- トップ
- > 背任・特別背任に強い弁護士
背任・特別背任に強い弁護士
このような方のために、背任・特別背任の加害者側が知っておくべき重要事項を、ウェルネス法律事務所の弁護士 楠 洋一郎が分かりやすくまとめました。ぜひ参考にしてみてください。
背任とは?
背任とは、被害者(会社)の委託に反して、不正な目的で事務処理を行い、被害者(会社)に損害を与えることです。背任罪は刑法に規定されています。
背任罪の成立要件は?
背任罪の成立要件は、他人の事務を処理する者が、図利加害目的で、任務に反した行為をして、会社に財産上の損害を与えることです。整理すると次の4つの要件に分けられます。
「自分の利益にもなるし、会社の利益にもなると思ってやった」というように、図利目的と会社の利益を図る目的が併存していても、会社の利益を図る目的がメインと言えなければ、図利加害目的の要件を満たします。
株式投資や先物取引といった冒険的取引を任されていた場合は、単に損失が出たからといって直ちに任務違背になるわけではありません。しかし、冒険的取引であっても委託の趣旨に反して取引を行った場合は任務違背となります。
しかし、融資先が倒産寸前であれば、貸付金を回収できないリスクが極めて高いため、実質的な財産上の損害として扱われます。
背任罪の罰則は?
背任罪は実刑?それとも執行猶予?
背任の時効は?
背任の事例
背任罪が成立する典型的な具体例として、以下のようなケースがあります。
背任と業務上横領の違いは?
背任と業務上横領は「本人の信頼を裏切る行為により財産上の損害を与えた」という点で共通しています。両者はどのように区別されるのでしょうか?
⇒ 顧客から金銭を集金した時点で「自己が管理しているお金」となり、それを自分のものにしているため、背任罪ではなく業務上横領罪が成立します。
そのため、双方の犯罪要件を同時に満たす競合ケースでは、業務上横領罪のみが成立します。
特別背任とは?
会社の取締役、監査役、執行役など会社法で定められている一定の者が背任行為をすると、特別背任罪になります(会社法960条)。
三 取締役、会計参与、監査役又は執行役
特別背任と経営判断の原則
会社経営をしていく上でリスクはつきものです。
大きな損失が出てしまうと、会社のためにした行為であっても、後に経営権をめぐる紛争が生じ、特別背任罪として告発されることがあります。
このような考え方を経営判断の原則といいます。会社の利益のためにした行為が裏目に出てしまった場合は、弁護士が経営判断の原則をもとに、「任務違背」に当たらないことを主張します。
背任罪の逮捕率は?
刑事事件として処理された背任事件(特別背任を含む)のうち、被疑者が逮捕された割合は25.94%(約4人に1人)です。
被害金額が億単位にのぼる事案や、関係者との口裏合わせ・証拠隠滅の恐れが高いと判断された場合は、強制捜査(家宅捜索)とともに突然逮捕されるリスクが極めて高くなります。
背任罪で逮捕された後の流れは?
背任事件は手口が巧妙で多数の関係者や複雑な資金移動が絡むため、捜査に時間がかかります。そのため、背任罪で一度逮捕されると、検察官の勾留請求および裁判官の勾留質問を経てほぼ確実に勾留(10日以上の身体拘束)されます。
|
|
背任罪で逮捕されない場合の流れは?
背任容疑で警察の取調べを受けているものの逮捕はされていない場合、警察での捜査⇒書類送検⇒検察官による起訴・不起訴の決定という流れで手続が進みます。
背任罪の不起訴率は?
法務省の最新検察統計データによれば、背任事件のうち不起訴となった割合は64.89%(約65%)、起訴率は35.11%(約35%)です。
・起訴率:35.11%(約35%)
・公判請求率(起訴内):94.57%(起訴された事件の約95%が正式裁判)
・略式請求率(起訴内):5.43%(書面審理による罰金はわずか約5%)
| 指標 | 割合 | 実務上の位置づけ・ポイント |
|---|---|---|
| 逮捕率 | 25.94% | 約4人に1人が逮捕。被害額が大きい事案や共犯事件は逮捕リスク大 |
| 勾留率 (逮捕後) | 98.55% | 逮捕された場合はほぼ100%勾留(10日以上の身柄拘束)される |
| 勾留延長率 | 94.12% | 複雑な取引・証拠関係の解明のため9割以上が最長20日まで延長 |
| 起訴率 | 35.11% | 刑事処分が確定した事件のうち裁判請求される割合は約35% |
| 不起訴率 | 64.89% | 被害弁償や示談成立等により約65%が不起訴(前科なし)を獲得 |
| 略式請求率 (起訴内) | 5.43% | 書面審理で罰金刑となる割合はわずか約5%と極めて例外的 |
| 公判請求率 (起訴内) | 94.57% | 起訴された事件の約95%が正式な裁判で拘禁刑(懲役刑)を求刑される |
※出典:法務省「検察統計年報(2025年・最新版)」第8表・第41表・第42表の公表データに基づき当事務所にて算出(小数点以下第3位を四捨五入)。
背任と示談
背任・特別背任と特捜部
社会的に影響力のある法人を舞台とする背任・特別背任事件に関しては、東京地検特捜部または大阪地検特捜部が捜査の指揮をすることがあります。日本大学の背任事件についても東京地検特捜部が捜査を手がけています。
ウェルネスの弁護士は特捜事件で執行猶予を獲得した実績があります。また、東京地検特捜部で捜査にあたっていた元検察官の顧問もおります。背任・特別背任の容疑で東京地検特捜部から連絡がきた方はお気軽にご相談ください。
背任・特別背任の弁護士費用の相場は?
背任・特別背任の弁護士費用は、逮捕されていないケースで60万円~120万円、逮捕されたケースで80万円~160万円前後です。
背任の容疑を否認している場合は、幅広い証拠の検討や関係者への反対尋問が必要になるため、上記の費用相場よりも高くなります。
東京地検や大阪地検の特捜部が捜査を担当している場合は、連日にわたり取調べが実施されるため上記の費用相場よりも高くなります。再逮捕・追起訴された場合も上記の費用相場より高くなります。
背任・特別背任の弁護士費用|ウェルネス法律事務所
ウェルネス法律事務所における背任・特別背任の弁護士費用は以下の通りです。
会社のお金を私的に着服・流用したケースでは、背任罪ではなく業務上横領罪として刑事告訴される可能性があります。業務上横領事件における示談実績や不起訴獲得のノウハウ、弁護士費用については以下の解説ページをご覧ください。




