大麻

大麻取締法違反の基礎知識

(1)大麻取締法違反の刑罰

 

営利目的なし

営利目的あり

所持

年以下の懲役

年以下の懲役

*情状により200万円以下の罰金を併科

譲渡・譲受け

栽培

 

年以下の懲役

 

10年以下の懲役

*情状により300万円以下の罰金を併科

輸入・輸出


*大麻は没収されます。

*覚せい剤と異なり、原則として大麻の使用のみでは処罰されません。

 

 

(2)大麻取締法違反の流れ

大麻所持の事案では、本人の自宅や車から大麻が発見されれば、大麻の量が非常に少ない場合を除き、逮捕・起訴される可能性が高いです。

 

大麻譲渡・譲受けの事案でも、関係者から大麻が押収されたり、メール等の売買記録が発見されると、かなり高い確率で逮捕・起訴されます。

 

大麻所持のケースでは、初犯の方の場合、起訴されても執行猶予判決になる可能性が高いですが、前科があったり、執行猶予期間中の場合は、実刑判決の可能性が高くなります。

 

所持以外のケースでは、押収された大麻の量や営利目的の有無等によっては、初犯の方でも実刑になる場合があります。

 

【大麻取締法違反のページ】

覚せい剤・大麻取締法違反の解決事例

 

 

大麻取締法違反の弁護方針(罪を認める場合)

(1)釈放を目指す

大麻は、通常、乾燥植物片の形で小分けにされているので、トイレに流すなどして証拠隠滅することが容易です。また、本人が、大麻の取引相手と口裏合わせをすることも考えられます。そのため、大麻取締法違反の被疑者は、「証拠隠滅のおそれが高い」として逮捕・勾留されやすく、勾留後に、釈放させることも容易ではありません。

 

ただ、勾留延長を阻止する等の方法により、勾留期間を20日間より短縮できる場合は少なくありません。覚せい剤所持で逮捕された場合、覚醒剤使用の有無を調べるために、被疑者の尿を採取して科捜研に鑑定を依頼します。一方、大麻については、覚醒剤と異なり、使用は処罰の対象とされておらず、尿鑑定の必要がありませんので、その分、捜査に必要な期間は短くなります。

 

起訴された後は、保釈請求を行うことになります(制度上、起訴「前」に保釈を利用することはできません)。保釈を審査する裁判官は、「保釈すればまた大麻に手を出すのではないか?」と考えます。そのような疑念を抱かれないようにするため、本人をしっかり監督する身元引受人を用意することが必要です。初犯の方の場合、起訴前から保釈の準備をしておけば、起訴直後に保釈できる場合が多いです。

保釈の基礎知識

 

 

(2)反省を深める

大麻については、国によっては合法化されているところもあるため、違法性の認識が希薄な人も少なくありません。自然由来のものなので副作用がないと間違った思い込みをしている人もいます。大麻の副作用等について解説した書籍を読むなどして、危険性を理解し、反省を深めてもらいます。

 

 

(3)大麻と縁を切る

大麻で逮捕された人の中には、入手ルートについて言葉を濁す人もいます。しかし、法廷で入手ルートについてあいまいな供述をしていると、裁判官に、「大麻にまだ未練があるのではないか?」と思われてしまいます。違法薬物と完全に縁を切るためには、裁判官の前で入手ルートについて知っていることをすべて話し、身近に大麻がある環境と決別することが必要です。レイブパーティーやクラブで大麻を入手した場合、今後はそのような場所に行かないようにすべきでしょう。

 

 

(4)第三者の援助を受ける

薬物犯罪は、他の犯罪に比べて、再犯率が非常に高いことが特徴です。依存症になってしまうと、自分の力だけで立ち直るのは困難です。専門の医療機関での治療、回復支援施設(ダルク等)への入所、自助グループへの参加などを積極的に検討した方がよいでしょう。裁判では、医療機関の受信証明書等を証拠として提出します。

 

 

(5)家族にサポートしてもらう

薬物への依存から立ち直るためにはご家族の支援も不可欠です。ご家族の方にも薬物関連の勉強会などに参加してもらい、薬物の恐ろしさや適切な対処法を知ってもらう必要があります。薬物へ走る人のなかには、仕事や家庭などに問題を抱え、大きなストレスに曝されている方も少なくありません。ご家族の方には、最も身近な人間として、ご本人の環境改善を継続的にサポートしてもらいます。裁判では、ご家族に情状証人として出廷してもらいます。

 

 

大麻取締法違反の弁護方針(無罪を主張する場合)

(1)違法捜査を根拠として無罪を主張する

警察が大麻を押収する過程で違法な行為があれば、違法捜査抑制などの見地から、押収した大麻やそれに基づき作成された供述調書等を裁判の証拠として使えなくなる場合があります(違法収集証拠の排除)。違法な捜査機関の行為として、以下のようなケースが考えられます。

 

■警察官が本人を羽交い絞めにして、衣服の中から大麻を取り上げたケース

■警察官が令状なしに、本人が拒絶しているにもかかわらず、本人の自動車の中を探索し、大麻を取り上げたケース

 

押収した大麻は、被告人が大麻を所持していたことを証明する最も重要な証拠です。裁判で大麻等の証拠を使えなければ、検察官にとっては大きな痛手です。結果的に無罪判決が下される場合もあります。弁護士としては、捜査機関の行為に違法性がなかったかを細かくチェックし、もし違法性があれば、「押収した大麻等を証拠から除外すべきである」と主張します。

 

 

(2)捜査機関に自白調書をとらせない

第三者の供述に基づき、大麻の譲渡または譲受けで逮捕されたものの、本人の周辺から大麻や売買記録などの客観的な証拠が発見されていない場合、本人と第三者の供述以外に目ぼしい証拠はないということになります。そのため、刑事裁判では「本人の言っていることが信用できるか否か」が大きな争点になります。

 

例えば、被疑者が本当は無実であるにもかかわらず、取調べの際、捜査機関の圧力に屈してしまい「自分が大麻を譲渡しました」と心ならずも自白してしまったとします。その場合、後の刑事裁判において、「自分は譲渡していません」。と言ったとしても、検察官から「取調べのときは自白してましたよね?」と突っ込まれ、裁判官にも信用性を疑われることになります。

 

捜査機関は、否認を続ける被疑者に対してあの手この手を使って自白するよう働きかけます。不起訴処分や無罪判決を目指すのであれば、このような働きかけに屈しないことが重要になります。弁護士が被疑者と頻繁に接見し、捜査機関のプレッシャーに屈しないよう継続的にバックアップしていきます。

 

【関連ページ】

否認事件の刑事弁護

覚せい剤・大麻取締法違反の解決事例

覚せい剤

 

 

 

 

刑事事件の法律相談24時間受付

03-5577-3613

お問い合わせ

オーダーメイドの法律事務所

ウェルネス法律事務所

【大きい地図を見る】

▲ページTOP