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暴行で逮捕されたら?弁護士を呼ぶタイミングや呼び方について解説
【この記事の作成者】 弁護士 楠 洋一郎(第二東京弁護士会所属 / 登録番号第39896号) 【事務所名:ウェルネス法律事務所】
刑事事件の弁護士経験15年以上。これまで約3000件の刑事事件を取り扱い、うち暴行事件は約150件の実績があります。
暴行事件の勾留阻止等の豊富な実務経験に基づき解説しています。 |
暴行事件を弁護士に相談・依頼するメリットや暴行の弁護士費用については以下のページをご確認ください。
⇒暴行事件を弁護士に相談・依頼するメリットは?弁護士費用の相場や選び方も解説
暴家族が暴行で逮捕されたらまず弁護士を呼びましょう。ただ、ひと口に弁護士といっても、当番弁護士、国選弁護人、私選弁護人といろいろな弁護士がいます。
そのため、どの弁護士を、どのタイミングで、どのように呼べばよいのか迷ってしまう方もいることでしょう。
このページでは刑事事件の経験豊富なウェルネス法律事務所の弁護士が、暴行で逮捕された時の弁護士の呼び方や選び方についてわかりやすくまとめました。
暴行で逮捕されていないケースについても解説していますので参考にしてみてください。
暴行で逮捕-弁護士を呼ぶタイミング
暴行で逮捕されたらできるだけ早く弁護士を呼ぶべきです。理由は次の4つです。
1.勾留決定まで時間がない
暴行で逮捕されると、検察官の勾留請求→裁判官の勾留質問を経て勾留されるか釈放されるかが決まります。
逮捕されたら勾留質問まで最短で1日、最長でも3日しかありません。勾留を阻止するためには、この期間内に弁護士が本人と接見した上で意見書を作成し、検察官や裁判官に提出する必要があります。
暴行は重大犯罪ではありませんので、適切な弁護活動をすれば勾留を阻止できる可能性が高いです。もっとも、勾留質問までの日数が限られているため、弁護士を呼ぶのが1日でも遅れると十分な弁護活動を行えない場合があります。
勾留された後でも準抗告など釈放を申し立てる手続はありますが、勾留自体を阻止するよりも難易度が上がります。そのため、弁護士への依頼は少しでも早い方がよいです。
2.職場対応は1日の遅れが致命傷に
暴行で逮捕されると、会社に連絡をすることもできず、無断欠勤になってしまいます。
無断欠勤をした上に本人と連絡がとれないということになれば、社内で大騒ぎになり、会社が警察に相談して逮捕されたことが発覚することもあります。
そのため、可能であれば逮捕当日の夜までに弁護士を呼んで、職場に怪しまれないようにする段取りを、被疑者と打ち合わせた方がよいでしょう。
3.供述調書は撤回できない
暴行で逮捕されると、すぐに警察署に連行され取調べを受けます。どう対応すればよいかわからないまま取調べを受けると、取調官に誘導されて不利な調書を取られてしまうことが多いです。
意に反して不利な調書をとられた場合でも、いったん調書にサインしてしまうと、後から撤回することはできません。そのため、逮捕されれば弁護士が速やかに接見し、取調べにどう対応すべきかをアドバイスする必要があります。
4.示談交渉に早く入れる
暴行で逮捕されても、示談が成立すれば不起訴になる可能性が高くなります。示談交渉をするためには、まず被害者の連絡先を教えてもらう必要があります。
検察官は加害者やその家族に被害者の個人情報を教えてくれませんので、示談交渉に入るためには、弁護士が検察官に示談の申し入れをする必要があります。
弁護士からの示談の申し入れが早ければ早いほど、速やかに示談交渉に入ることができます。速やかに示談が成立すれば早期に不起訴になる可能性が高くなります。
【暴行で逮捕されていない場合に弁護士に依頼するタイミング】 暴行事件で検挙されても逮捕されなければ、一刻も早く弁護士に依頼するまでの必要はありません。ただ、被害者への示談の申入れが遅くなると、「誠実ではない」という印象を与えかねないので、示談交渉は早めに弁護士に依頼した方がよいでしょう。
暴行容疑を否認している場合も、不利な調書を取られないように早めに相談・依頼した方がよいです。なお、暴行で逮捕されていなくても以下のケースでは至急弁護士に相談・依頼するべきです。
①書類送検され検察官から呼出しがきている→残り時間が少ない ②暴行した後に現場から逃げてしまった→犯人として特定されれば自首できず後日逮捕のリスクあり |
暴行事件を弁護士に相談・依頼するメリットや暴行の弁護士費用については以下のページをご確認ください。
⇒暴行罪を弁護士に相談!暴行の弁護士費用や相談・依頼のメリット
暴行で逮捕-弁護士はどうやって呼ぶ?
1.被疑者が弁護士を呼ぶ方法
暴行で逮捕された被疑者が呼べる弁護士は、当番弁護士と国選弁護人です。私選弁護人を呼ぶことはできませんが、逮捕前から私選弁護人に依頼していれば、その弁護人を呼べます。
①当番弁護士
当番弁護士とは逮捕・勾留されている方と無料で1回接見してくれる弁護士です。当番の日に弁護士会から当番弁護士に電話がかかってきて、「〇〇警察署に行ってください。」と指示されます。
当番弁護士の呼び方は、警察職員に「当番を呼んでください。」と言うだけです。後の手続は警察や弁護士会がしてくれます。
当番弁護士は逮捕されればいつでも呼ぶことができ、無料で接見してくれます。もっとも、当番弁護士の活動は初回接見のみですので、アドバイスくらいしか期待できません。
また、呼ぶ側で弁護士を選べませんので、「暴行に強い弁護士をお願いします」等とリクエストすることもできません。
弁護人として継続的に活動してもらいたい場合は、当番弁護士に弁護士費用を払って私選弁護人として依頼するか、勾留後に国選弁護人になってもらうことが必要です。
⇒当番弁護士とは?逮捕後すぐに呼べる無料の弁護士を活用しよう!
②国選弁護人
国選弁護人は、貧困等の理由により私選弁護人に依頼できない方のために裁判所が選任する弁護人です。
暴行罪は以前は被疑者国選の対象外でしたが、2018年6月に被疑者国選の対象が「被疑者が勾留されている全事件」に拡大されたことに伴い、暴行罪の被疑者も国選弁護人を呼べるようになりました。
国選弁護人の呼び方は、警察職員に「国選を呼んでください」と言うだけです。あとの手続は警察・裁判所・法テラスがしてくれます。
国選弁護人は弁護士費用が無料になることが多いというメリットがあります。
⇒国選弁護人でも費用がかかる!?訴訟費用が生じるケースを解説
国選弁護人についても弁護士を選ぶことはできませんので、暴行事件の経験が全くない弁護士が担当になることもあります。
また、被疑者段階の国選弁護人は勾留されていないとつけてもらえないため、逮捕直後に活動できないというデメリットもあります。
⇒国選弁護人とは?利用条件や呼び方、メリット・デメリットを解説
2.家族が弁護士を呼ぶ方法
暴行で逮捕された方の家族が呼べる弁護士は、当番弁護士と私選弁護人です。国選弁護人を呼べるのは被疑者のみで家族は呼べません。
①当番弁護士
逮捕された方の家族は弁護士会に電話して、本人のために当番弁護士を呼ぶことができます。電話する弁護士会は本人が逮捕されている警察署と同じ都道府県の弁護士会になります。
⇒当番弁護士の窓口一覧(日弁連のサイト)
本人がどこの警察署に逮捕されているのかわからない場合は、弁護士会に当番弁護士の接見を依頼しても対応してくれないことが多いです。
弁護士であれば逮捕された警察署を特定できることが多いため、まずは弁護士にご相談ください。
②私選弁護人
逮捕された方の家族は私選弁護人を呼ぶことができます。私選弁護人を呼ぶ場合は、インターネット等で弁護士事務所を探して、電話やメールで法律相談を予約します。
予約した日時に事務所に行って弁護士に相談し、依頼するかどうかを決めることになります。可能であれば、事務所に電話した当日に法律相談を予約した方がよいでしょう。
私選弁護人は弁護士費用がかかるため、まずは弁護士に初回接見に行ってもらって、状況を把握した上で依頼するかどうかを決めることもできます。
初回接見の依頼だけであれば3万円~5万円程度で対応してくれる事務所が多いです。
初回接見については、事務所に行かなくても電話1本で依頼できる事務所もあります。ウェルネスでもご来所いただく必要はありません。
【暴行で逮捕されていない場合に依頼できる弁護士】 逮捕されず在宅事件として捜査されていれば、当番弁護士や被疑者国選弁護人を利用することはできません。そのため、弁護士のサポートをご希望であれば、私選弁護人に依頼するという選択肢しかありません。 |
暴行事件を弁護士に相談・依頼するメリットや暴行の弁護士費用については以下のページをご確認ください。
⇒暴行罪を弁護士に相談!暴行の弁護士費用や相談・依頼のメリット
暴行で逮捕-どの弁護士を呼ぶべき?
暴行で逮捕されたら勾留を阻止できるか否かが最大のポイントになります。勾留された場合は身柄拘束が長くなるため、勤務先に発覚し解雇されるリスクが出てきます。
被疑者国選弁護人は、「被疑者が勾留されていること」が選任の要件になるため、勾留阻止に向けて活動することができません。当番弁護士は逮捕当日から呼ぶことができますが、1回接見して終了になります。
そのため、弁護士費用を支払える場合は、私選弁護人を呼ぶのがベストです。私選弁護人であれば、逮捕当日から勾留阻止に向けて活動することができます。
| 私選弁護人 | 国選弁護人 | 当番弁護士 | |
| 勾留阻止のための活動 | できる | できない | 接見1回のみ |
| 釈放後の活動 | できる | できない | できない |
*被疑者段階の国選弁護人は被疑者が釈放された時点で業務が終了します。
以下では私選弁護人に依頼することを前提として、暴行に強い弁護士の条件や弁護士の選び方を解説します。
【暴行で逮捕されていない場合に依頼できる弁護士】 暴行で逮捕されていない場合、起訴前の捜査段階であれば、当番弁護士や国選弁護人を利用することはできません。これに対して、起訴(公判請求)されれば、在宅事件であっても被告人国選弁護人を利用することができます。
もっとも被告人国選弁護人は「起訴された後に」選任されるため、不起訴を求める活動をすることはできません。「被害者と示談をして不起訴を獲得したい」という場合は、私選弁護人に依頼することになります。 |
暴行事件を弁護士に相談・依頼するメリットや暴行の弁護士費用については以下のページをご確認ください。
⇒暴行罪を弁護士に相談!暴行の弁護士費用や相談・依頼のメリット
暴行に強い弁護士が解説!












