- トップ
- > 持続化給付金詐欺の解決事例
持続化給付金詐欺の解決事例
持続化給付金詐欺の概要
本人(20代男性・派遣社員)は、知人に誘われて、自己名義で持続化給付金の虚偽申請を行い、給付金を不正受給しました。
その後、同じ知人に友人5名を紹介し、友人らに確定申告書の書き方を教える等して、持続化給付金の虚偽申請をさせました。知人からは紹介料として一人あたり5万円の報酬が支払われることになっていました。
本人は虚偽申請の約1年半後に逮捕されました。逮捕さ後にご家族の依頼で受任しました。本人は2回逮捕され、自身の不正受給1件と友人の不正受給5件をあわせた6件の詐欺で起訴されました。
持続化給付金詐欺の弁護活動
再逮捕から追送致に切り替わったタイミングで保釈請求を行い保釈されました。
自身が虚偽申請した事件については、遅延損害金を含め国に対して約130万円を返還しました。
勧誘して不正受給させた5名については、1名の方は国への返還を終えていましたが、残り4名の方は経済的な理由により国への返還ができていませんでした。
勧誘した点で本人にも責任があるため、返還を終えた1名については10万円を支払いました。返還を終えていない4名については、一人あたり5万円を支払い「国への返還金の一部に充当します」という内容の誓約書に署名・捺印してもらいました。
裁判では親に情状証人として出廷してもらいました。
弁護士が最終弁論で、本人は知人の指示を受けて活動しており、報酬も約束どおり支払われておらず、従属的な立場であったことを指摘しました。
このような活動の結果、6件もの詐欺で起訴されたにもかかわらず、懲役3年・執行猶予5年・保護観察付の判決となりました。
弁護士のコメント
持続化給付金詐欺については、人に誘われて自分の給付金のみを虚偽申請した場合は、起訴されても執行猶予がつくことが多いです。これに対して、他人を誘い入れて虚偽申請をさせた場合は、実刑になることが多いです。
本件では5名もの友人を勧誘しているため、実刑になっても全くおかしくない事案でした。本人や家族も実刑を覚悟して判決に臨みましたが、できることを全て行った結果、何とか保護観察付きの執行猶予を獲得することができました。
【関連ページ】