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盗撮で押収されたスマホに別の盗撮画像があればどうなるか

 

盗撮と余罪

スマートフォンを使った盗撮で検挙された場合、そのスマートフォンは警察に押収されます。

 

人生で初めてやった盗撮で捕まったという方はほとんどいません。多くの方は、捕まる前に何回も盗撮をしています。押収されたスマートフォンにも過去の盗撮画像が保存されているケースが多いです。

 

検挙された盗撮事件とは別に、これらの過去の盗撮(「余罪」といいます)についても、個別の事件として立件され、処分の対象となるのでしょうか?もし、余罪が個別に立件されると、検挙された盗撮で不起訴になったとしても、余罪の方で処罰される可能性が出てきます。

 

【余罪が個別に立件された場合】

検挙された盗撮→被害者と示談が成立→不起訴

余罪→被害者を特定できず示談ができない→略式請求

 

 

盗撮の余罪で個別に立件されるケースは少ない

検挙された盗撮については、被害届が提出されなかった等の事情がない限り、刑事事件として立件され、最終的には検察官が起訴するか不起訴にするかを決めます

 

検挙された盗撮→検察官が起訴するか不起訴にするか決める

 

これに対して、余罪(過去の盗撮)が個別に立件されることはほとんどありません。

 

個別に立件するためには、少なくとも盗撮した日時と場所がある程度特定されている必要があります。盗撮の日時については、スマートフォンに保存されている画像ファイルを分析すれば明らかになりますが、盗撮の場所については、本人も覚えておらず、画像そのものからも特定できないことが多いです。

 

そのため、余罪が個別に立件されることは多くはありません。

 

 

個別に立件されない場合どうなるか

余罪が個別に立件されない場合、余罪について起訴・不起訴の判断が下されることはありません。起訴・不起訴の判断が下されるのは検挙された盗撮事件のみです。

 

ただ、余罪が検挙された盗撮の処分に影響することはあり得ます。場合分けしてみていきます。

 

(1)検挙された盗撮で示談が成立したとき

初犯の方であれば、被害者との間で示談が成立すれば、通常、不起訴となります。たとえ、余罪が多数あったとしても、検挙された盗撮で不起訴になる可能性が高いです。したがって、余罪が検挙された盗撮の処分に及ぼす影響はほとんどないといえます。

 

(2)検挙された盗撮で示談が成立しないとき

もし、被害者と示談が成立しなければ、検挙された盗撮について罰金となる可能性が高くなります。この場合、裁判官が罰金額を決める際に、余罪があることを考慮して、通常のケース(罰金30万円程度)よりも金額を高めにすることはあり得ます。

 

 

盗撮の余罪で個別に立件されるケース

前述したように、盗撮の余罪で個別に立件されることはほとんどありませんが、余罪について、撮影日時と場所が特定でき、盗撮したことの証拠がある場合は、その盗撮についても個別に立件され、処分の対象となる可能性があります。

 

盗撮の日時については、スマートフォンに保存されている画像ファイルを分析すれば容易にわかるので、盗撮の場所がどこまで特定されるかがポイントになります。盗撮の日時と場所が特定されれば、スマートフォンに保存されていた盗撮画像が「盗撮したことの証拠」になりますので、余罪で個別に立件することが可能になります。

 

さらに、防犯カメラや被害届等の証拠があれば、余罪で個別に立件される可能性が高まります。

 

 

盗撮の余罪で個別に立件される可能性が高い3つのケース

盗撮の余罪で個別に立件される可能性が高い3つのケースを紹介します。ご自身の事件について気になる方はウェルネスの弁護士にご相談ください。

 

ケース1:コンビニ店内での盗撮

①エスカレーター上で盗撮したところ、鉄道警察隊に見つかり迷惑防止条例違反で逮捕される。

 

②持っていたスマートフォンを押収される。

 

③押収されたスマートフォンから過去の盗撮画像が見つかる。

 

④その画像について、取調官から撮影状況を聞かれ、「〇〇駅前にあるコンビニで立ち読みしていた女性客を盗撮しました」と答える。

 

⑤警察がそのコンビニから防犯カメラの映像を回収して調査したところ、スマートフォンに保存されていた盗撮画像の作成日時と同じ日時に、被疑者がそのコンビニ内で盗撮している場面が防犯カメラに映っていた。

 

⑥コンビニ店内の盗撮について迷惑防止条例違反または建造物侵入で立件される。

 

 

 ケース2:エスカレーター上での盗撮

 ①バス停に並んでいた女性のスカートの中を盗撮したところ、その女性に腕をつかまれ現行犯逮捕される(迷惑防止条例違反)。

 

②持っていたスマートフォンと自宅のPCを押収される。

 

③押収されたPCのハードディスクの中から過去の盗撮画像が見つかる。

 

④取調官から「これは何ですか?」と聞かれ、「〇月〇日〇時頃、〇駅構内のエスカレーターで前にいた女性を盗撮したときの動画です。その女性に見つかり怖くなって逃げてしまいました。」と答える。

 

⑤本人が供述している日時・場所と同じ日時・場所で被害届がAさんから被害届が出ていた。

 

⑥Aさんが被害届を提出した後、警察が犯行現場近くの防犯カメラの映像を回収し調査していた。

 

⑦防犯カメラに映っている人物と逮捕された本人が似ていた。Aさんもマジックミラー越しに本人を観察してこの人で間違いないと警察に報告。

 

⑧Aさんを被害者とする盗撮についても立件される。

 

ケース3:公衆浴場での盗撮

①電車内でスマートフォンを動画撮影モードにして鞄の中に入れ、その鞄を前に立っていた女性のスカートの下に置いていたところ、他の乗客に見つかり、警察に通報される。

 

②警察で持っていたスマートフォンを押収される。

 

③押収されたスマートフォンの中から、公衆浴場の脱衣場で女児を盗撮した画像が見つかる。

 

④取調官から「どこの公衆浴場でとった写真ですか?」と尋ねられ、「○○にある○○浴場でとった写真です」と回答する。

 

⑤児童ポルノ法違反で立件される

 

 

盗撮の余罪で個別に立件されることを防ぐために

盗撮の余罪で個別に立件するためには、盗撮の日時・場所を特定した上で、盗撮したことの証拠を確保することが必要となります。

 

盗撮の日時についてはスマートフォンの画像ファイルを調べれば容易にわかってしまいます。盗撮したことの証拠(スマートフォンに保存されている盗撮画像、防犯カメラ画像、被害届など)については、被疑者の方でコントロールすることはできません。

 

これに対して、「盗撮の場所」については、被疑者が黙秘することによって、捜査官に情報提供しないという形でコントロールすることができます。ケース1から3についても赤字の部分で黙秘すれば、余罪で個別に立件される可能性が非常に低くなります。

 

黙秘権は憲法や刑事訴訟法で認められた被疑者の大切な権利です。黙秘することを躊躇する必要はありません。もっとも、実際にどの場所で盗撮したのか覚えていないという場合は、黙秘するのではなく、「覚えていません」と供述してもよいでしょう。

 

 

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