大麻リキッドで逮捕回避と不起訴のために弁護士ができること

大麻リキッドで逮捕回避&不起訴_弁護士ができること

 

☑ 大麻リキッドを押収された

☑ 鑑定中だが逮捕されるか不安

☑ 尿検査も陽性だった

 

 

このような方々のために、大麻リキッド関連の事件を数多く取り扱ってきた弁護士 楠 洋一郎が、大麻リキッドが警察に見つかった場合に逮捕を回避する方法について解説しました。ぜひ参考にしてみてください!

 

 

大麻リキッドとは?

大麻リキッドとは?

 

大麻リキッドとは、大麻草から抽出した幻覚成分であるTHC(テトラヒドロカンナビノール)を濃縮した液体です。

 

 

大麻リキッドは、カートリッジを使って電子タバコのように手軽に吸引することができるため、近年、若者を中心に急速にまん延しており、警察や税関によって摘発されるケースが後をたちません。

 

 

乾燥大麻に含まれるTHCは10%前後ですが、大麻リキッドには70~80%前後のTHCが含まれており、依存性が強く意識障害等の副作用も報告されています。

 

大麻リキッドが刑事事件になるきっかけは?

大麻リキッドが刑事事件になるきっかけ

 

大麻リキッドが刑事事件になるきっかけとして最も多いのが警察官の職務質問です。

 

 

職務質問が行われた後に所持品検査が実施されます。所持品検査で大麻リキッドが見つかると、警察署に連れて行かれて尿を出すように言われます。大麻リキッドは押収されます。尿と大麻リキッドは科捜研に送られて鑑定され、違法な大麻成分(THC)が検出されれば刑事事件として立件されます。

 

 

職務質問されるきっかけとして最も多いのが交通違反です。パトカー等にとめられて免許証を確認された後、車の中を捜索され、大麻リキッドが見つかることが多いです。

 

 

交通違反を犯していなくても、「キョロキョロしていて不審」、「警察官と目があったらびくっとした表情で離れていった」等の事情により、職務質問を受け大麻リキッドが見つかることもあります。

 

 

大麻リキッドは何罪になる?罰則は?

大麻リキッドは何罪になる?罰則は?

 

大麻リキッドを所持すると麻薬及び向精神薬取締法の大麻所持罪になります。大麻リキッドを吸うと同法の大麻使用罪になります。どちらも罰則は7年以下の拘禁刑です。

 

 

拘禁刑とはこれまでの懲役刑と異なり刑務作業が義務とされておらず、受刑者の状況に応じて柔軟に刑務作業を科したり更生プログラムを受けさせることができる刑罰です。

拘禁刑とは?いつから施行される?懲役刑との違いや内容は?

 

 

営利目的で大麻リキッドを所持すると、1年から10年の拘禁刑になります。情状により、拘禁刑に加えて300万円以下の罰金が併科されることもあります。

 

 

大麻リキッドで逮捕される?

大麻リキッドで逮捕される?

 

1.大麻リキッドの所持と逮捕

職務質問や家宅捜索で乾燥大麻が見つかれば、警察官によってその場で予試験が実施され、大麻であることが判明すれば現行犯逮捕されることが多いです。これに対して、大麻リキッドの場合は、予試験の手法が確立されておらず、大麻か否かを判別するためには科捜研の鑑定を経る必要があります。

 

 

そのため、他に乾燥大麻等を所持していない限り現行犯逮捕はされず、いったん自宅に帰されます。後日、鑑定によって大麻であることがわかれば、その段階で通常逮捕される可能性が十分にあります。

 

 

2.大麻リキッドの使用と逮捕

職務質問や家宅捜索をきっかけとして警察署に連行され尿検査が実施されることがあります。尿から大麻成分が検出された場合、科捜研の鑑定に回され、そこでも陽性反応が出れば逮捕される可能性が十分にあります。

 

 

警察署で行われる尿検査は検査キットを使って行われる簡易なものであり、信頼性が万全とはいえないため、検査直後に現行犯逮捕されることはありません。

 

 

大麻リキッドで逮捕されるタイミングは?

大麻リキッドで逮捕されるタイミング

 

大麻リキッドの所持・使用で逮捕されるのは、科捜研で違法な大麻成分(THC)が検出された後になります。科捜研で鑑定が終わるまで、早い場合で2週間程度、遅い場合は6か月以上かかることもあります。

 

 

大麻成分(THC)が含まれているかを鑑定するのにそれだけの時間がかかるというわけではなく、警察から鑑定を嘱託されている事件が他にも多数あり、順番待ちになっているので、結果的に時間がかかってしますのです。

 

 

大麻リキッドで逮捕された後の流れは?

大麻リキッドで逮捕された後の流れ

 

1.刑事事件の流れ

刑事事件の身柄拘束は逮捕⇒勾留というステップで進みます。逮捕された被疑者は検察官の勾留請求⇒裁判官の勾留質問を経て勾留されます。逮捕は最長3日ですが、勾留は原則10日、勾留が延長された場合は最長20日になります。

 

 

被疑者が勾留されると、最長20日の勾留期間内に必ず起訴されるか釈放されます。起訴されると保釈が許可されるまで、さらに勾留が続きます(起訴後勾留)。

逮捕後の流れを図でわかりやすく解説!

 

 

2.大麻リキッドで逮捕-勾留の可能性大

大麻リキッドの所持や使用で逮捕されれば、勾留されることが多いです。2023年版の検察統計年報によれば、大麻事件で逮捕される確率は54%、勾留される確率は95%、勾留が延長される確率は70%です。

 

 

大麻リキッドは逮捕回避の余地がある

大麻リキッドは逮捕回避の余地あり

 

乾燥大麻を所持していた場合はその場で現行犯逮捕されることが多いため、逮捕を回避するための活動は事実上できません。逮捕されてから弁護士を呼ぶことになります。これに対して、大麻リキッドの所持や使用のケースでは、いったん家に帰されるため、その間に逮捕の可能性を下げるための活動をすることができます。

 

 

大麻リキッドの所持量は1グラム未満と乾燥大麻に比べて少量のことが多く、逮捕を回避できる余地は十分にあります。

 

 

大麻リキッドで逮捕されたら勾留される可能性が高いです。いったん勾留されると弁護士に依頼しても早期の釈放は容易ではありません。そのため、逮捕されてから弁護士に依頼するのではなく、逮捕前に弁護士に依頼して逮捕回避のために動いてもらった方がよいでしょう。

 

 

大麻リキッドで逮捕を回避するために弁護士ができること

大麻リキッドで不起訴を獲得するために弁護士ができること

 

逮捕の要件として、逃亡のおそれと証拠隠滅のおそれがあげられます。逮捕を回避するためには、逃げたり証拠を隠滅しないということを警察に理解してもらう必要があります。

 

 

具体的には以下のような事情を弁護士が意見書にまとめて警察に提出します。

 

 

【逃げないことを裏づける事情】

・定職がある

・前科・前歴がない→実刑判決になる可能性が低い

・扶養家族がいる

・家族が監督してくれる

 

 

【証拠隠滅をしないことを裏づける事情】

・鑑定に回している⇒証拠隠滅の余地がない

・容疑を認めている⇒証拠隠滅の動機がない

・(共犯者がいる場合)共犯者と連絡をとらないことを誓約している

 

 

大麻リキッドで不起訴になる事例は?

大麻リキッドで不起訴になる事例

 

不起訴とは検察官による処分で被疑者を刑事裁判にかけないことです。不起訴になれば裁判にかけられないため処罰されず前科もつきません。

不起訴処分とは?無罪との違いは?弁護士が分かりやすく解説

 

 

2023年版の検察統計年報によれば大麻リキッドを含む大麻事件で不起訴になる確率は56%です。大麻リキッドで不起訴になる事例として、①嫌疑不十分で不起訴になるケースと②起訴猶予で不起訴になるケースがあります。それぞれの事例についてみていきましょう。

 

 

1.嫌疑不十分で不起訴になるケース(所持・使用)

嫌疑不十分とは、検察官が有罪に持ち込めるだけの証拠がないと判断したときに不起訴にする処分です。大麻リキッドで不起訴になる事例として、被疑者がCBD等の合法大麻であると認識していた旨主張するケースが挙げられます。

 

 

大麻の所持罪も使用罪も故意犯ですので、違法な大麻であると認識して所持・使用しない限り犯罪は成立しません。そのため、「合法大麻だと思っていました」との被疑者の主張を排斥するだけの証拠がなければ、嫌疑不十分で不起訴になります。

 

 

2.起訴猶予で不起訴になるケース(所持)

起訴猶予とは、有罪に持ち込めるだけの証拠はあるものの諸般の事情により不起訴にする処分です。

 

 

大麻リキッドは一般的に1グラム以下で販売されることが多いため、所持品検査で押収されても、0.5グラム以下の微量であることが多いです。大麻の所持量が微量であれば社会に与える害悪も小さいため、起訴猶予で不起訴になる余地が十分にあります。

 

 

大麻リキッドで不起訴を獲得するために弁護士ができること

大麻リキッドで不起訴を獲得するために弁護士ができること

 

1.嫌疑不十分で不起訴を獲得する方法

嫌疑不十分で不起訴になるためには、取調べにおいて「違法な大麻だと思って所持・使用しました」という自白調書をとらせないことです。

 

 

自白調書がとられてしまうと、その後の刑事裁判で「実は合法大麻だと思っていました。」と言っても通用しません。そのため、検察官は「調書があるので有罪に持ち込める」と判断し、起訴する可能性が高くなります。

 

 

逆に自白調書をとられなければ、検察官が「起訴しても有罪に持ち込めない」と判断し、不起訴にする可能性が高まります。自白調書をとらせないようにするため、弁護士が本人に黙秘権や署名押印の拒否権について説明します。

黙秘とは?黙秘の意味や使い方、デメリットを解説

供述調書の署名押印を拒否できる?メリットや拒否の仕方について

 

 

2.起訴猶予で不起訴を獲得する方法

大麻リキッドを所持していたとしても、0.5グラム以下の微量であれば、不起訴になる余地が十分にあります。家族に監督してもらったり、更生プログラムに参加することで不起訴の可能性を高めます。

 

 

家族には本人の監督プランを記載した陳述書を作成してもらいます。本人にも更生プログラムの内容を報告書にまとめてもらいます。弁護士が不起訴を求める意見書とともに、上記の陳述書や報告書を検察官に提出します。

 

 

大麻リキッドの弁護士費用-ウェルネス法律事務所

大麻リキッドの弁護士費用

 

1.意見書の提出費用

大麻リキッドで鑑定待ちの方を対象として、ウェルネスの弁護士が、在宅捜査(逮捕しないで捜査すること)を求める意見書を警察に提出します。弁護士費用は16万5000円です(税込)

 

 

2.継続的な弁護活動の費用

意見書の提出だけではなく、継続的な弁護活動をご依頼される場合は、着手金から16万5000円を控除します。これによって意見書の提出費用は実質無料となります。弁護士費用は逮捕されているか否かで異なります。具体的には以下のページをご確認ください。

 

【逮捕されてない場合】

弁護士費用(逮捕・勾留されていない事件)

 

 

【逮捕された場合】

弁護士費用(逮捕・勾留されている自白事件)

弁護士費用(逮捕・勾留されている否認事件)

 

 

大麻リキッドの解決事例

1.事案の概要

ご依頼者が深夜に国道を車で走っていたところ、パトカーに止められ、路肩で所持品検査をされました。その結果、車内から大麻リキッドが発見されました。ご依頼者は大麻リキッドを所持していたことを正直に認めました。

 

 

警察署に連行され簡易鑑定をした結果、大麻の陽性反応が出ましたが、正式鑑定にかけると言われました。その日、ご依頼者は家に帰ることができましたが、捜査員から「後日逮捕に行く可能性が高い。」と言われました。

 

 

ご依頼者は、逮捕されると職場に発覚し解雇される可能性が高いことから、何とか逮捕を防ぎたいと思い、ウェルネスの弁護士に依頼されました。

 

 

2.弁護活動

ご依頼者に大麻リキッドを所持していたことを認める旨の上申書を作成してもらいました。ご家族には本人を監督する旨の誓約書を作成してもらいました。弁護士がこれらの書類とともに逮捕回避の意見書を警察に提出しました。

 

 

こうした活動の結果、ご依頼者は逮捕されず、在宅で捜査を受けることになりました。

 

 

ご依頼者は自分が大麻に依存していると自覚していたことから、精神保健福祉センターの薬物更生プログラムに参加することにしました。ご依頼者が参加する度にプログラムの内容や感想を書いた報告書を作成してもらいました。

 

 

家族にも監督ブランを記載した陳述書を作成してもらいました。書類送検後に、弁護士がこれらの書面を添付した意見書を検察官に提出した結果、不起訴を獲得することができました。

 

 

3.弁護士費用

逮捕回避の意見書の提出11万円
刑事弁護の着手金11万円
不起訴の報酬金22万円
合計44万円

 

 

大麻リキッドが押収され鑑定待ちの方はぜひウェルネスの弁護士へご相談ください。

 

 

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