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性犯罪で報道されるケースとされないケース

 

性犯罪と報道-逮捕されない場合

逮捕されなかった場合は、報道される可能性は非常に低くなります。この点は、痴漢盗撮など軽微な性犯罪でも、強制性交等強制わいせつなど重大な性犯罪でも同じです。

 

仮に報道されたとしても、芸能人・スポーツ選手などの著名人や、政治家などの公人でない限り実名報道はされません。逮捕されなければ、公務員や教員、医師、上場企業の会社員であっても、実名報道まではされないでしょう。

 

なお、強制性交等、強制わいせつといった重大な性犯罪であれば、それだけ逮捕される可能性は高くなりますが、友人同士で酒を飲んだ延長で衝動的にわいせつ行為をした場合など、状況によっては逮捕されないこともあります。

 

このような場合は、報道される心配をする必要はないでしょう。

 

 

性犯罪と報道-逮捕された場合

逮捕されれば実名報道される可能性がでてきます。以下では重大な性犯罪と軽微な性犯罪に分けて説明します。

 

(1)重大な性犯罪と報道

強制性交等強制わいせつなどの重大な性犯罪については、被害者が特定されたり第三者が損害を受けるおそれが低ければ、報道される可能性が高くなります。

 

ケースごとに見ていきましょう。

 

ケース①:深夜に路上でたまたま目にした被害者をものかげに連れ込み強姦した強制性交等

 

このケースの場合、事件について報道したからといって、被害者が特定されたり、第三者が損害を受ける可能性が低いため、報道される可能性が高くなります。

 

ケース②:泥酔した女性をホテルに連れ込んで強姦した準強制性交等

 

このケースの場合、事件を報道することにより、ホテルが特定され風評被害を受ける可能性があります。SNS等で全く関係のないホテルが犯行現場として指摘され、営業損害を受ける可能性もあります。そのため①のケースよりは報道される可能性が低くなります。

 

ケース③:義理の父が娘にわいせつ行為をした監護者わいせつ

 

このケースでは、事件について報道すれば被害者が特定されてしまうので報道されません。

 

ケース④:担任の教師が生徒にわいせつ行為をした強制わいせつ

 

このケースでも、事件が報道されることにより、被害児童のプライバシーが侵害されるおそれがありますので、報道される可能性は相対的に低くなります。

 

 

(2)軽微な性犯罪と報道

痴漢、盗撮など相対的に軽微な性犯罪では、事件そのものについて報道する必要性は低いですが、公益性の高い職業の方(公務員など)や高い倫理観が求められる職業の方(教員、医師など)、上場企業の社員などは、そのような属性とあいまって、全体として報道の必要性が高まります。

 

以下ケースごとにみていきます。

 

ケース①:電車内で隣にいた女性のお尻を触った(迷惑防止条例違反)

 

ケース②:駅構内のエスカレーターで前にいた女性のスカートの中を盗撮した(迷惑防止条例違反)

 

これらのケースでは、報道したからといって、被害者のプライバシーが侵害されるわけではありませんが、事件としては軽微でありふれたものですので、被疑者が前述したような職業の方でない限り、報道される可能性は高くはありません。

 

ケース③:店舗の女性用トイレに侵入し用便中の女性を盗撮した(建造物侵入+迷惑防止条例違反)

 

このケースでは、報道により、店舗が特定され営業損害を受ける可能性がありますので、①や②のケースに比べて報道される可能性は低くなります。

 

 

性犯罪と報道のまとめ

報道されるか否かは、報道の必要性と被害者や第三者の利益とのバランスによって決まります。

 

強制性交等致死、強制わいせつ致死など被害者の死亡を伴う重大事件の場合、報道の必要性が非常に高くなりますので、加害者・被害者ともに実名報道は避けられないでしょう。

 

教員が生徒にわいせつ行為をしたケースについても、被害児童が多数に及んでおり、既に学校当局に対し問題提起されている場合は、実名報道されることもあります。

 

 

弁護士が報道回避を求めるときの注意点

事件についてマスコミに発表するか否かは、取扱い警察署が、県警本部の広報課に相談しながら決定します。報道の必要性が高く、報道によって被害者などに不利益が発生しないのであれば、マスコミに発表することになります。

 

自白事件の場合、報道の必要性に対置される利益は、被疑者のプライバシーではないことに注意が必要です。弁護士が報道回避を求める要望書を作成して、警察署に提出する際も、「報道されれば被疑者の再就職が困難になる」等と被疑者側の都合をいくら主張しても、「だから報道を控える」とはなりにくいです。

 

弁護士としては、「報道することにより(被疑者ではなく)被害者や第三者にどのような不利益が発生するか」という観点から要望書を作成すべきです。

 

これに対して、否認事件の場合は、「後に嫌疑不十分で不起訴処分になったり、判決で無罪とされた場合に、本人に回復不能な損害が発生する」等と被疑者の利益も明記すべきでしょう。

 

 

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