【不同意性交等】自宅で知人女性と性交等をして事件化したが、示談なしで不起訴を獲得したケース

【解決事例レポート】
弁護士 楠 洋一郎(第二東京弁護士会所属 / 登録番号第39896号)
ウェルネス法律事務所 代表 / 刑事弁護実績3,000件超

✔ 不起訴処分(嫌疑不十分) ✔ 示談金ゼロで解決 知人関係・合意主張 否認事件

弁護活動の結果
示談なし ⇒ 嫌疑不十分による不起訴処分(前科回避)
示談金を支払うことなく、取調べ対応と弁護士の意見書により不起訴処分を獲得しました。

事案の概要

ご本人(40代男性・会社経営)は知人女性と複数の飲食店で朝方まで飲酒した後、自宅で性交等を行い、後日警察から連絡が入った事件です。

 

① 事件発生から警察からの連絡までの経緯

飲酒後に自宅へ移動してから性交に及び、口論を経て警察の任意聴取を受けるに至った経緯は以下の通りです。

【自宅入室と性交時の状況】

ご本人が女性を自宅に誘ったところ拒否されなかったため、タクシーで自宅に向かい2人で中に入りました。女性が先にベッドルームに入り、ご本人が居間にいたところ、女性から「寒い」と言われたため、ご本人もベッドルームに行き一緒に寝ることになり、自然な流れで性交しました。

【行為後の口論と女性の退出】

性交後に会話している中で、女性が他の男性とも会っていることが判明し、それがきっかけで口論になり険悪な雰囲気になりました。ご本人はそのまま寝入りましたが、目を覚ますと女性の姿はありませんでした。

【警察からの連絡とご相談】

その後、警察から突然連絡があり、任意で取調べを受けることになりました。ご本人は「示談をしないと逮捕・起訴されて実刑になるのではないか」と強い不安を抱かれ、ウェルネスへご相談・ご依頼いただきました。

 

弁護活動の内容と不起訴への道筋

弁護士が詳細に事情をヒアリングし、客観的な証拠状況を分析した上で適切な弁護方針を策定しました。

 

① 「示談なし・嫌疑不十分」の方針決定

客観的な状況から、犯罪が成立していない可能性が極めて高いと判断しました。

【犯罪不成立と判断した客観的要素】
  • 飲酒後に合意の上で2人で自宅に向かっている点
  • 強引に自宅へ連れ込んだわけではない点
  • 平穏に自宅に入った様子がマンションの防犯カメラに記録されている可能性が高い点

安易に示談金を支払って罪を認めるのではなく、「示談なしで嫌疑不十分による不起訴」を堂々と目指す方針を決定しました。

② 供述調書の署名・押印拒否と意見書提出

取調べ対応の徹底指導と検察官への法的主張により、嫌疑不十分を勝ち取りました。

✔ 署名押印拒否の指示と意見書の提出

弁護士は取調べへの対応として、「供述調書に署名指印をしないこと」をご本人に指示しました。署名指印がない調書には証拠能力がないため、取調官の誘導による自白調書で起訴されるリスクを完全に遮断しました。
👉 供述調書の署名押印を拒否できる?メリットや拒否の仕方について

 

書類送検後、弁護士が検察官に対し「不同意性交等罪の構成要件を満たさない」旨の意見書を提出した結果、主張が全面的に認められ、示談金を1円も支払うことなく嫌疑不十分による不起訴処分が確定しました。

 

弁護士のコメント(泥酔と飲酒の違い・示談判断の見極め)

本事例では女性は飲酒していたものの、泥酔状態ではありませんでした。

 

① 飲酒事案における「アルコールの影響」の法的判断

「泥酔者を介抱する目的」で連れ込んだ事案とは異なり、正常な判断能力がある状況での合意は不同意性交等罪を構成しません。

泥酔した女性を介抱する名目で自宅やホテルに連れ込んで性交した場合は、「アルコール若しくは薬物を摂取させること又はそれらの影響があること」(刑法177条1項、176条1項3号)に該当し、逮捕・起訴される可能性が十分にあります。

【示談すべきか・争うべきかの見極め基準】
  • 相手の泥酔レベル:呂律がまわらなかったり、意識混濁などの泥酔状態にあったかどうか
  • 移動時の状況:正常に自力歩行できていたか(防犯カメラ映像等の有無)
  • 前後のやり取り:メッセージ履歴や言動から合理的な意思疎通が成立していたか

※このあたりの見極めは非常に専門的で微妙な判断を伴います。焦って示談をして罪を認めてしまう前に、まずは経験豊富な弁護士にご相談ください。

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【この記事の作者】
弁護士 楠 洋一郎(第二東京弁護士会所属 / 登録番号:第39896号)
ウェルネス法律事務所 代表

刑事事件の弁護士経験15年以上。これまで約3,000件の刑事事件を取り扱ってきました。

特に不同意性交等事件における「示談成立」「不起訴処分の獲得」「事件化阻止」において豊富な実務経験を有しています。現場で培ったノウハウに基づき、お一人おひとりの状況に合わせた最善の弁護活動を提供します。

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