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高速バスでの痴漢-逮捕・報道・示談について
このページは弁護士 楠 洋一郎が執筆しています。
高速バスでの痴漢は強制わいせつになりやすい
近年、高速バスでの痴漢が大きな問題になっています。
バスで隣に座っている乗客の体を服の上から短時間触った場合は、迷惑防止条例違反になります。刑罰は罰金刑になることが多いです。
下着のなかに手を入れたり、服の上からでも執拗に触り続けると、強制わいせつになります。刑罰は懲役6か月から10年で、迷惑防止条例違反よりも格段に重くなります。
電車内での痴漢は迷惑防止条例違反にとどまることが多いですが、高速バスでの痴漢は強制わいせつになるケースが多いです。理由は次の3つです。
【高速バスでの痴漢が強制わいせつになりやすい理由】
①高速バスは、電車と異なり、自由に乗り降りできるわけではなく、車内での移動もできないため、行為がエスカレートしやすく、犯行時間も長くなりやすい。
②周辺に座っている乗客も、スマホをしたり睡眠をとったりしており、痴漢に気づかないことが多い。
③バスの車内は静まり返っており、寝ている人も多いことから、被害者としても声を上げづらい雰囲気がある。
高速バスでの痴漢と逮捕
高速バスで痴漢をした場合、刑の重い強制わいせつになるケースが多いことから、電車内での痴漢と比べて、逮捕される可能性は格段に高くなります。逮捕の類型としては、現行犯逮捕と後日逮捕の2つがあります。
①現行犯逮捕
バス内で被害者に腕をつかまれ、最寄りの停留所やサービスエリア等で、通報を受けて待機していた警察官に身柄を拘束されることが多いです。この場合、被害者が加害者の身体をつかんだ時点で現行犯逮捕したものとして扱われます。
⇒現行犯逮捕とは?逮捕状なしで誰でもできる逮捕を弁護士が解説
②後日逮捕
加害者がバスの外に出て逃げた場合でも後日逮捕される可能性は十分にあります。
高速バスのチケットはインターネットで購入することが多いです。購入手続の際、氏名や電話番号、クレジットカード情報などの個人情報を入力しますので、容易に足がついてしまいます。
この場合でも、早期に自首することにより逮捕を回避できる余地があります。チケットをネット購入している場合、足がつくのは時間の問題になりますので、早急に対応した方がよいでしょう。
弁護士が自首に同行することもできます。
高速バスでの痴漢とマスコミ報道
高速バスでの痴漢は、電車内での痴漢に比べると絶対数が少なく希少性があること、エスカレートしやすく広く社会に注意喚起する必要があることから、電車内での痴漢に比べると報道されやすいといえます。
ただ、逮捕されなければ、有名人でない限り、実名報道されることはありません。「実名報道を回避する」という点からも、自首することに意味があるといえます。
ウェルネスの弁護士は数多くの痴漢弁護や自首同行の経験があります。高速バスの痴漢についても自首して逮捕・報道を回避した実績があります。お悩みの方はまずは弁護士にご相談ください。
高速バスの痴漢と示談
被害者は、高速バスという逃げられない状況のなかで長時間にわたって触られているケースが多く、大きな恐怖感を抱いています。
通常、被害者は加害者と直接やりとりすることを望まないため、示談交渉は弁護士を通じて行うことになります。
加害者が同じ系統の高速バスを使い続けた場合、電車に比べて再度会ってしまう可能性が高いことから、被害者が旅行等でたまたまそのバスを利用していた場合を除いて、同じ系統の高速バスの使用は控えた方がよいです。
弁護士がその点について被害者にご説明し、示談書にも明記して安心してもらいます。
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