黙秘と親へのプレッシャー

黙秘と親へのプレッシャー

 

 

このページはウェルネス法律事務所の弁護士 楠 洋一郎が執筆しています。

 

 

 

 

【黙秘】警察から親へのプレッシャー

本人が刑事事件の容疑を否認している場合、取調べでは黙秘するのが基本です。

否認事件の刑事弁護

 

 

勾留されている本人が黙秘を続けていると、警察から本人の親に電話がかかってくることがあります。

 

 

取調べで黙秘することは捜査機関が最も嫌がることです。取調官はまずは本人に対して繰り返し黙秘をやめるよう説得します。

取調べで黙秘したらどうなるか

 

 

それでも本人が黙秘を続けていると、今度は、本人の親を利用して黙秘をやめさせようとします。そのような目的をもって取調官は、親に電話をかけてくるのです。

 

 

もっとも、「あなたの息子が取調べで黙秘していて困っている。あなたの方から黙秘しないように言ってくれ。」等とストレートなことは言いません。

 

 

取調官も、黙秘権が憲法で保障されている権利であり、そのような発言に問題があることを知っているからです。実際には以下のように脅しを交えて、婉曲的に言ってくるケースが多いです。

 

 

「このままではあと何件逮捕するかわからない。」

「裁判が終わった後に他の警察に逮捕されるかもしれない。」

「今度、息子さんに面会した際、覚えていることは全て話すように言ってもらえませんか。」

 

 

【黙秘】警察のプレッシャーへの対応方法

電話を受けた親としては、ある日突然、取調官からこのようなことを言われ、発言の意味がよくわからず非常に不安になってしまいます。

 

 

その不安を抱えたままで、留置場で本人と面会し取調官の発言内容を伝えると、本人も「このままでいいのか?」と不安になってしまいます。そうなると、捜査機関の思う壺です。

 

 

弁護士と本人が黙秘をするという方針で臨んでいる以上、取調官からの一本の電話でその方針を撤回することは考えられません。

 

 

取調官から電話があった場合は、電話の内容をいきなり本人に伝えるのではなく、まずは弁護士に報告して、弁護士の指示に従ってください。

 

 

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