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強制わいせつ致傷・強姦致傷

 

強制わいせつ致傷・強姦致傷の基礎知識

強制わいせつ致傷とは

13歳以上の男女に対して暴行脅迫を手段として

わいせつな行為をし

or

わいせつな行為をしようとして

 

けがをさせること

 

13歳未満の男女に対して

人を心神喪失・抵抗不能にさせる等して

 

 

強制わいせつ致傷の刑罰

無期懲役または年以上の懲役

 

 

強姦致傷とは

13歳以上の女子に対して暴行脅迫を手段として

姦淫し

or

姦淫しようとして

 

けがをさせること

 

13歳未満の女子に対して

人を心神喪失・抵抗不能にさせる等して

 

 

強姦致傷の刑罰

無期懲役または年以上の懲役。

*2人以上の者が共同して上記①~③の行為をしたときは、無期懲役または年以上の懲役

 

 

強制わいせつ致傷・強姦致傷とけがの関係

【けがが生じる2つのケース】

①強制わいせつ・強姦の手段である暴行・脅迫によって直接けがが生じた場合、

②強制わいせつ・強姦の機会にけがが生じた場合

 

①は当然として、②の場合も強制わいせつ・強姦と密接に関連する行為によってけがが生じた場合は強制わいせつ致傷罪・強姦致傷罪が成立します。

 

②で致傷罪が成立する例として、被害者が逃げる際にけがをした場合、加害者が逃走する際に被害者にけがをさせた場合などが挙げられます。

 

 

強制わいせつ致傷・強姦致傷の成立時期

強制わいせつ・強姦の実行に着手した上で、被害者にけがをさせれば、強制わいせつ・強姦が未遂に終わったとしても強制わいせつ致傷・強姦致傷が成立します。

 

【関連ページ】

強制わいせつ

強姦

強制わいせつ致傷・強姦致傷のご質問

 

 

強制わいせつ致傷・強姦致傷と裁判員裁判

強制わいせつ致傷・強姦致傷は裁判員裁判の対象事件です。起訴されれば例外なく裁判員裁判で審理されることになります。

 

裁判員裁判について次の2点をおさえておいてください。

 

① 裁判が始まるまでの準備期間が長い

裁判員裁判の審理自体は数日から1週間程度で終わることが多いです。ただ裁判が始まるまでの準備(「公判前整理手続」といいます)に約半年~10か月程度かかります。この期間は、裁判官・検察官・弁護士のみで、争点や証拠の整理を行います。裁判までに時間がかかるということは、保釈が認められない限り、長期間の身柄拘束を余儀なくされるということを意味します。

 

② 性犯罪は重罰化の傾向

裁判員裁判の大きな特徴として、性犯罪で厳しい判決が相次いでいるという点が挙げられます。裁判員は職業裁判官以上に性犯罪に対して厳しい目をもっています。強制わいせつ致傷では、多くのケースで3年以上、強姦致傷では5年以上の実刑判決が下されています。

 

これらの点から、強制わいせつ致傷・強姦致傷においては、裁判にしない=起訴させないための弁護活動が重要になります。

 

【基礎からわかる裁判員裁判のページ】

裁判員裁判の流れ

裁判員裁判の刑事弁護

裁判員裁判の弁護士

裁判員裁判のご質問

 

 

強制わいせつ致傷・強姦致傷で不起訴を獲得するためには

強制わいせつ致傷・強姦致傷を認めている場合

この場合、被害者との間で示談を締結し、告訴を取り下げてもらうことが決定的に重要です。強制わいせつ致傷・強姦致傷は、強制わいせつ・強姦と異なり、告訴がなければ起訴できないというわけではありません。しかし、けがの程度が軽い場合は、強制わいせつ・強姦に準じるものとして、告訴取り下げにより、不起訴となる可能性も十分にあります。

 

検察官は弁護士でなければ被害者の連絡先を教えてくれませんので、弁護士を通じて示談交渉を行うことになります。逮捕されてから起訴されるまので期間は約3週間です。不起訴を獲得するためには、この期間内に示談を成立させる必要があります。3週間というと時間に余裕があると思われるかもしれませんが、決してそんなことはありません。逮捕後一刻も早く弁護士をつけて示談交渉を始めるべきです。

 

 

無罪を主張する場合

逮捕されてから、検察官が起訴・不起訴を判断するための期間は約3週間です。この3週間で、捜査機関は自白調書を作成しようと、連日被疑者の取調べを行います。特に強制わいせつ致傷・強姦致傷のような性犯罪では、目撃者がいない場合が多く、証拠に占める自白調書のウェイトが大きくなるため、取調官は被疑者に様々なプレッシャーをかけて自白調書を作成しようとします。

 

無罪を主張する被疑者としては、捜査機関の圧力に負けず、自白調書をとられないようにすることが大切です。そのためには、取調べに際して、黙秘することが基本です。黙秘というと黙っているだけで簡単ではないかと思われるかもしれませんが、そんなことはありません。取調べ官も限られた期間内になんとか自白を得ようと必死です。そのような状況下で、黙秘を貫くのは決して容易なことではありません。弁護士が連日被疑者と接見し、サポートする必要があります。

 

 

強制わいせつ致傷・強姦致傷で起訴されたら(容疑を認めている場合)

起訴されたら裁判員裁判で審理されることになります。

 

自白事件の裁判員裁判では、審理が終わった後に、裁判員と裁判官が量刑について評議します。評議においては、犯罪行為の悪質性によって、刑の大まかな枠が決められます。その上で、示談等の情状によって、この枠の中で具体的にどの程度の刑罰にするのか絞り込んでいきます。

 

弁護士としては、このような量刑評議の枠組みを十分に理解した上で法廷弁護活動を行うことが大切です。

 

以下、犯罪行為の悪質性とその他の情状に分けて解説していきます。

 

犯罪行為の悪質性について

犯罪行為の悪質性を左右する事情としては、

①暴行の態様

②わいせつ行為等の内容

③犯行継続時間

④凶器の有無

⑤けがの程度

等が挙げられます。

 

弁護士が同種の事案を分析し、被告人に有利な事情があれば、裁判員に対して説得的にプレゼンテーションします。

 

その他の情状について

(1)示談

犯罪によって最も影響を受けたのは被害者である以上、被害者との間で示談が成立したという事情は、裁判員に対しても訴求力が強く重要な情状になります。起訴後であっても示談成立に向け尽力すべきです。

 

(2)更生可能性

刑罰の目的は犯した罪の報いを受けさせるだけではありません。罪を犯した人間を更生させることも刑罰の重要な目的です。

 

裁判員に対して、「この被告人なら更生できる」と思ってもらうためには、次の3点が必要です。

 

①被告人が心の底から反省していること

②家族や友人など周囲のサポート体制が整っていること

③被告人が性的逸脱行動に及んだ原因を理解し、具体的な再発防止策を講じていること

 

これに対応して、弁護士としては、次の3つの活動を行います。

 

①被告人との対話を通じて内省を深めさせる

②家族や友人と緊密に連絡をとりサポート体制を構築する

③専門医やカウンセラーの支援のもと、被告人に自身の問題を理解させた上で、具体的な再発防止策を立てさせる

 

③については、出張カウンセリングサービスを利用し、保釈前からカウンセリングを受けてもらう場合もあります。

 

ウェルネスの解決実績

強制わいせつ致傷、強姦、その他性犯罪2件で起訴され、検察官から懲役10年を求刑された裁判員裁判において、懲役5年の判決を獲得しました。このケースでは、弁護士が強制わいせつ致傷、強姦の各被害者と示談を成立させました。また、出張カウンセリングを利用した取り組みが裁判員に評価されました。

 

 

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