追起訴とは?追起訴されやすい4つの犯罪や裁判の流れについて

このページは弁護士 楠 洋一郎が執筆しています。

 

 

追起訴とは?

追起訴とは、ある刑事事件で起訴されその裁判が進行している間に、別の刑事事件で起訴することを言います。

 

追起訴と再逮捕

追起訴の前に再逮捕が先行することが多いですが、再逮捕されることなく追起訴されることもあります。この場合、追起訴される前に警察から書類だけ検察官に引き継ぎますが、これを「追送致」(ついそうち)といいます。

 

余罪があっても、被疑者が素直に自白するようであれば、再逮捕せずに追送致→追起訴の流れで進めることもあります。

追送致とは?再逮捕と追送致をわける4つのポイント等を解説

 

追起訴されやすい事件

追起訴の前に再逮捕が先行することが多いため、追起訴されやすい犯罪=再逮捕されやすい犯罪となります。具体的には以下の4つの犯罪です。 

 

再逮捕・追起訴されやすい犯罪

具体例

振り込め詐欺

電話で3名の被害者を次々にだましてお金を振り込ませた。

覚せい剤取締法違反大麻取締法違反などの薬物犯罪

自宅で所持していた覚せい剤の一部を使用した。

業務上横領

会計担当者が会社の口座から多数回お金を引き出し着服した。

複数の女性に対する準強制性交等

合コンで3人の女性を酔いつぶれさせ、集団で3人とも強姦した

 

詳しくは以下のページをご覧ください。

再逮捕されやすい4つの犯罪 

 

追起訴の数

追起訴の数に制限はありません。薬物事件や業務上横領のケースでは、追起訴は1,2件のことが多いです。振り込め詐欺では5回以上追起訴されることもあります。

 

追起訴の審理-まとめて行われる

追起訴されると、同時に複数の刑事事件について裁判が進行することになります。ただ、通常は「弁論の併合」といって、追起訴された事件の公判は、最初に起訴された事件の公判と同じ手続きで行われます。そのため、同じ法廷で同じ裁判官が審理することになります。

 

追起訴の流れ

1つの追起訴事件について1回審理を行う方法と、複数の追起訴事件についてまとめて審理を行う方法があります。

 

(1)追起訴事件ごとに審理する場合

6月1日

起訴①

6月20日

起訴②

7月10日

初公判で起訴①の審理をする

7月20日

起訴③

8月10日

第2回公判で起訴②の審理をする

9月10日

第3回公判で起訴③の審理をする

10月10日

弁護側の立証など

10月31日

判決

 

(2)追起訴事件をまとめて審理する場合

6月1日

起訴①

6月20日

起訴②

7月10日

初公判で起訴①の審理をする

7月20日

起訴③

9月10日

第2回公判で起訴②と起訴③をまとめて審理する

10月10日

弁護側の立証など

10月31日

判決

 

公判の流れ(追起訴あり)

 

追起訴の判決-まとめて言い渡される

最初に起訴された事件と追起訴された事件は、同じ手続きで審理されますが、判決についてもまとめて一つの判決が言い渡されます。例えば、3件の詐欺で起訴された場合、事件ごとに3つの判決が言い渡されるのではなく、3件まとめてひとつの判決が言い渡されます。

 

追起訴と刑罰-併合罪として処理される

追起訴されても、判決はまとめて1つだけ言い渡されますが、1件しか起訴されていないケースに比べて、追起訴されたケースの方が刑罰の上限が重くなります。これを併合罪加重といいます。

 

懲役刑や禁錮刑については、最も重い刑の1.5倍が上限になります。ただし、最も重い刑の1.5倍が、それぞれの犯罪の刑を合計したものより大きい場合は、その合計が上限になります。

 

【振り込め詐欺で5件起訴された場合の例】

詐欺罪の刑の上限は懲役10年です。そのため、併合罪加重により10年×1.5=15年が刑の上限になります。10年×5=50年が上限になるわけではありません。

 

一般的には、判決が別々に言い渡された場合にそれらを合計した年数よりも、併合罪として処理された場合の年数の方が短くなると言われています。

 

追起訴と刑事弁護

追起訴するかどうかは、事件ごとに検察官が個別に判断します。「前にも似たような事件で起訴しているから」といった理由で、漫然と追起訴するわけではありません。再逮捕された後に追起訴されず不起訴処分になることもあります。

 

弁護方針についても各事件ごとに個別に判断することになります。最初に逮捕・起訴された事件については自白し、再逮捕された事件については否認することも考えられますし、被害者がいる犯罪であれば、被害者と示談をして起訴猶予による不起訴を求めることもあります。

 

追起訴が増えてくると実刑の可能性が高くなってきますので、自白するにせよ否認するにせよ、再逮捕された時点で早期に弁護方針を固めることが必要です。まずは刑事事件の経験豊富な弁護士にご相談ください。

 

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