無免許運転

このページは弁護士 楠 洋一郎が執筆しています。

 

 

無免許運転の刑罰

無免許運転の刑罰は年以下の懲役または50万円以下の罰金です(道路交通法117条の2の3第1号)。

 

 

無免許運転と故意

無免許運転の罪が成立するのは、「自分が無免許であることを知って」自動車などを運転したときに限られます。無免許であることを知らずに運転しても無免許運転の罪は成立しません。

 

そのため、運転免許の更新時期がきたことに気づかず、手続をしないまま免許が失効した状況(うっかり失効)で車を運転しても、無免許運転の罪は成立しません。

 

 

無免許運転で人身事故を起こした場合

無免許運転で人身事故を起こした場合は、無免許過失運転致死傷罪が成立します。平成26年に新設された犯罪です。無免許過失運転致死傷罪は、通常の人身事故よりも刑罰が加重されており、懲役刑しかありません。そのため、起訴されれば必ず正式裁判になります。

 

 

罪名

刑罰

通常の人身事故

過失運転致死傷

次のいずれかとなります。

懲役6ヶ月~7年

禁錮6ヶ月~7年

100万円以下の罰金

無免許運転+人身事故

無免許過失運転致死傷

懲役ヶ月~10

 

無免許過失運転致傷の解決事例 

 

 

無免許運転と行政処分

過去3年以内に違反がない方の場合は、25点が科されて免許取消しになります。欠格期間は2年です。

 

 

無免許運転と検挙

無免許運転は現行犯が基本です。一時不停止などの交通違反を現認した警察官が、違反車両をとめ、運転免許の有無を確認することにより発覚します。

 

運転免許の有無については、本人の身元がわかれば、県警本部の総務部情報管理課や警察庁の情報処理センターに照会することにより容易に判明します。

 

 

無免許運転と逮捕

無免許運転が検挙されれば、逮捕される可能性は十分にあります。現場から逃走を図ったり、住所不定など身元が不安定であれば、逮捕される可能性は高くなりますが、そのような事情がなく、素直に無免許であることを認めても、逮捕されることが少なくありません。

 

もっとも、ほとんどのケースで、逮捕されても勾留されることなく2,3日で釈放されます。仮に勾留された場合でも、弁護士が準抗告をすることにより、早期釈放が見込めます。

 

 

無免許運転で検挙された後の流れ

(1)逮捕されない場合

警察での取調べを受けた後、検察庁で取調べを受けます。検察庁での取調べは、検挙の2,3カ月後に実施されることが多いですが、事件のこみ具合によっては、半年以上たってから実施されることもあります。

 

取調べ終了後に、検察官が略式裁判にするのか正式裁判にするのか等の処分を決めます。検察庁に出頭してから1ヶ月以内に処分が決まることが多いです。

 

(2)逮捕された場合

逮捕後、2日以内に検察官の取調べを受けます。検察官が勾留請求をしなければその日に釈放されます。勾留請求をした場合は、その日か次の日に裁判官と面接します。裁判官が勾留請求を却下すればその日のうちに釈放されます。

 

釈放されれば、後日もう一度検察庁に出頭して、供述調書を作成します。その後の流れは(1)と同じです。釈放されてから検察庁に出頭するまでの期間は、1ヶ月前後になることが多いです。

 

 

無免許運転で実刑判決になるケース

実刑判決になるケースで一番多いのが、執行猶予期間中に判決が下される場合です。執行猶予中の犯罪が、飲酒運転過失運転致傷などの交通犯罪の場合、高い確率で実刑となります。前科が性犯罪や財産犯罪など無免許運転と全く関係のない犯罪の場合は、再度の執行猶予を獲得できる余地があります。

 

執行猶予期間中でなくても、前科(特に無免許運転の前科)が多数あると、実刑判決の可能性が高くなります。

 

 

無免許運転の弁護活動

次の2つが弁護活動の柱になります。

(1)無免許運転について真摯に反省する

(2)二度と無免許運転をしない環境を構築する

 

(1)無免許運転について真摯に反省する

反省文を作成するほか、反省の気持ち示すために贖罪寄付をしたり、ボランティア活動に従事してもらいます。

 

弁護士が反省文や贖罪寄付の証明書、ボランティア活動の報告書を検察官に提出します。裁判になった場合は、これらを証拠として裁判所に提出するほか、ご本人の口から裁判官に直接反省の言葉を述べてもらいます。

 

(2)無免許運転をしない環境を構築する

無免許運転をしないよう家族に監督してもらいます。例えば、家族が車の鍵を厳重に管理し、本人には渡さないようにします。執行猶予中で実刑判決の可能性が高い場合は、自動車の売却も含めて検討することが必要でしょう。

 

社用車で無免許運転をした場合は、職場の上司に本人が社用車を運転しないよう監督してもらいます。

 

弁護士が家族や上司の陳述書を検察官に提出します。裁判になった場合は、家族や上司に情状証人として出廷してもらい、具体的な監督プランを裁判官に説明してもらいます。

 

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