が多い場合は、一人で運ぶのが困難になります(家に帰る途中で紙袋の底が破れることもあります)。ご本人の私物が多い場合は、迎えに行ってあげた方がよいでしょう。

 

 

②迎えに行く場合どこで待ち合わせるのか決めておく

警察署に勾留されていれば、警察署は24時間開いていますので、署の1階で待ち合わせればよいでしょう。

 

拘置所に勾留されていれば、拘置所の待合室は午後5時で閉まってしまうことが多いので、午後5時以降に釈放された場合の待ち合わせ場所をあらかじめ決めておいた方がよいでしょう。

 

 

③交通費を持っているか確認しておく

本人が一人で制限住居に帰ってくる場合、交通費をもっているかどうか確認しておきましょう。

 

 

④衣類を用意しておく

夏に逮捕されて冬に保釈される場合は、本人が軽装しか持っておらず、自宅に帰る際にかぜをひいてしまうことがあります。あらかじめ防寒用のジャンパー等を差し入れておきましょう。

 

 

⑤家族がいない時間帯に制限住居に帰ってきたときのことを決めておく

本人が一人で制限住居に帰ってくる場合、時間帯によっては、家族が仕事などで不在にしており、家の鍵が閉まっていて、中に入れないことがあります。そのような場合に備えて、あらかじめスペアの鍵を差し入れておくとか、鍵の隠し場所を決めておくとよいでしょう。

 

 

⑥本人に家族の電話番号を伝えておく

保釈された際、本人から電話があれば家族も安心です。携帯電話が押収されている場合、本人が家族の電話番号を把握していないことがありますので、事前に伝えておくとよいでしょう。本人に携帯電話が返還されていても、充電がゼロになっていることが多いです。その場合、公衆電話から電話することになるので、やはり家族の電話番号は事前にお伝えください。

 

 

保釈許可のQ&A

Q1:保釈が許可された場合、保釈金の納付期限はありますか?

特にありません。ただ、ご本人としては一刻も早く釈放されたいでしょうから、保釈許可決定が出てすぐに、保釈金を納付する場合が多いです。

 

 

Q2:保釈が許可された場合、家族が裁判所に保釈金を持参しなければいけないのでしょうか?

その必要はありません。通常は弁護士があらかじめご家族から保釈金を預かり、裁判所に保釈金を納付します。ご家族など保釈請求をした弁護士以外の方が保釈金を提出する場合は、あらかじめ代納付の許可を得ておく必要があります(刑事訴訟法94条2項)。

 

 

Q3:家族としてはどのタイミングで弁護士に保釈金を預ければよいのでしょうか?

保釈請求をする前の段階で弁護士に預けておくのが一般的です。もっとも、保釈金の納付は「保釈」の条件であって「保釈請求」の条件ではないので、保釈許可決定が出た後に、弁護士に預けてもらっても問題ありません。ただ、その場合、振込み手続きが遅れると、釈放されるのが翌日以降にずれ込むことがあります。

 

 

Q4:保釈金は何時までに納付しないといけないのでしょうか?

裁判所の営業時間は午後5時~午後5時30分頃までですので、この時間までに納めるのが原則です。ただ、あらかじめ裁判所に申告しておけば、夜遅い時間でも対応してくれることが多いです。

 

 

Q5:保釈金を納めれば夜遅くても当日中に釈放されますか?

はい。留置施設としても、身柄拘束の根拠がなくなりますので、どんなに夜遅くても釈放しなければいけません。本人が「もう電車もないので一泊だけさせてください」とお願いしても、釈放されます。

 

そのため、終電後に釈放された場合は、タクシーを呼ぶかご家族に迎えに来ていただく必要があります。

 

 

Q6:息子が東京拘置所に勾留されています。保釈が許可された場合、拘置所まで迎えに行ってあげたいのですが、どこで待っていればよいのでしょうか?

東京拘置所の場合、1階の待合所でお待ちいただくのが一番便利です。午前8時30分から午後5時まで開いています。午後5時以降は待合所も併設の駐車場も閉鎖されますので、駐車場前の出入り口のあたりでお待ちいただくか、拘置所前の喫茶店(平日の午後6時頃まで営業しています)でお待ちいただくのがよいでしょう。

 

 

Q7:保釈された後は、逮捕前と同じように生活してよいのですか?

裁判所に指定された条件に違反しない限り、これまで通りの生活をすることができます。外出してもよいですし、仕事に行っても構いません。

 

典型的な条件は以下の通りです。

 

・○○方(身元引受人の住所)に居住しなければならない。

 

・裁判所から召喚を受けたときは、必ず定められた日時に出頭しなければならない。

 

・逃げ隠れしたり、証拠隠滅と思われるような行為をしてはならない。

 

・海外旅行または3日以上の旅行をする場合には、前もって、裁判所に申し出て、許可を受けなければならない。

 

・事件関係者に対し、直接または弁護士を除く他の者を介して、一切の接触をしてはならない。

 

 

Q8:保釈中に仕事をしてもよいのでしょうか?

はい。保釈条件に抵触しない限り問題ありません。執行猶予の見込みがある場合、再スタートは早いに越したことはないので、可能であれば仕事をした方がよいでしょう。保釈中に就職活動をして、仕事を見つける方もいます。裁判では雇用契約書や給与明細を証拠として提出します。保釈中から仕事に励むことにより、裁判官から「更生に向け努力している」等と積極的に評価されることが多いです。

 

 

Q9:保釈中に資格試験を受けてもよいのでしょうか?

はい。合格すれば、裁判所に合格証を証拠として提出します。社会復帰に向け努力していることは裁判でも良い情状として考慮されることが多いです。

 

 

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