カップルが覚せい剤・大麻で逮捕されたケースで気をつけること

KAT-TUN元メンバーの田口淳之介容疑者と女優の小嶺麗奈容疑者が大麻取締法違反で逮捕されました。このように(内縁の)夫婦や恋人同士が覚せい剤や大麻で逮捕されることは、決して珍しいことではありません。

 

 

このページでは、刑事事件の経験豊富な弁護士が、カップルが違法薬物で逮捕されたときに気をつけることを解説しています。

 

 

 

 

カップルが覚せい剤・大麻で逮捕されたケースと接見禁止

カップルが覚せい剤や大麻で逮捕された場合、逮捕された男女が留置場の中から手紙を出しあうことはできません。手紙でのやりとりを許してしまうと、口裏あわせの可能性があるためです。

 

 

また、共通の知人が男性・女性の双方と接見することにより、間接的に口裏合わせがなされる可能性もあります。

 

 

そのため、カップルが逮捕・勾留されたケースでは接見禁止処分が付され、弁護士以外の方は、面会や手紙のやりとりができないことが多いです。

 

 

ただ、接見禁止がついている場合でも、男性の家族が男性との接見を希望する場合、女性の家族が女性との接見を希望する場合は、弁護士が接見禁止一部解除を申し立てることにより接見が認められることが多いです。

 

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接見禁止と解除の方法

接見禁止一部解除で家族や恋人と会う方法

 

 

カップルが覚せい剤・大麻で逮捕されたケースと弁護士

カップルが覚せい剤や大麻で逮捕された場合、お互いが事件について異なった主張をすることがあります。

 

 

例えば、男性が「2人で一緒に覚せい剤を使った。」と言っている場合でも、女性は「知らないうちに飲み物に覚せい剤を入れられた。」とか「覚せい剤を使うことを強要された。」等と主張するケースがあります。

 

 

逆に、女性が、「二人で吸うために大麻を持っていました。」と供述している一方で、男性が「自分一人で吸うために大麻を持っていた。女性は無関係です。」と主張するケースもあります。

 

 

このように、お互いの主張が相反している場合、同じ弁護士が2人の弁護を同時に引き受けることは適切ではありません。一方に寄り添った弁護をすると、他方にとって不利益になることがあるからです。

 

 

また、同じ弁護士が担当していると、「自分の発言が弁護士を通じて相手に筒抜けになってしまうのでは?」と考え、弁護士に「もう別れたい。」等の本音を言えないことも考えられます。

 

 

担当する弁護士が違っていても、所属する法律事務所が同じだと、同様の懸念があります。そのため、別々の法律事務所に属する異なった弁護士が弁護を担当した方がよいでしょう。

 

 

カップルが覚せい剤・大麻で起訴されたケースと保釈

覚せい剤や大麻で起訴された場合、初犯の方であれば、ほとんどのケースで保釈が認められます。

 

 

ただ、カップルが違法薬物で起訴された場合は、保釈後にお互いが接触しないよう配慮しなければ、保釈が認められる可能性は低くなります。

 

 

保釈を請求する場合、弁護士が被告人やご家族と相談して、被告人が保釈中に寝泊まりする住居を決めておきます。この住居を「制限住居」といいます。制限住居は保釈請求をする際に、裁判所に報告します。

 

 

カップルが覚せい剤や大麻で起訴された場合は、制限住居はお互いの実家にするべきです逮捕前に2人で住んでいた部屋を制限住居にすると、保釈後に2人が日常的に接触することになり、裁判官に口裏合わせのおそれが高いと判断されます。

 

 

そのため保釈が認められる可能性は非常に低くなります。お互いの実家を制限住居にすれば保釈が認められる可能性は高くなります。

 

 

保釈が認められても、保釈条件としてパートナーとの接触や連絡は禁止されますので、保釈中は弁護士を通じてパートナーと連絡をとりあうことになります。

 

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保釈をとる

 

 

カップルが覚せい剤・大麻で起訴されたケースと刑事裁判

カップルが覚せい剤や大麻で起訴された場合、刑事裁判は別々に行われます。覚せい剤や大麻等の違法薬物は、再犯の可能性が高いと言われています。

 

 

そのため、刑事裁判では、再発防止の具体的なプランを裁判官に示すことが重要です。

 

 

カップルで逮捕されたケースの場合、再発防止という観点からは、別れた方がよいということになるでしょう。もっとも、これまでの関係や2人の気持ちから「一緒にやり直したい」というケースもあるでしょう。

 

 

とりわけ、結婚していて子供がいる場合は、子供のことを第一に考える必要があります。離婚しないでやり直すことも十分に考えられます。

 

 

ただ、一緒にやり直す場合は再発の懸念も強くなりますので、どちらかの実家に引っ越す、2人で専門の医療機関に通院するといった具体的な対策をとり、再発のおそれがないことを裁判官にアピールすることが必要です。

 

 

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