持続化給付金詐欺とは?詐欺の構成要件にそって弁護士が解説

このページは弁護士 楠 洋一郎が執筆しています。

 

 

詐欺の構成要件

詐欺は、①欺罔行為によって、②相手を錯誤に陥らせ、③財物や財産上の利益を処分させ、④それらの財物や財産上の利益を自己や第三者に移転することです。

 

それでは持続化給付金詐欺は、どのような形でこれらの要件に該当するのでしょうか?

 

持続化給付金詐欺の欺罔行為

持続化給付金詐欺の欺罔行為は次の4つの要素からなります。

 

①Xは個人事業者ではなく、月間の事業収入が前年同月比で50パーセント以上減少したという持続化給付金の受給要件を満たしていない

 

②それにもかかわらず、Xが個人事業者であり、受給要件を満たしているかのように装って、中小企業庁から持続化給付金の審査について業務委託を受けた一般社団法人サービスデザイン推進協議会がインターネット上で開設した給付金申請サイトに接続した

 

③その上で、給付申請サイトの入力フォームに、Xが個人事業者であり、売上減少月である2020年〇月の売上額が〇万円、売上減少月の前年である2019年〇月の売上額が〇万円であった旨の虚偽の情報を入力した

 

④さらに、入力内容に沿った内容虚偽の確定申告書の控え及び売上台帳等の画像データを添付し、これらを送信して給付金を申請した

 

持続化給付金詐欺と錯誤

持続化給付金詐欺における相手の錯誤は、「Xが、上記の欺罔行為により、審査担当者であるサービスデザイン推進協議会事務局長補佐のYに、申請内容が真実であり、Xが受給要件を満たしているものと誤信させたこと」です。

 

持続化給付金詐欺と処分行為・財物の移転

持続化給付金詐欺における処分行為と財物の移転は、次の2つの要素からなります。

 

①Yが錯誤に陥った結果、YにXに対する給付金100万円の給付を決定させた

 

②それによって、令和2年〇月〇日、サービスデザイン推進協議会から業務委託を受けた株式会社電通ワークスの担当者に〇〇銀行〇〇支店に開設されたX名義の普通預金口座に現金100万円を振込入金させた

 

まとめ

これらの要件を満たしているケースでは、詐欺の故意、つまり「持続化給付金制度を利用して給付金名目で現金をだまし取ろうとする認識」が認められますので、詐欺罪が成立します。

 

もっとも、上にあげた要件の全部または一部を満たしていなくても、実際に要件を満たしている人間と共謀し、お互いに利用しあって給付金を取得したときは、詐欺罪の共謀共同正犯が成立します。

 

そのため、運転免許証のコピーを渡しただけのケースや、指南役に虚偽申請者を紹介しただけのケースでも詐欺罪が成立することがあります。

 

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