器物損壊の示談-示談金の相場や示談しないとどうなるかを解説

☑ 器物損壊の示談のメリットは?

☑ 器物損壊の示談金の相場は?

☑ 器物損壊で示談しないとどうなる?

 

 

このような疑問について器物損壊を数多く扱ってきた弁護士が解説しました。ぜひ参考にしてみてください。

 

 

このページは弁護士 楠 洋一郎が作成しました。

 

 

 

 

器物損壊における示談の位置づけ

器物損壊は親告罪といって告訴がなければ起訴できない犯罪です。そのため、告訴がなければ必ず不起訴になります。

 

 

2021年に器物損壊で不起訴になったケースは78%ですが、そのうち58%が「告訴がないこと」を理由とする不起訴です。

 

 

最後まで告訴が取り消されなかった場合に、起訴猶予で不起訴になったケースは14%しかありません。

 

 

これらのデータからわかることは、器物損壊の弁護活動においては、被害者と示談をして告訴を思いとどまってもらうこと、あるいは、いったんなされた告訴を取り消してもらうことが最重要ということです

 

 

器物損壊の示談金の相場

1.修理費用がベースになる

器物損壊の示談金は壊した物の修理費用がベースになります。まずは被害者から修理費用の見積書をとりよせます。

 

 

修理するのに時間がかかる場合は、見積書の金額に基づき示談金を決めた上で、もし実際の修理費用が見積りの金額を超えた場合は、別途、差額をお支払いするという条件で示談をまとめることもあります。

 

 

2.慰謝料を払う必要はある?相場は?

民事の物損事故であれば、裁判になっても精神的損害に対する慰謝料が認められることは通常ありません。これに対して、器物損壊が刑事事件になった場合は、修理費用だけではなく慰謝料もお支払いすることが多いです。

 

 

被害者は事件のことを思い出して嫌な気分になったり、「また破損されたらどうしよう。」と不安な気持ちになるためです。

 

 

もっとも、暴力犯罪や性犯罪のように被害者自身を傷つけたわけではありませんので、慰謝料は示談金の調整要素にすぎず、何十万円もの慰謝料を支払うことは通常ありません。

 

 

器物損壊の慰謝料の相場は5万円から10万円前後になります。 ただ、女性の衣服に精液をかけたケースでは、性犯罪的な面があり被害者に多大な精神的ショックを与えていますので、相応の慰謝料を支払う必要があるでしょう。

 

 

3.器物損壊の示談金をおさえるポイント

示談が成立しなければ、被害者は民事裁判で損害賠償を請求することができます。

 

 

もっとも、民事裁判を起こすためには、原告(被害者)の氏名と住所を記載した訴状を裁判所に提出し、裁判所を通じて被告(加害者)に送ってもらう必要があります。つまり被害者の個人情報が加害者に知られてしまいます。

 

 

また、民事裁判になれば原状回復の費用は認められますが、器物損壊は人に対する加害行為ではないため、原則として慰謝料は認められません。

 

 

そのため、器物損壊を示談で早期に解決することは、加害者だけではなく被害者にとってもメリットがあります。

 

 

被害者から高額の示談金を請求された場合は、弁護士が民事裁判になった場合のデメリットをきちんと説明して納得してもらうことが大切です。

刑事事件と民事裁判

 

 

器物損壊で示談しないとどうなる?

器物損壊で示談しないとどうなる?

 

 

1.示談しないと刑事事件はどうなる?

器物損壊で示談しないと略式裁判で罰金になる可能性が高いです。ご本人は法廷に行く必要がないため、裁判を受けたという実感をもちにくいですが、略式裁判もれっきとした裁判ですので、罰金になれば前科がつきます。

略式裁判とは?罰金の金額や払えない場合について弁護士が解説

 

 

罰金になると医師や看護師など職業によっては活動が制限されることがあります。

前科とは?前歴との違いや5つのデメリット、結婚・就職に影響は?

 

 

2.示談しないと民事事件はどうなる?

器物損壊で示談しないと刑事では罰金となる可能性が高いですが、罰金は国に対して支払うものであり、被害者に支払われるわけではありません。

 

 

そのため、示談しないと被害者から民事裁判を起こされる可能性があります。被害額が数万円程度であれば裁判になる可能性は低いですが、50万円を超えると民事裁判になってもおかしくありません。

 

 

民事裁判になれば裁判所から自宅に訴状と証拠書類が送付されます。

 

 

検察官は略式起訴した際に裁判所に証拠書類を提出していますが、被害者はこの書類を取り寄せることができます。そのため、刑事の証拠が民事裁判でも証拠として利用されることが多いです。

 

 

器物損壊の示談は弁護士に依頼しよう

器物損壊は近隣トラブルや人間関係のもつれが原因になって生じることが多いです。加害者が泥酔して暴れていたケースも少なくありません。

 

 

このような事情があるため、器物損壊の被害者は加害者と直接やりとりしたくないと思っています。自分で示談をすると被害者を怖がらせてしまい、更なるトラブルに発展しかねません。

 

 

また、被害者から相場よりもずっと高い示談金を請求されるリスクもあります。そのため、被害者への対応は弁護士に任せた方がよいでしょう。

 

 

このページは弁護士 楠 洋一郎が作成しました。

 

 

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