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大麻事件の不起訴率は?不起訴になる方法も解説

このページはウェルネス法律事務所の弁護士 楠 洋一郎が作成しています。

 

 

 

 

大麻事件の不起訴率は?

1.大麻事件の不起訴率

不起訴とは被疑者を刑事裁判にかけないこととする検察官の処分です。不起訴になれば処罰されませんので、前科がつくこともありません。

不起訴処分とは?

 

 

事件が不起訴で終了すればベストな解決ということになります。検察統計年報によれば、2024年に大麻事件で起訴されたケースが3626件、不起訴になったケースが4599件で、不起訴になる確率は56%です。

【2024年検察統計事件年報】罪名別 被疑の既済及び未済の人員

 

 

統計データから、大麻事件では検挙されても不起訴になる余地は十分にあると言えます。なお、同じ薬物犯罪でも覚醒剤事件については不起訴率が26%と大幅に低下します。

 

 

2.起訴猶予で不起訴になる確率

不起訴には多くの種類がありますが、代表的なものは「起訴猶予」です。起訴猶予とは、「検察官が起訴して有罪に持ち込むだけの証拠はあるが、被疑者の反省などの情状により特別に不起訴にする処分」です。

 

 

2024年に大麻事件で不起訴になった4599件のうち、起訴猶予になったケースは1993件で、不起訴事件に占める割合は43%になります。

【2024年検察統計事件年報】罪名別 被疑の既済及び未済の人員

 

 

3.嫌疑不十分で不起訴になる確率

起訴猶予とならんで代表的な不起訴処分として嫌疑不十分があります。嫌疑不十分とは、「起訴して有罪に持ち込むだけの証拠がないため、検察官が起訴をあきらめて不起訴にする処分」です。

 

 

2024年に大麻で不起訴になった事件は4599件ありますが、そのうち嫌疑不十分になったケースが2468件で、不起訴事件に占める割合は54%です。

【2024年検察統計事件年報】罪名別 被疑の既済及び未済の人員

 

 

大麻事件で不起訴を獲得する方法は?

1.起訴猶予で不起訴になる方法

起訴猶予で不起訴を獲得するためには、前提条件として以下の事情を満たしている必要があります。ただ、絶対的な条件というわけではありませんので、詳細は弁護士にご相談ください。

 

 

①前科・前歴がない(または10年以上にわたり前科・前歴がない)

②乾燥大麻の所持で捕まった場合は所持量が0.5グラム未満、大麻リキッドの所持で捕まった場合はカートリッジからほぼなくなっている状態

 

 

その上で、被疑者に反省文を作成してもらったり、薬物の更生プログラムに参加した上で報告書を作成してもらいます。被疑者の家族にも今後の更生プランを書面にまとめてもらいます。

 

 

弁護士がこれらの資料を添えた意見書を検察官に提出することにより、起訴猶予での不起訴を目指します。

 

 

2.嫌疑不十分で不起訴になる方法

嫌疑不十分とは起訴して有罪に持ち込むだけの証拠がない場合に下される処分です。起訴するにあたって最も重要な証拠は、押収した大麻自体と科捜研で作成された鑑定書です。それに次いで被疑者の自白調書(罪を犯したことを認める調書)も重視されます。

 

 

取調官は被疑者にさまざまなプレッシャーをかけて自白調書をとろうとしてきます。プレッシャーに負けて「私は違法な大麻を所持していました」といった自白調書をとられてしまうと、有罪に持ち込める証拠を捜査側に握られてしまい、嫌疑不十分で不起訴を獲得することは難しくなります。

 

 

そのため、黙秘権や署名押印の拒否権を行使して、自白調書がとられないようにします。黙秘や署名押印拒否は口で言うのは簡単ですが、密室で取調官の圧を受けながら実際に行使するのは至難の技です。

 

 

自白調書が作成されないよう、身柄事件の場合は弁護士がひんぱんに接見に行き被疑者をサポートします。在宅事件の場合は弁護士が取調べに同行する形で被疑者をサポートします。