起訴後の刑事弁護

否認事件の刑事弁護

否認事件では、関係者の証人尋問を中心とした審理が行われます。検察側の証人については反対尋問、弁護側の証人や被告人については主尋問を行います。そのため、弁護活動としても証人尋問とその準備が中心となります。

 

(解説)

刑事裁判においては、検察官が、被告人が有罪であることを立証する責任を負っています。そのため、検察官は、被害者や目撃者の供述調書を、証拠として取調べるよう裁判所に請求します。

 

しかし、これらの調書を裁判の証拠とするためには、原則として被告人の同意が必要となります。同意がなければ裁判の証拠とすることはできません。供述調書に記録されている(自称)被害者や目撃者の発言には、見間違い、聞き違い、記憶違いなど様々な誤りが含まれているものです。被害者や目撃者に確認せずに供述調書という書面だけ見ていても、それらの誤りをチェックすることができず、間違った裁判をしてしまう可能性があります。そのため、被告人の同意がない限り、被害者や目撃者の調書を証拠とすることはできないのです。

 

無実を主張する否認事件では、弁護士が事前に被害者や目撃者の供述調書を検討し、もし本人にとって不利な供述があれば、証拠とすることに同意しません。その結果、これらの調書は裁判の証拠とすることができず、裁判官の目に触れることもなくなります。

 

それでは、どのようにして裁判をするのでしょうか?

 

検察官は、供述調書を提出できない代わりに、被害者や目撃者本人を証人として、裁判所に連れていきます。そして、検察官は、裁判官の目の前で、被害者や目撃者に証人尋問を行い、見たこと、聞いたことを直接語ってもらい、彼らの発言が信用に足りるものであることをアピールします。これに対して、弁護士は、被害者や目撃者に反対尋問を行い、見間違い、聞き間違い、記憶違いなどをあぶり出し、彼らの発言に信用性がないことを明らかにします。弁護側が証人を申請し、被告人に有利な証言をしてもらうこともあります。

 

このように、否認事件においては、証人尋問を中心とした審理が行われるので、弁護活動としても、証人尋問とその準備が中心となります。

 

自白事件の刑事弁護

自白事件では、被告人自身が有罪であることを認めていますので、検察官が申請する証拠については、基本的に同意することになります。弁護側としては、有罪判決が下されることを前提として、なるべく軽い判決(例えば執行猶予付きの判決)を求めることになります。そのため、裁判の場で被告人にとって有利な情状を指摘し、それを裏づける様々な証拠を提出します。

 

例えば、

・被害者との間で締結された示談書

・被害者へお渡しした謝罪文

・継続雇用を約束する雇い主の誓約書

・ご家族の方による身元引受書

・ご本人の反省文

 などの書面を証拠として提出します。

 

また、ご家族の方に情状証人として出廷してもらい、被告人をどのように監督していくのかについて、お話ししていただきます。ご本人にも、謝罪・反省の気持ちや更生の意欲・計画をお話ししていただきます。お話の内容については、事前に弁護士と打ち合わせをした上で入念なリハーサルを行います。

 

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