【弁護士向け】郵送での供託

本ページは刑事事件を手がける弁護士向けのコンテンツです。

刑事事件の供託は、通常、弁護士や事務所スタッフが管轄の法務局に行って、手続をします。

 

ただ、振り込め詐欺など、事件によっては、被害者が遠隔地に居住しており、管轄法務局に行くのが大変といったケースもあります。本ページでは、このようなケースで、郵送と電子納付(銀行振込)により供託する方法を解説しています。

 

 

*オンラインによる供託申請も可能ですが、(2018年8月1日現在)委任状はオンライン化されておらず、郵送が必要となるため、オンライン化のメリットはあまりありません。

 

手続の流れは次のようになります。

 

 

 

 

(1)供託書を作成する

供託書の「供託の原因たる事実」に記載する内容について、弁護士が、法務局の職員と電話・FAXで打ち合わせをする。

*この点は、供託所に行って手続する場合と同様です。

 

 

(2)必要書類を準備する

「供託の原因たる事実」に記載する内容が固まったら、供託所に郵送する以下の書類を準備します。

 

①必要事項を記入したOCR用供託書

OCR用供託書は最寄りの法務局で取得できます。

・供託書の「供託者の住所氏名」欄には、ご本人の住所と氏名を記入します。

・弁護士が代理人として供託する場合は、「代表者等又は代理人住所氏名」欄に代理人の氏名(「代理人 弁護士 〇〇」)と住所(法律事務所の住所)を記載します。

・弁護士が本人の使者として供託する場合、「代表者等又は代理人住所氏名」欄には何も記載しないでください。

 

②委任状

・弁護士が代理人として供託する場合は、本人の委任状が必要です。委任状には供託書の「供託の原因たる事実」をそのまま記載しますが、遅延損害金の額を特定する必要まではありません。

・弁護士が本人の使者として供託する場合は委任状は不要です。

・弁護士が使者として供託する場合、供託書上には、弁護士の情報は一切表示されません。供託通知を受ける被害者から見ると、「加害者がどうして私の氏名と住所を知っているんだろう?」と不安を抱く可能性がありますので注意が必要です。

 

 

③切手を貼った返信用封筒3枚

・封筒1…供託所が供託申請を受理すれば受理決定通知書を本人または代理人に郵送します。

・封筒2…供託手続完了後に供託所が本人または代理人に供託書正本を郵送します。

・封筒3…供託者が希望すれば供託所が被供託者に供託通知書を郵送します。供託所によっては、この封筒については供託所が用意するので不要と言われることもあります(その場合82円切手のみ用意します)。

供託通知書の郵送を希望する場合は、供託書の「供託通知書の発送を請求する。」の欄にチェックをつけます。

 

 

(3)必要書類を郵送する

供託書の「供託の原因たる事実」欄には、遅延損害金の額を特定して記載する必要があります。遅延損害金は、犯行日から供託書が法務局に到達する日まで日々発生しますので、あらかじめ到達日を決めた上で、その日までの遅延損害金を計算し、配達日指定郵便で発送します。

 

(4)供託受理決定通知書が届く

供託書が受理されれば、供託所から、本人または代理人の住所に、供託受理決定通知書が届きます。電子納付を希望した場合、通知書には、電子納付に必要な情報(収納機関番号、納付番号、確認番号)が記載されています。振込を希望した場合は、振込用紙が同封されています。

 

 

(5)所定の供託金を納付する

電子納付(ペイジー)または銀行振込により納付します。電子納付は一般的に手数料がかかりませんが、金融機関ごとに上限額がありますので事前にご確認ください。なお、遅延損害金は供託書が供託所に到達した時点で金額が確定しています。

 

 

(6)供託書正本が届く                            

供託金の納付後、法務局から本人または代理人に供託書正本が届きます→弁護士が証拠として検察官や裁判官に提出することになります。

 

 

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