- トップ
- > 恐喝で弁護士に依頼するメリットは?選び方や弁護士費用・示談金も解説
恐喝で弁護士に依頼するメリットは?選び方や弁護士費用・示談金も解説
☑ 恐喝で弁護士に依頼するメリットは?
☑ 恐喝で弁護士に依頼するタイミングは?
☑ 恐喝に強い弁護士の選び方は?
☑ 恐喝の弁護士費用の相場は?
☑ 恐喝の示談金の相場は?
このような疑問をお持ちの方のために、恐喝事件に詳しいウェルネス法律事務所の弁護士 楠 洋一郎が恐喝罪の加害者側が知っておきたいことをまとめました。ぜひ参考にしてみてください!
目次
恐喝とは?弁護士が解説
恐喝とは、脅迫や暴行を手段として、財物を交付させたり、財産上の利益を得ることです。財産上の利益とは、借金の免除やお金を払う約束をさせることです。
暴行や脅迫は人を怖がらせる程度のものである必要があります。怖がらせるにとどまらず反抗を抑圧する程度にまで達していると、恐喝ではなく強盗になります。
恐喝罪になる言葉 |
「金を払わないと刺すぞ」 |
「金を払わなければ暴力団に言うぞ」 |
「示談金を払わないと警察に行く」 |
「金払うかタイマンかどっちにする?」 |
*ナイフなどの凶器を示して脅迫すると強盗罪になる可能性が高いです。
恐喝罪になる暴行 |
拳をアゴに押し当てる |
胸を小突く |
胸倉をつかむ |
髪を引っ張る |
*ローブで縛ったり、殴る蹴る等の強度の暴行を加えると強盗罪になる可能性が高いです。
恐喝罪の罰則は、10年以下の懲役です。怖がらせるだけの脅迫罪と異なり罰金刑はありませんので、起訴されれば公開法廷で審理され、検察官から懲役刑を請求されます。
【刑法249条】
引用元:刑法|e-Gov法令検索 |
恐喝で弁護士に依頼するメリット
恐喝で弁護士に依頼することにより、次の6つの可能性が高まります。
1.逮捕・報道を回避する
恐喝事件の加害者と被害者はお互いに面識があるのが通常です。加害者が被害者の連絡先を知っていれば、弁護士が被害者と交渉して示談をまとめます。
事件化する前に「被害届を提出しない」という内容で示談をまとまれば、警察が介入しないため、逮捕や報道等の不利益を回避することができます。
2.早期に釈放させる
恐喝で逮捕されたら勾留される可能性が高いです。もっとも、被害者との間で示談が成立すれば、起訴されずに速やかに釈放されることが多いです。
恐喝容疑を否認している場合は、取調べで自白調書をとられなければ、嫌疑不十分で起訴されずに釈放される余地があります。弁護士が本人の状況に応じた最適な弁護プランを立て、早期釈放を実現します。
3.職場に発覚しないようにする
恐喝で逮捕されたら携帯電話を使えなくなるので、会社に欠勤の連絡を入れることもできません。そのため、無断欠勤の状態になります。
逮捕中は家族であっても本人と接見することができません。弁護士が速やかに本人と接見し、職場の誰にどのような形で連絡をすればよいのかを打ち合わせます。
打ち合わせの内容を家族と共有し、家族から職場に連絡を入れてもらうことにより、恐喝で逮捕されたことが職場に発覚しないようにします。
4.不利な調書をとらせない
恐喝で逮捕されたら、すぐに警察署に連行され取調べを受けることになります。逮捕されて不安でいっぱいの状況で、弁護士のサポートなしで取調べに対応するのは困難です。
警察は、弁護士が来ないうちに、被疑者にプレッシャーをかけて都合のよい調書をいっきに作成しようとします。
恐喝を否認していても、「怖がらせてお金をとるつもりでした。」といった内容の自白調書をとられてしまうと、無罪や不起訴を獲得するのが困難になります。
弁護士が速やかに本人と接見し、黙秘権等の重要な権利を説明し、取調べにどのように対応すればよいのかをアドバイスします。
5.被害者と示談をする
恐喝で不起訴をとる最短ルートは被害者と示談をすることです。もっとも、恐喝の被害者は加害者に対して恐怖感を持っており、関わりたくないと思っています。
そのため、捜査担当者は加害者に被害者の連絡先を教えてくれません。被害者の連絡先を知るためには弁護士をつける必要があります。
加害者が被害者の連絡先を知っている場合でも、被害者に直接連絡するのは避けるべきです。弁護士が間に入れば、被害者としても安心でき、示談交渉を進めやすくなります。
6.前科を回避する
起訴されれば無罪にならない限り前科がついてしまいます。司法統計によれば、起訴された事件のうち無罪になる確率は0.1%未満です。
一方、恐喝罪で不起訴になる確率は70%以上です(2022年検察統計年報)。不起訴になれば刑事裁判にかけられないので、前科がつくこともありません。
これらのデータから、前科を回避するためには不起訴を獲得することが重要であることがわかります。不起訴を獲得するためには示談が最も有効ですが、示談が成立しない場合は、賠償金を被害者にお渡ししたり、法務局に供託します。
ご家族にも今後の監督プランを書面にまとめてもらい、弁護士が検察官に提出します。
恐喝で弁護士に依頼するタイミング
1.逮捕されたとき
恐喝で逮捕されたらできるだけ早期に弁護士に依頼すべきです。恐喝で逮捕・勾留されると、最長20日の勾留期間内に示談をまとめなければ、起訴される可能性が高くなります。
恐喝の容疑を否認している場合は、逮捕直後の取調べで不利な調書をとられると、不起訴や無罪の獲得が難しくなります。そのため、可能な限り早期に弁護士に依頼すべきです。
⇒逮捕されたらすぐに弁護士を呼ぼう!弁護士費用や呼び方を解説
2.被害届が出ていないとき
恐喝の被害者がまだ警察に被害届を出していない場合は、刑事事件にはなっていません。この段階で「被害届を提出しない」という内容の示談をとりかわすことができれば、事件化しないことが確定します。事件化しなければ取調べを受けることもありません。
いったん被害届を出されて事件化してしまうと、その後に示談が成立しても刑事手続はストップしません。そのため、早期に弁護士に依頼して示談交渉を始めるべきです。
3.家宅捜索を受けたとき
恐喝の容疑で家宅捜索を受け、恐喝に関連する文書やパソコンが押収された場合、逮捕されるリスクがあります。
家宅捜索後に家族や親族が警察署に呼ばれ身元引受の手続をした場合は、逮捕されずに在宅事件として進められる可能性が高いですが、身元引受の手続がなかった場合、数日中に逮捕されることがあります。
そのため、早期に弁護士に依頼し、示談交渉など逮捕回避のための活動を始めた方がよいでしょう。
4.検察官から呼び出しがあったとき
恐喝事件で逮捕されずに在宅事件として捜査される場合は、検挙されてから2か月前後で検察官に送致されることが多いです(書類送検)。
検察官は被疑者を呼び出して取調べをしてから起訴するか不起訴にするかを決定します。取調べの時点で示談が成立していなければ、起訴される可能性が高いです。
いったん起訴されれば、その後に示談がまとまっても裁判は進行します。そのため、早期に弁護士に依頼し示談交渉にとりかかるべきです。
5.その他のケース
上記以外のケースではすぐに弁護士に依頼する必要まではありません。
もっとも、被害者との示談を希望される場合は、被害者を長期間にわたって不安な気持にさせないよう、早めに弁護士に依頼して示談や被害弁償に向けて動いてもらった方がよいでしょう。
恐喝で依頼できる弁護士は?私選・国選・当番
恐喝事件で動いてくれる弁護士には、私選弁護人のほか、国選弁護人と当番弁護士がいます。それぞれの弁護士の特徴やメリット・デメリットを見ていきましょう。
1.私選弁護人とは
私選弁護人とは、本人や家族から刑事弁護の依頼を受けて弁護活動をする弁護士です。
私選弁護人のメリット | 私選弁護人のデメリット |
いつでも依頼できる 恐喝に強い弁護士を選べる | 弁護士費用がかかる |
2.国選弁護人とは
国選弁護人とは、貧困等の理由により私選弁護人に依頼できない方のために裁判所が選任する弁護士です。国選弁護人の利用条件は原則として資産が50万円未満の方です。
国選弁護人のメリット | 国選弁護人のデメリット |
多くのケースで費用が無料 | 勾留された後しか選任されない 恐喝に強い弁護士を選べない |
⇒国選弁護人とは?利用条件や呼び方、メリット・デメリットを解説
3.当番弁護士とは?
当番弁護士とは、弁護士会から派遣され逮捕された方と1回接見する弁護士です。
当番弁護士のメリット | 当番弁護士のデメリット |
逮捕後であればいつでも依頼できる 弁護士費用が無料 | 恐喝に強い弁護士を選べない |
⇒当番弁護士とは?逮捕後すぐに呼べる無料の弁護士を活用しよう!
国選弁護人と当番弁護士の呼び方については以下のページをご覧ください。
⇒逮捕されたらすぐに弁護士を呼ぼう!弁護士費用や呼び方を解説
恐喝はどの弁護士に依頼すべき?
1.逮捕されていないケース
恐喝が事件化した場合、逮捕される確率は74%です(2022年検察統計年報)。4件に1件は逮捕されず在宅事件として捜査されています。事件化していない恐喝も含めると逮捕されていないケースはさらに増えます。
逮捕されず在宅で捜査されている場合は、私選弁護人に依頼するという選択しかありません。被疑者国選弁護人や当番弁護士は身柄拘束されていることが利用条件となるからです。
2.逮捕されたケース
逮捕されればどの弁護士を呼ぶのがベストでしょうか?
結論から言うと私選弁護人がベストです。私選弁護人であれば逮捕当日から呼べますし、依頼する側で恐喝に強い弁護士を選ぶこともできるからです。これに対して、国選弁護人を呼べるのは勾留後になりますし、弁護士を選ぶこともできません。
当番弁護士は逮捕当日から呼べますが、弁護士を選べませんし、1回接見してくれるだけです。
そのため、弁護士費用はかかってしまいますが、私選弁護人を呼ぶのがベストです。本人が逮捕された場合は、家族が私選弁護人を呼ぶことになります。
私選弁護人のメリットはいつでも呼べることと呼ぶ側で弁護士を選べるということです。以下では私選弁護人を呼ぶことを前提として、恐喝に強い弁護士の特徴や選び方を解説していきます。
恐喝に強い弁護士とは?
1.恐喝事件の弁護経験が豊富
ほとんどの弁護士は個人間の民事トラブルや会社法務に注力しており、刑事弁護に精通しているわけではありません。経験不足の弁護士に依頼すると、対応の仕方を誤ってしまったり、後手に回って不利な結果になることがあります。
恐喝の弁護経験が豊富な弁護士であれば、不起訴や執行猶予を獲得するためのベストな活動をすることができます。
2.動き出しが早い
恐喝で逮捕・勾留されれば、最長23日にわたって拘束されます。この間に示談がまとまれば、釈放され不起訴になる可能性が高くなります。示談がまとまらなければ、起訴されて検察官から懲役刑を請求される可能性が高くなります。
このように逮捕・勾留された場合は厳格なタイムリミットが設定されているため、弁護士が速やかに示談交渉に入る必要があります。
取調べで不利な調書を取られないようにするためにも、可能であれば当日に接見に行ってくれる弁護士に依頼するとよいでしょう。
3.弁護士費用が安い
恐喝事件で最も重要なことは被害者との間で示談を成立させることです。弁護士費用が高い事務所に依頼すると、予算のほとんどが弁護士費用に消えてしまい、肝心の示談金が足りなくなるリスクがあります。
経験豊富な弁護士でも、示談金が不足していれば示談をまとめることが難しくなります。弁護士費用が安ければ、予算の多くを示談金に振り向けることができ、示談の成功率を高めることができます。
恐喝に強い弁護士の選び方は?
1.刑事事件に特化している事務所に注目
恐喝のような刑事事件に力を入れて取り組んでいる弁護士は少ないです。そのため、知人に紹介された弁護士や自宅近くの弁護士が恐喝に強い弁護士である可能性は低いです。
最近では東京や大阪などの都市部を中心として、刑事弁護に特化した弁護士事務所が増えてきました。
恐喝は刑事事件の中では決して珍しい事件ではありませんので、そのような事務所であれば、恐喝の弁護ノウハウが蓄積されているでしょう。
2.弁護士に会ってみよう
いくつか弁護士事務所をピックアップしたら事務所に行って法律相談をしてみましょう。目の前の弁護士に事件の概要をお話しした上で、弁護方針や疑問点について確認してみてください。
弁護士費用についても必ず確認してください。事務所のホームページで宣伝している費用よりもずっと高い弁護士費用を提示されることもありますのでご注意ください。
費用面や相性も含めて納得のいく弁護士に依頼するとよいでしょう。
恐喝の示談金の相場は?
恐喝の示談金は被害弁償金と慰謝料に分けられます。被害弁償金は財産的な損害に対する賠償金で被害者から脅し取った金銭と同額になります。
慰謝料とは相手に怖い思いをさせたことに対する賠償金のことです。恐喝罪の慰謝料は、恐喝の仕方や回数、被害者との関係、恐喝した金額によって異なりますが、10万円~30万円程度になることが多いです。
恐喝の弁護士費用の相場は?
恐喝の弁護士費用の相場は、逮捕されていないケースで総額60万円~90万円、逮捕されているケースで総額80万円~120万円です。
逮捕されていれば、弁護士が接見に行ったり早期釈放のための活動が必要になりますので、逮捕されていないケースより費用が高くなります。
刑事裁判で無罪を主張するケースでは、自白調書をとられないよう弁護士がひんぱんに接見したり、起訴されれば様々な弁護活動が必要となるため、弁護士費用も高くなります。
恐喝の弁護士費用を節約するポイント
1.大手の事務所にこだわらない
恐喝事件のような刑事事件を手がける法律事務所は、ネットマーケティングを活用して集客しています。
大手の法律事務所は、リスティング広告やSEO対策、ポータルサイトへの登録等に多額の費用をかけています。その結果、事務所のホームページがネット上で目立ちやすく、多くの問い合わせを集めています。
もっとも、多額の広告費は弁護士費用から回収されるため、どうしても弁護士費用が高くなりがちです。弁護士費用を節約するためには、検索上位の大手事務所にこだわらないことがポイントです。
2.接見日当がない費用プランにする
恐喝で逮捕された場合、勾留される確率は100%近くに達しています(2022年版検察統計年報)。逮捕・勾留されると、弁護士がひんぱんに接見に行く必要があります。
弁護士が接見に行く度に日当が発生する料金プランの場合、着手金が低額でもトータルの弁護士費用は高くなってしまいます。
接見日当が発生しない料金プランを採用している事務所も多々ありますので、そのような事務所に依頼するとよいでしょう。
3.複数の事務所の弁護士費用を比較する
恐喝事件について弁護士に相談する方は、家族が逮捕されたり、自分に逮捕が迫っていたりして非常に焦っています。そのため、弁護士から高額の費用を提示されても、じっくり検討することなく依頼してしまうことがあります。
恐喝の弁護士費用についても相場はありますが、特定の価格帯に集中しているわけではなく、幅広く分布しています。
そのため、事務所によって弁護士費用は大きく異なります。弁護士費用を節約するためには、複数の法律事務所の料金プランを比較するとよいでしょう。
恐喝の弁護士費用-ウェルネス法律事務所
ウェルネスの恐喝の弁護士費用は、逮捕されていないケースで総額44万円(税込)、逮捕されているケースで総額55万円(税込)になることがほとんどです。
【逮捕されていないケース】
着手金 | 22万円(税込) |
不起訴の報酬金 | 22万円(税込) |
実費 | 無料 |
合計 | 44万円(税込) |
【逮捕されたケース】
着手金 | 33万円(税込) |
釈放の報酬金 | 22万円(税込) |
不起訴の報酬金 | 無料 |
接見日当 | 無料 |
実費 | 無料 |
合計 | 55万円(税込) |
【ウェルネス】恐喝の弁護士費用が安い理由
ウェルネスでは、SEO対策やウェブコンテンツの作成を弁護士自ら行っており、ネットマーケティングにお金をかけていません。
そのため、弁護士費用に広告費用がほとんど上乗せされておらず、他の事務所に比べて圧倒的に安い費用を実現しています。
【恐喝のページ】