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逮捕されて弁護士をつけないのはあり?

このページは弁護士 楠 洋一郎が執筆しています。

 

 

逮捕されても弁護士をつける・つけないは自由

逮捕されれば当番弁護士を呼ぶことができますし、家族が私選弁護士に依頼することもできます。勾留請求されれば国選弁護人を呼ぶこともできます。

 

もっとも、弁護士をつけるのは被疑者の権利であって義務ではありません。そのため、被疑者や家族が何のアクションも起こさなければ、弁護士がつかないまま放置されてしまいます。

 

一定の事件については弁護士がいなければ審理をすることができないため、起訴された後、被告人に弁護士がついていなければ、裁判所が必ず国選弁護人を選任します。このような事件を必要的弁護事件といいます。

 

【必要的弁護事件】

①死刑、無期懲役・禁錮、長期3年を超える懲役・禁錮にあたる事件

②公判前整理手続または期日間整理手続に付された事件

即決裁判の申立てがあった事件

 

しかし、起訴「前」の被疑者段階では、必要的弁護事件というものはありません。

 

精神疾患などにより弁護士の必要性を判断するのが難しいと思われる被疑者については、裁判所が職権で国選弁護人を選任することできますが、そのような事情がなければ裁判所が国選弁護人を選任してくれることはありません。

 

そのため、通常は、被疑者や家族の方から弁護士の選任に向けてアクションを起こさなければ、弁護士が接見に来くれることはありません。

 

逮捕されて弁護士をつけない人はいる?

逮捕されて弁護士をつけない人はほとんどいません。留置場には少年から高齢者まで幅広い年齢の方がいますし、逮捕された犯罪や置かれた状況もさまざまです。

 

ですが、圧倒的に多くの方が弁護士をつけています。

 

刑事手続や弁護士について詳しく知らなくても、雑居房に入れられると、周りの人がみんな弁護士と接見しているため、「自分も弁護士を呼ばないとまずい。」と思うようになります。同房者から「弁護士をつけた方がいいよ。」とアドバイスをもらえることもあります。

 

これに対して、独居房に入れられると周囲との交流をもてず、「とりあえず弁護士はいいか。」と後回しにしてしまい、面会した家族も、「本人があせっていないのでまずは様子をみよう。」と弁護士の選任を先延ばしにしているケースもあります。

 

逮捕されて弁護士をつけない3つのデメリット

逮捕後に弁護士をつけないデメリットは次の3つです。

 

1.釈放が遅れる

万引きや痴漢、盗撮などの犯罪では、弁護士が早期に活動することによって、勾留されずに1~3日で釈放させることも十分に可能です。

 

弁護士をつければ、早期の釈放にむけて、弁護士が検察官や裁判官に意見書を出したり、裁判官に会って、勾留しないよう申し入れをすることができます。

 

刑事事件の経験豊富な弁護士であれば、釈放を求めるにあたってどのような点がポイントになるかを熟知していますので、早期に社会復帰できる可能性が高まります。

 

2.捜査機関のペースで取調べが実施される

警察や検察は、自分たちが描いたストーリーに沿う供述調書を作成しようとします。一方的に捜査機関のストーリーで調書を作成されそうになったときに、弁護士がついていれば、調書の訂正を求めたり、署名・指印を拒否することができます。

 

弁護士がついていなければ、取調官に押し切られてしまい、不本意な内容の調書をとられてしまう可能性が高いです。とりわけ、否認しているにもかかわらず自白調書をとられてしまうと、その後に無罪を主張するのが難しくなってしまいます。

 

3.被害者と示談交渉できない

被害者がいる犯罪では、被害者と示談できれば、不起訴という形で前科がつかずに終了することも多々あります。被害者との示談は弁護士を通じて行います。

 

「家族が被害者とコンタクトをとって示談交渉をすることはできないのか?」と思われるかもしれませんが、捜査機関が、加害者の家族に被害者の連絡先を教えることはまずありません。

 

捜査機関は電話番号を教えていいか被害者の意向を確認しますが、被害者が、加害者の家族に「自分の電話番号を教えてもよい」と言うことは考えづらいからです。

 

「起訴後に示談すればいい」と思っているかもしれませんが、起訴後に示談が成立してもさかのぼって起訴が取消しになることはありません。示談をするのであれば一刻も早く、弁護士を通じて被害者側にアプローチした方がよいです。

 

お金がなければ国選弁護人という選択もある

「弁護士費用がないので弁護士はつけなくてもよい」と思っているのであれば、国選弁護人をつけてもらった方がよいです。国選であれば弁護士費用は無料になることが多いため、お金がなくても弁護を受けることができます。

 

【国選弁護人の選任を求めることができる人】

①資産が50万円未満の人

②50万円以上の資産があるが当番弁護士と接見して受任を断られた人

 

病気などで生活再建の目途がたっていない場合は、国選弁護人から検察官に対して緊急更生保護を要請したり、釈放された後に、日弁連の委託援助というスキームを使って、生活保護の申請をしてもらうこともできます。

 

私選弁護士の費用は事務所によって異なる

私選弁護士は有料になりますが、弁護士費用は事務所によって大きく異なります。逮捕された場合は、事務所によっては数百万円の費用がかかるところもありますが、数十万円ですむ事務所もあります。

 

家族が逮捕されたらまずは無料相談を利用して、弁護士費用について聞いてみるとよいでしょう。

 

ウェルネスは私選弁護を手がけている法律事務所ですが、他の多くの法律事務所よりもリーズナブルな料金設定となっております。

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家族が逮捕された場合はまずは03-5577-3613までお電話ください。

 

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